ロールス・ロイス・モーター・カーズは、東京都品川区の寺田倉庫で、ブランド・イベント「Bespoke Voyage(ビスポーク・ボヤージュ)」を開催。このイベントは、招待客と一般の方を対象としたプライベート・セッションで構成。スーパー・ラグジュアリー・カーのショーケースとなるこのイベントは、ロールス・ロイスの最新モデル、ビスポーク・サンプル、ライフスタイル・アクセサリー、重要なヘリテージを展示し、来場者の多様な感覚に訴える自己発見の旅へといざなった。
また、最新のスーパー・ラグジュアリー・サルーンの「ファントム・シリーズII」を日本で初公開。ファントム・シリーズIIは、世界最高峰のラグジュアリー製品のひとつであるファントムの新たな「表現」。8代目となるこのファントムでは、オーナーからの要望やフィードバックを反映し、繊細なタッチで外観やデザインの魅力を高めた。
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ビスポーク~ラグジュアリー製品が創造される過程の代名詞
「bespoke(ビスポーク)」という言葉の語源は、「speak for something(何かを前もって依頼・準備する)」という意味の動詞「bespeak」。この定義は、オックスフォード英語辞典によると、記録に残る最も古い使用例は1583年に遡り、「(商品を)事前に手配する、『注文』する」などの意味で使われていたと記されている。
伝え聞くところでは、かつてテイラーでは、顧客が自分のスーツを仕立ててもらうために、好みの布地の取り置きを依頼することがあり、この取り置きが「be spoken for」と表現されたといわれている。このように、ビスポークは、長年にわたり、ラグジュアリー製品が創造される過程の代名詞となっている。
ロールス・ロイスの輝かしい歴史は、常にビスポークに彩られてきた。1900年代の初期に既に、ロールス・ロイスはエンジンとシャシー、ランニングギアを供給し、オーナーはコーチビルダーを通じて、自分の好みに応じたボディを製作していた。王族やポップスターなどの著名人に納車されたロールス・ロイスの車には、個性的なものが数多くあった。
ビスポークのジャーニー
新たにロールス・ロイスの車を選ぶことは、熟考を要するプロセスとなる。同社は顧客から「購入」してもらうのではなく、芸術作品のように「制作依頼(コミッション)」をしてもらうことになる。ロールス・ロイスの車は、ラグジュアリー製品の中でも特に希少価値が高いため、自動車という概念を覆す存在になっている。ホーム・オブ・ロールス・ロイスで生産される台数は限られている。ロールス・ロイスは大量生産を望まず、完全な正真正銘のラグジュアリーにこだわっている。ビスポークは、工業化された生産の対極にあるものである。
ロールス・ロイスの車は、その手作業による生産工程と素材の性質上、ひとつとして同じものがない。さらに、顧客から指定される車の仕様は非常にパーソナルで、個々のオーナーの嗜好に合わせた唯一無二のものになる。そうした個別の仕様を製品に反映するプロセスは非常に時間がかかるもので、完璧な作品に仕上がるまでに、オーナーがロールス・ロイスとともに確認や修正を何度も繰り返すことも珍しくない、極めてユニークなサービスとなる。1台のロールス・ロイスのビスポークが出来上がるまでのジャーニーは、6か月以上かかることもある。
ロールス・ロイス・モーター・カーズ アジア太平洋地域ディレクターのアイリーン・ニッケイン氏は以下のように述べている。
「ロールス・ロイスは、日本のお客様の声に注意深く耳を傾けています。なぜなら、お客様の車は真のラグジュアリーのパーソナルな表現であり、しばしば親から子へと受け継がれ、レガシーの象徴となるからです。当ブランドのお客様は、ラグジュアリーに精通した目利きです。ディーラーや東京に拠点を置くチームと協力して、お客様の個性や人柄、インスピレーションに合わせてディテールまで細かく配慮することを最重要視しています。真のラグジュアリー製品の制作依頼は、お客様にも参加していただきます。例えば、お客様は44,000色のエクステリア・カラーをはじめ、さまざまな素材、刺繍、コーチラインなどから選ぶことができます」
「小さなことの積み重ねが完璧を生むが、完璧は小さなことではない」(ヘンリー・ロイス卿)
ロールス・ロイスの共同創業者、ヘンリー・ロイス卿が語ったこの不滅の言葉が、1900年代から「世界最高の車」とメディアに呼ばれる製品を生み出す舞台を整えることになった。何といっても、これは1904年にチャールズ・ロールズとヘンリー・ロイス卿が会社を設立したときの決意表明であった。
日本は、世界最高レベルのビスポーク・ロールス・ロイス車と縁が深い国である。世界に1台しかない「ワン・オブ・ワン」から、世界限定生産の「リミテッド・コレクション」、ビスポーク・チームが厳選した装備でオーナーの夢の実現を手伝う「コミッションド・コレクション」まで、オーナーの要望に応じて様々な方法で提供している。
2020年、新型コロナウイルス感染症の流行下でさえ、オーナーはロールス・ロイスのビスポークという創造的な表現手段を利用して、癒しを求め、歴史的・家族的な意義を持つ貴重なアイテムを反映したレガシーの制作依頼に時間を費やした。ホーム・オブ・ロールス・ロイスの職人集団「ビスポーク・コレクティブ」は、ロールス・ロイスの車をキャンバスに見立てて、顧客のインスピレーションを刺激する次のような試みを実現した。
ファントム、レイス、ドーン、カリナンで構成された「Dusk in Tokyo Collection」
ファントム、レイス、ドーン、カリナンからなる「Dusk in Tokyo Collection」は、日本の首都を讃えるものであった。複雑で多様な表情を見せるホワイトのペイントは「Dusk in Tokyo(東京の夕暮れ)」と名付けられ、湾岸沿いの大都市に建ち並ぶコンクリートとガラスの高層ビルが、夕暮れ時の暖かい光に照らされている様子をイメージしている。アルミニウムとマイカ(雲母)の薄片を配合し、屈折率を高めたこのペイントは、僅かな光の下でも繊細な色調を作り出す。
ブラックレザーのインテリアとローズゴールドのビスポーク・オーディオ・グリルの組み合わせ、そしてファントムではフェイシアのローズゴールドのクロックケースが、高層ビルの長く暗い影と、ガラスに映る薄れゆく太陽が最後に輝きを作る美しいコントラストを描写している。昼から夜への移り変わりを描写するのは、日本初となるローズゴールドのスピリット・オブ・エクスタシーで、太陽が沈んでいく様子を表現している。
ビスポークの究極のキャンバス:ファントム・シリーズII
ファントムは、ロールス・ロイスの頂点に立つモデルとして、ラグジュアリーカーの象徴的存在。それゆえに、ファントムがロールス・ロイス史上最も野心的で挑戦的なビスポークの制作依頼を惹きつけるのは、決して偶然ではない。いわば、傑作を生み出す「ビスポークの究極のキャンバス」としばしば見なされるモデルがファントムなのである。
ファントムは、オーナーが望む姿を必ず実現する車であり、「世界最高の車」であるだけでなく、「オーナーとその世界にとって最高の車」となる。ファントムの顧客層は「ラグジュアリーの両極」に広がっており、若い人も年配の人も、モダンな人も伝統的な人も、独力で成功を収めた人も昔からの資産家も存在する。そうしたオーナーからの制作依頼は、あらゆる分野にわたる興味や影響力を反映している。
両極の一方では、ファントムは反逆児のような、ある種、反抗的な性格を帯びており、若々しくダイナミックで、大胆なイメージを映し出している。両極のもう一方では、ファントムはラグジュアリーの壮大さと永遠性への賛歌に姿を変えている。
このファントムの大きな強みと魅力は、この「ラグジュアリーの両極」の間のどこにでも、オーナーが自分なりのラグジュアリーを定義できることである。そして、その地点がどこであろうと、ファントムそのものが、技術的にも素材的にも、審美的にも運動性能的にも、依然として「世界最高の車」であるという保証があるのである。
ファントム・シリーズIIの日本での販売価格は、ファントムが60,500,000円~、ファントム・エクステンデッドが70,070,000円~となる。
関連情報:https://www.rolls-roycemotorcars.com/
構成/土屋嘉久(ADVOX株式会社 代表)
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