美しいワゴン、A6アバントのディーゼルエンジン搭載車に試乗した。このパフォーマンスは大いに魅力。ぜひとも日本へ導入してほしい1台だ。(Motor Magazine 2019年12月号より)
オブラートに包まれたディーゼル特有の音と振動
アウディの本拠地インゴルシュタット周辺で、A6アバントに2Lディーゼルターボエンジンを搭載するTDIに試乗した。A6は2019年月に日本で新型モデルの発売が開始された。選べるパワートレーンは3L V6 TFSIエンジンにMHEV(マイルドハイブリッド)テクノロジーが組み込まれたTFSIクワトロのみだが、来春までには、ディーゼルモデルも導入されるという。そこでひと足先に試乗した印象を報告する。
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ちなみにこのエンジンは、19年2月にQ5で日本初導入を果たしている。Q5では加速の力強さなど頼もしさは十分だが、このA6に比べるとアクセルペダルを多めに踏み込んだ際の発進や再加速時にわずかにディーゼル特有の音や振動が大きめだ。快適さを損なうほどのものではないが、A6アバントを試乗しているとそのあたりもオブラートに包まれたように存在感は薄まっている。それにしてもパワートレーンが変わるとクルマの印象も変わるものだと改めて実感した。
国内ですでにガソリンエンジンを搭載したA6アバントにも試乗しているが、パワートレーンとシャシが生み出す滑らかな乗り味の上質さとスポーティさは格段に先代を上回っている。エンジンとMHEV+7速DCTの隅々まで制御が行き届いた走りのフラットさが上質ぶりを一層向上させているのだ。またボディサイズとその広さ、そしてラゲッジルームまで続く空間が生み出す空気が、セダンでは味わえない絶妙な開放感を静粛ななかに漂わせているのがいい。
TDI搭載モデルも、アバントならではの空間や快適性、スポーティさは当然変わらないが、ディーゼルエンジンのトルクの太さはもちろん、アクセルペダルを踏み込んだ際の踏み応えが確かなところもむしろガソリン車とはひと味違う頼もしさとして感じられた。路面を捉えるボディの重厚さもやや強い印象だが、乗り心地はとても滑らかなもの。さらに巡航中の静粛性の高さはガソリン車と遜色なかった。
まるでクワトロのような安定感ある走行フィーリング
今回は、このA6アバントのFFモデル (日本にはクワトロを導入予定)に試乗したが、実は駆動方式を確認するまでクワトロかと思ってしまうほど、四輪の接地感の高さと安定ぶり、スムーズなコーナリング性能が与えられていた。
インゴルシュタット郊外の田園風景のなかやドナウ川沿いのケルハイムという街に向かって森のなかを走らせたロケーションは北海道や長野の山間部を走っているような雰囲気だ。パワートレーンの異なるA6アバントの走りを鉛筆の芯の硬さでたとえるなら、ガソリン車はHBよりシャープで軽々と走る2H、対するTDIは2Bのようなやや重厚かつシットリとした印象と雰囲気がある。
新しいアウディのデザイン言語を採用するエクステリアのシャープなボディラインや伸びやかなサーフェス、縦方向に絞られたリアウインドウ、そして長いボンネットと緩やかに流れるルーフラインがドライブフィールとも重なる、エレガントかつスポーティで洗練された印象を与えている。
インテリアは、すでにA8やA7、Q8などにも採用される上下二画面にタッチレスポンス式のディスプレイを搭載。その操作性を含め先進性をデザインした空間演出もA6の特徴だ。
最近はSUVの影に隠れてしまっている印象のワゴンモデル。近年のように様々なSUVが登場する以前は、アクティブな印象が強いワゴンモデルをあえてスタイルで選ぶことを提案していたが、A6の場合、スタイルやドライブフィールの魅力が増し、あえてワゴンモデル=アバントを選ぶという発想を再び思い起こさせられた。
さて、2Hを選ぶか2Bか。このスタイルと快適さには2Bで走るTDIがいいかな。日本へ導入されたならば、ぜひその書き味ならぬ乗り味を試すことが楽しみである。(文:飯田裕子)
■アウディA6アバント40TDI主要諸元
●全長×全幅×全高=4939×1886×1494mm
●ホイールベース=2924mm
●車両重量=1785kg
●エンジン= 直4DOHCディーゼルターボ
●排気量=1968cc
●最高出力=204ps/3750-4200rpm
●最大トルク=400Nm/1750-3500rpm
●駆動方式=FF
●トランスミッション=7速DCT
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