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「方向感覚」さえ狂わせる恐怖の「ホワイトアウト」! その実態と走行中の対処法とは

掲載 更新 27
「方向感覚」さえ狂わせる恐怖の「ホワイトアウト」! その実態と走行中の対処法とは

 記録的大雪で大規模事故につながったケースも

 ここ数年の豪雪で話題になるのが、ホワイトアウト。2020年から2021年にかけての冬も各地で発生し、東北自動車道で起こった140台もの玉突き事故ではホワイトアウトで先頭車両が停止してしまい、そこに次々と後ろから衝突。1名が亡くなるというものだった。それをきっかけにホワイトアウトとはなんぞや、的な紹介が多く見られたが、教科書的な内容が多く、実際に遭遇した人の声はあまりなかったりする。

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 雪国の方であれば1度は経験していると思われ、今さら感があるかもしれないが、実際に遭遇するとどうなるかをここで紹介しよう。非降雪地出身&在住のワタクシ個人の経験ながら、対策の参考にもなるとは思うのでぜひ読んでいただきたい。

 1)突然やってくる

 ニュースの解説では、雪がたくさん降って視界が非常に悪くなるというのが多いが、加えて風が強い吹雪の日になりやすい。ただ上から下に落ちているなら、それほど視界は悪くはならない。また風や路面の状況に影響されることもあって、トンネルを抜けたり、山に入ってきたら突然起こるということも多いので確実に予測するのは不可能と思っていい。

 2)方向感覚が狂う

 前後左右がわからなくなると紹介していることも多い。ただし、車内の風景とハンドルの位置などでさすがに前後左右はわかると思われる。怖いのは路面から雪が巻き上がったり、風で流される雪によって、目が回ってくること。もちろん頭のほうが上というのは意識としてはわかるが、グルグルと雪が舞っているなかを進んでいくと、3次元的に感覚が狂ってきて、ブラックホール(正確にはホワイトホールか!?)に吸い込まれるような錯覚も起こってくる。強風の日の桜吹雪のなかで一点を注視している感覚といったらわかりやすいだろうか。

 安全を確保することが大事だが……

 3)ヘッドライト点灯で視界が悪化することも

 ライトを点けて周囲のクルマに存在をアピールと思うが、闇雲にヘッドライトを点けると前方の雪に反射して、さらに見にくくなることもある。とくに夜は真っ白く光るようになって、視界はさらに悪化する。ただしライトは重要で、フォグランプが付いているなら、スモールランプ(車幅灯)にして、点ける。フォグランプは一般的にヘッドライトより下、バンパーに埋め込まれているので、下から照らしてくれ、反射を抑えてくれる。また普段は迷惑なバッグフォグもこういうときは非常に効果的なので点灯すると後続車へのアピールになる。

 4)止まるなと言われても……

 視界はあっても数メートルで、ゼロ視界に近いだけに、止まると後ろから追突される可能性があるため、少しずつでもいいので進むというのが基本とされる。理屈的にはそうだが、すでに紹介したように目が回るような状況では難しいことも多い。そうなると止まるしかなく、少しずつ速度を落としつつ、とにかく後続車へとアピールすることが大切。ブレーキを軽く踏んで、ブレーキランプを点灯させつつ、できるだけ細く長いイメージで少しずつ減速。路肩に止めれるところがあればそこに入れ、ない場合はできるだけ寄せて止めるが、手前で発煙筒を点けて窓から路面に投下して、前方でなにかが起こっていることをアピールしてスピードを落としていく。

 以上、4つのポイントを紹介したが、そのほかにもボディカラーによる視認性の違いは、実際に真っ白な吹雪のなかで大いに違ってくる。当然のことながら、白は溶け込んでしまって存在がわからなくなるし、濃い色なら逆。さらに止まった際に車外に避難するか、そのまま車内に居続けるかの判断は非常に難しくて、一概に「こうしたほうがいい」とは言えないが、少なくとも言えるのは走行不能で、路上に緊急停車するような状況ではとにかく怖いのは、後続車が突っ込んでくること。車外に避難するというのも選択肢のひとつに考えておいたほうがいい。

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みんなのコメント

27件
  • 昔仕事で会津の方面に行っていましたが
    何度かホワイトアウトに遭遇しました。
    本当に凄い時は10メートル前にいた10トントラックが消えてしまいました
    本当に凄い時は後ろから突っ込まれそうで、停まることも出来ませんし、脇へ逃げようにもガードレールの切れ目も見えないので、ひたすら低速で走るしかありません。
    はっきり言って運に任せるしかありませんでした。
  • 最近、ホワイトアウトの記事が多いですが、
    本当に経験して書いているの?と感じます。
    記者さんは、青森県の津軽地方に何年か住んでから
    記事を書けば説得力が出ると思います。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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