現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 実用性重視の人にBMWのコンパクトEV「iX1 XDrive30 M Sport」をおすすめしたい理由

ここから本文です

実用性重視の人にBMWのコンパクトEV「iX1 XDrive30 M Sport」をおすすめしたい理由

掲載
実用性重視の人にBMWのコンパクトEV「iX1 XDrive30 M Sport」をおすすめしたい理由

BMWのSUV「X1」は2010年に初代が登場した。それまでの武骨なSUVとは一線を画した、オンロード性能を高めたSUVをメーカーはSAV(スポーツ・アクティビティ・ビークル)と名付け、独自のセグメントを主張した。その「X1」も今回のモデルで3代目となるが、スモールコンパクトセグメントのモデルとして定着した感がある。

 最新モデルは、ボディーサイズが全長4500mm、全幅1835mm、全高1620mm、ホイールベース2690mmで、国産の「カローラクロス」とほとんど同じサイズ。大きくなったフロントグリルが、一目でBMWであることを主張している。

タイヤの寿命はいつ?ノーマルタイヤとスタッドレスタイヤの寿命と交換時期の見極めポイント

シリーズとしては初めてEVが追加

 今回の「X1」シリーズは直4、DOHC、2.0Lガソリンターボに加え、シリーズとしては初めてEVが加わった。「iX1」は電池容量66.5kwhで、190PS、247Nmを発揮する電気モーターを前後輪に1基ずつ備えた4輪駆動。システム出力は272PS、494Nmに達する。
また、満充電での航続可能距離は465kmと発表されている。



 試乗車は「iX1 X Drive30 M Sport」。「iX1」はもう1グレード、X Lineがある。両者の違いは、内外装でX Lineはモダンでエレガントに、M Sportはスポーティーさを強調したデザインを採用している。車両本体価格は同じ(668万円)だ。

「iX1」と「X1」は外観を共有しているので、EVだが、フロントグリルはルーバーがあり、空気の流通ができる。ヘッドライトはツインサーキュラーを発展させたアダプティブLEDを採用、リアは立体的なLEDコンビネーションライトが特徴的だ。

 大きく変わったのはドアハンドルがこれまでの握って開けるレバータイプではなく、ドアパネルと一体化させ、指を入れて開けるフラッシュハンドルを採用したこと。主に空気抵抗を重視するiモデルのためだろう。

 ドアを開けて、運転席へ乗りこむ。着座はやや高めだが、ドア上縁に頭をぶつけることはない。室内高はたっぷりを確保されている。室内も新しい。メーターパネルとコントロールディスプレイを一体化させ、大型化した。さらにそのパネルも運転席のほうに向けられている。ミッションは電気式だが、ポジションはR/N/D・Bだが、シフトはレバータイプを廃止し、つまみのような形状を採用した。センターコンソールにはQi対向機器が置けるスペースが設けられている。



 後席の着座位置はやや低めで、足元のスペースも確保されている。座面は中央部がトレイ状になっており、3人掛けの中央席はキツい。左右1名ずつの乗車が快適だろう。背もたれは4/2/4の分割可倒式。背もたれは座席背もたれ横にあるロープを引くことで可倒する。背もたれを倒すことで、荷室と一体化する。背もたれはややナナメの位置で停まる。荷台は奥行きは約880mm、左右幅は1m以上ある。サブトランクは充電用のケーブル入れになっている。深さもあるので、ケーブルをラフに収納できるのは有難い。

引き締まった硬めの乗り心地

 センターコンソール上のスタートボタンを押し、つまみを動かし、Dレンジでスタート。MY MODEボタンを押し、スクリーンに走行モードを出す。走行モードは全部で6パターンある。標準モードの「PERSONAL」を選択。それでも加速力は強烈だ。0→100km/hはカタログと同じ5秒台を記録した。それもまったく特殊なテクもなく、アクセルをグイッと踏みこむと、4輪が瞬時にトルクを路面に伝え、ダッシュ!という感じなのだ。

 ハンドリングは駐車時など低速では軽めだが、走り出すとやや重め、切りこむと抵抗がある。乗り心地は標準モードでもやや硬め。上下動もフワフワした動きはなく、引き締まっている。これは「iX1」の2グレードは、アダプティブMサスペンションが標準装備されているから。ノーマルよりも最低地上高は20mm低い設定だが硬すぎることもなかった。後にSportモードに切り替えると、低、中速では硬めで目地などの上下動もキツめ。高速では突き上げも小さくなり、痛快だった。

 3つ目のモード「EFFECIENT」は、燃費(電費)を最適化するモード。急加速時のトルク感がややマイルドになっている感じだ。その電費だが、走り出した時は充電率99%で走行可能距離は456kmと表示されていた。カタログ数値は465kmなので、ほぼカタログどおりと言っていいだろう。このあたりの正確性はさすがBMW。65%まで消耗したところで、急速充電。30分の充電で65%から88%まで回復した。電費はメーター上で5.7km/kwhを表示していた。

 自宅に戻り、普通充電を行なう。充電率は63%。車両の左フェンダーにある充電口を開け、荷室のサブトランクから充電ケーブルを取り出し、車体と自宅の給電口にプラグを差し込むと、100%までの使用時間が出る。約10時間後だ。これなら次の朝には100%充電状態で出掛けることもできる。日常の足として使う分にはEVだけでこと足りてしまう。給油スタンドが減少している地域にはEVの使い勝手の良さが100%味わえるはずだ。

■関連情報
https://www.bmw.co.jp/ja/all-models.html?detail=X_BMW-iX1

取材・文/石川真禧照 撮影/望月浩彦

こんな記事も読まれています

BMW「X1」vsシトロエン「C5 AIRCROSS SUV」都市生活者が選ぶべきSUVはどっち?
BMW「X1」vsシトロエン「C5 AIRCROSS SUV」都市生活者が選ぶべきSUVはどっち?
@DIME
電池容量69kWh、EV走行距離560km!ボルボが電動コンパクトSUV「EX30」をオンラインで販売開始
電池容量69kWh、EV走行距離560km!ボルボが電動コンパクトSUV「EX30」をオンラインで販売開始
@DIME
MINIの次世代モデル第1弾、プレミアムコンパクトSUVの新型「カントリーマン」の予約がスタート
MINIの次世代モデル第1弾、プレミアムコンパクトSUVの新型「カントリーマン」の予約がスタート
@DIME
最高出力は612PS、最大トルクは850Nm!メルセデス・ベンツが新型「AMG GLE 63 S 4MATIC+/クーペ」を発売
最高出力は612PS、最大トルクは850Nm!メルセデス・ベンツが新型「AMG GLE 63 S 4MATIC+/クーペ」を発売
@DIME
航続距離は180km!三菱自動車が1BOXタイプの軽商用EV「ミニキャブEV」を発売
航続距離は180km!三菱自動車が1BOXタイプの軽商用EV「ミニキャブEV」を発売
@DIME
電動サルーンの「新基準」 フォルクスワーゲンID.7へ試乗 286psで約600kmを実現
電動サルーンの「新基準」 フォルクスワーゲンID.7へ試乗 286psで約600kmを実現
AUTOCAR JAPAN
巨大バッテリーを丸ごと交換 技術は高度でも特徴は薄い ニオEL6 ロングレンジへ試乗
巨大バッテリーを丸ごと交換 技術は高度でも特徴は薄い ニオEL6 ロングレンジへ試乗
AUTOCAR JAPAN
BYDシール、実際どうなのか? 侮れないEVセダンを珠海サーキットで試す
BYDシール、実際どうなのか? 侮れないEVセダンを珠海サーキットで試す
AUTOCAR JAPAN
中国BYDはいったい何がスゴイのか? 新型EVセダン「シール」に試乗。
中国BYDはいったい何がスゴイのか? 新型EVセダン「シール」に試乗。
くるくら
BMW『i5』に最強「M60」、601馬力を氷雪路で解き放つ…新写真を公開
BMW『i5』に最強「M60」、601馬力を氷雪路で解き放つ…新写真を公開
レスポンス
ポルシェ新型「パナメーラ」世界初公開 3代目となる新型GTスポーツセダンはどう進化!?
ポルシェ新型「パナメーラ」世界初公開 3代目となる新型GTスポーツセダンはどう進化!?
VAGUE
中型SUVでスタイリッシュに「攻める」 航続距離700kmのプジョーe-3008、英国価格は約860万円
中型SUVでスタイリッシュに「攻める」 航続距離700kmのプジョーe-3008、英国価格は約860万円
AUTOCAR JAPAN
ボルボ新型「EX30」発売 日本でも扱いやすい ボルボ史上最小サイズの電動コンパクトSUVは559万円
ボルボ新型「EX30」発売 日本でも扱いやすい ボルボ史上最小サイズの電動コンパクトSUVは559万円
VAGUE
メルセデスベンツが新型「GLCクーペ」を発売。スタイリッシュなデザインに磨きがかかった
メルセデスベンツが新型「GLCクーペ」を発売。スタイリッシュなデザインに磨きがかかった
Webモーターマガジン
EVの入門用としてもアリかも!? 斬新なルックスのヒョンデ新型「コナ」は日本市場にアジャストした使い勝手のいい電動コンパクトSUV
EVの入門用としてもアリかも!? 斬新なルックスのヒョンデ新型「コナ」は日本市場にアジャストした使い勝手のいい電動コンパクトSUV
VAGUE
素性の良い走りが好印象! ヒョンデ、新型EV「コナ」 試乗インプレッション
素性の良い走りが好印象! ヒョンデ、新型EV「コナ」 試乗インプレッション
月刊自家用車WEB
トヨタの“新型スポーツカー”「FT-Se」登場! なぜ“ド迫力ボディ”実現した? デザインに組み込まれた意図とは
トヨタの“新型スポーツカー”「FT-Se」登場! なぜ“ド迫力ボディ”実現した? デザインに組み込まれた意図とは
くるまのニュース
PHEV化された新型「ポルシェ パナメーラ ターボ」はそのシャーシの素晴らしさで我々を魅了する
PHEV化された新型「ポルシェ パナメーラ ターボ」はそのシャーシの素晴らしさで我々を魅了する
AutoBild Japan

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

この記事に出てきたクルマ

BMW iX

4.3 4件

新車価格(税込)

1075.01740.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

645.01399.9万円

中古車を検索
iXの買取価格・査定相場を調べる

査定を依頼する

あなたの愛車、今いくら?

複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?

あなたの愛車いまいくら?
メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで! 登録してお得なクーポンを獲得しよう
マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

ログイン

中古車探しをもっと便利に

  • 中古車お気に入り管理
  • おすすめ中古車の表示

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

1075.01740.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

645.01399.9万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

あなたの愛車、今いくら?

複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!

あなたの愛車いまいくら?
メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村