日常生活中心の利用は快適で合理的
執筆/撮影:Kaoru Kobayashi(小林薫)
【画像】もうすぐ登場? さらに大きな日産EV「アリア」【ディテールをみる】 全78枚
発売当初、日産リーフを日常生活中心に乗り始めて、もうすぐ10年。今のリーフはZE1型40kWhで、早3台目になります。
1台目は4年、2台目は2年での乗り換えでした。バッテリー容量の少なさから、実用に耐えられなくなったのが理由です。
しかし、すでにEVの性能や将来性に魅了されており、3台目の購入となりました。
滑らかな加速、静寂性、環境保護に役立っている満足感、どれも素晴らしく、魅力的です。
リーフの前は、トヨタ・クレスタに14年も乗っており、この買い替えの速さは想定外でした。3台を合わせた購入額は、そこそこの輸入車でも買えそうです。
ZE1型40kWhに乗り換えてほぼ4年、ようやく期待のEVライフになっています。
日常生活はもちろん、遠出でもストレスなく出かけることができています。
その大きなポイントは、40kWhのバッテリー容量。ちょうどライフスタイルに合っており、合理的なものとなっています。
日常生活での利用が第1の目的なら、コスパがとても良いと思います。
リーフには、バッテリーの温度管理システムはないのですが、不都合なことはありません。
たしかに真夏の高速道路などで、何回か急速充電をすると、バッテリー温度が上昇してしまいます。
しかし、遠出の時に、高速道路を長く連続走行するようなことはないので、心配ないです。
もちろん、この4年間、そのような状況になったことはありません。また、1日に200km以上走ることはないので、このバッテリー容量で、特に不便は感じません。
遠出の時でも、たいがい途中1回追加充電をすれば済みます。もちろん、追加充電なしで、目的地に到達できることもあります。
日常はに10km/日 遠出は月1~2回
ここまでの走行距離は、約3万2000kmで、特別多くはありません。日常は、1日に10km程度の走行距離で、遠出は月1~2回位。
甲府にある自宅は一戸建てで、200V 3kWの充電用コンセントは、最初のリーフ購入時に設置しました。
電気契約は、8時間の夜間料金が安くなっているプランです。この8時間で、ちょうど60%程度は充電でき、40kWhのバッテリーは、とても扱い易い容量になっています。
この点でも、コスパの良さを感じます。
また、遠出した時、宿泊するホテルや旅館で、夜間充電に100Vコンセントを利用することもあります。
但し、100V充電の最大定格電流は11.2Aとなっており、EV専用のコンセントでない時は、自己責任で十分注意が必要です。
もちろん、バッテリー容量は多い方が利便性は良くなります。遠出の活用を重視するなら、40kWhでは少ない。62kWhの容量を持つe+タイプを選択する方が良さそうです。
走行距離の多いユーザーでは、当然バッテリー容量の大きいことは重要です。また、真夏などでの利用も多ければ、温度管理システムは必須です。
ただ、車両重量も増え、電費はおのずと悪くなります。購入時の車体価格も上がるので、コスパも良くなくなります。
しかし、あるクラス以上のEVでは、徐々に標準機能になっていきそうです。
甲府~軽井沢と草津温泉へドライブ
今年も、自宅のある山梨県甲府市から、リーフで軽井沢方面へドライブしました。
バッテリー性能を評価するためのデータ取得を目的とし、この時期の恒例となってきています。
軽井沢は、甲府からは北へ約120km、標高は約700m高くなっています。
バッテリー消費は、標高差100mは走行距離4km相当なので、甲府から軽井沢まで約28km分多くなります。
自宅を90%充電で出発し、野辺山を過ぎ、海の口にある高原ロッジで昼食をとりました。
標高は約1500mあり、高原の森の中をEVで走る醍醐味を味わうことができました。
ここでのバッテリー残量は50%。高原ロッジの駐車場には、普通充電する設備がありましたが、使用する必要はありませんでした。
八千穂からは、無料の中部横断自動車道ができており、佐久を経て、軽井沢に向かいました。
旧軽井沢に到着した時のバッテリー残量は、34%の表示。ここまでの実際の走行距離は130km、平均電費は7.2km/kWhとなりました。
宿は、8年前からある旧軽井沢のホテル。このホテルの駐車場には、200V普通充電用コンセントが2つもあります。
持参した充電用ケーブルを使い、無料で利用できました。特にアナウンスもしていないので、駐車場を利用して、初めて知ることになります。
ホテルのスタッフにも、知らない人がおり、利用者は少ないようでした。ホームページなどで、もっとPRすれば良いのにと思います。
ここで夜間充電をおこない、翌朝、リーフの充電80%で旧軽井沢を出発しました。
総走行距離360km 平均電費8.8km/kWh
峰の茶屋を通り、標高約1200mの草津温泉へ向かいました。草津温泉まで約50km走り、湯畑に到着した時のバッテリー残量は60%となりました。
草津温泉の宿は、今年の夏オープンした新しいホテルで、湯畑を見おろす高台にあります。
ここには普通充電用のコンセントはないので、翌朝、近くの道の駅草津運動茶屋公園に立ち寄りました。
この道の駅には、無料の急速充電設備があり、80%まで充電。充電時間は短く、16分ほどで終了しました。
毎年ここを使用していますが、行くと待つことなしに充電開始できています。ただ、いつも平日だから、すぐに利用できている、という可能性はあります。
ここから甲府までは下りになるので、途中の追加充電なしで、一気に走ることができます。
帰宅した時、バッテリーの残量は、32%の表示となりました。総走行距離は360km、平均電費は8.8km/kWhでした。
時期的にエアコンをほとんど使用しなかったので、電費は良い値となっています。しかし、バッテリー容量の多いEVでは、車両重量も大きくなっており、このような良い電費は出ないのではないでしょうか。
まさしくリーフZE1型40kWhの真骨頂だと思います。また、昨年と比較して、バッテリー容量の低下は、特に感じられませんでした。
バッテリー劣化による容量低下は?
宿泊するホテルや旅館で、夜間充電できることは多いです。これが可能だと、ZE1型40kWhでは、とても快適なEVによる旅になります。
駐車場の壁などに、EV用の200Vコンセントを設けている宿も、増えてきています。
100Vの普通充電でも、チェックインした時から始めれば、50%程度は充電できます。これでも十分実用性はあります。
軽井沢と草津温泉へ行った結果から、現状のバッテリーの容量を推測できます。
総走行距離を平均電費で割ると消費した電気量となり、約41kWh。バッテリー残量の表示による使用量は124%なので、100%換算は約33kWhとなります。
昨年のデータと比べても、特に大きな変化はありません。ここ1年間、バッテリー劣化は、そんなには進んでいない数値になっていました。
日産リーフのユーザーにとって、バッテリーの性能は、最大の関心事です。特に、リーフには温度管理システムがなく、劣化による容量低下は、避けられません。
走行距離が増えれば、当然充電回数も多くなり、劣化はより進みます。充電をどの容量までするか、そして急速充電の使用頻度によっても、その状況は変わります。
また、経年変化によっても、徐々に数値は悪くなっていきます。
昨年11月は、購入後3年目の最初の車検でした。そのタイミングでのバッテリー容量の推定値は、約94-95%となっていました。
期待以上の数値になっており、驚きの結果です。
推定値は、各種の実績データから、3つの方法によって算出しています。この内容については、昨年11月に詳細を報告しました。
来年は、購入後5年目となり、11月には2回目の車検になります。その時点での容量低下は、どうなっているか興味津々です。
今のバッテリー容量の状況は、思っていたより良好で、それほど劣化していません。
もし、5年目の結果が良ければ、実用的に10年以上乗ることも期待できます。もしそうなれば、いよいよ本格的なEV時代の到来になりそうです。
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
運営ブチギレ!? 一般車が「検問突破」何があった? 国際イベントでありえない"蛮行"発生! ラリージャパン3日目の出来事とは
給油所で「レギュラー“なみなみ”で!」って言ったら店員にバカにされました。私が悪いんですか?怒りの投稿に回答殺到!?「なにそれ」「普通は通じない」の声も…悪いのは結局誰なのか
「タイヤの摩耗が早い」「買い取り価格は期待できない」EVにまつわる巷のウワサ6つの真実
ホンダ新型「プレリュード」まもなく登場? 22年ぶり復活で噂の「MT」搭載は? 「2ドアクーペ」に反響多数!海外では“テストカー”目撃も!? 予想価格はいくら?
不要or必要? やっちゃったらおじさん認定!? 「古い」「ダサい」といわれがちな [時代遅れ]な運転法
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!
みんなのコメント
>バッテリー容量の少なさから、実用に耐えられなくなったのが理由です。
>この買い替えの速さは想定外でした。
よく『環境保護に役立っている満足感』なんて書けたな。中古市場に流せば万事オッケーという考え方なのか。