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最強レヴォーグ登場 2.4Lエンジン加わる  STIスポーツR EXの性格は? 試乗

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最強レヴォーグ登場 2.4Lエンジン加わる  STIスポーツR EXの性格は? 試乗

レヴォーグに追加、2つ目のパワートレイン

かつては豊かな週末をイメージさせるモデルとして活況を呈していたステーションワゴン。

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SUV人気にすっかり押されてしまった最近はスタイリッシュなボディを纏い、「シューティングブレーク」的な方向に活路を見出すモデルもあるが、正統派だってちゃんといる。スバル・レガシィから続くスポーツイメージをさらに洗練させ、スバルを代表するモデルとなっているレヴォーグもその1台だ。

レヴォーグは昨年フルモデルチェンジを行い2代目となっている。初代のエンジンは2Lと1.6Lのターボから選べたが、2代目はこれまでのところ1.8Lターボ1本だった。

そこに今回、2.4Lターボ・エンジン搭載モデルが追加されることになったのだ。

1.8Lターボ・モデルの最上級グレードはSTIスポーツEXだったが、FA24型2.4Lエンジンを搭載するSTIスポーツRとスポーツR EXは、そのさらに上のグレードとなる。

レヴォーグが搭載するトランスミッションは、従来はリニアトロニックと呼ばれるCVTだった。

だが今回の2.4Lエンジンに組み合わされるトランスミッションは新開発のスバルパフォーマンストランスミッション(SPT)に置き換えられている。

といってもこれもCVTなのだが、エンジンとの協調制御を盛り込むなどしてレスポンスを格段に向上させているという。

もともとスポーティ・イメージの強かったレヴォーグの走りは新しいパワートレインを得てどう変わったのだろうか?

+400ccで得たのは、速さよりバランス

今回のスバル・レヴォーグSTIスポーツR EXの試乗会は新型WRX S4と同じ機会に袖ケ浦フォレストレースウェイ(FRW)でおこなわれた。

ブラックとボルドーの2トーンで仕立てられた革シートや赤いステッチが入った革巻きステアリングは1.8LのSTIモデルと同様。ダッシュパネルの中央に備わる大きめのディスプレイ等の意匠にも変化はない。

発進時の自然吸気エンジンっぽい蹴り出しも印象的だったが、そこから淀みなくスピードが上がっていく様子もターボ的な感じが希薄。

ところがスピードメーターを見ると思ったよりスピードが出ている。こういう展開はドイツ車に多い。

言い方を変えると、シャシーが勝っているクルマに多いパターンといえる。

FA24エンジンの最高出力は275ps。これは1.8Lエンジンの98ps増し、というとすごい数字に思えるが、初代のSTIモデルが2Lターボで300psを発生していたことを考えれば、おとなしめといえる。

最大トルクでも若干負けているのだが、その発生回転数は同じ……。であるにもかかわらず、新型の方が洗練されたものに感じる理由は、器の完成度、シャシーの出来なのだと感じた。

今回試乗したレヴォーグと同じパワートレインを積んでいるWRX S4の場合は、もう少しパワーやトルクの出方にドラマ性が欲しいと感じた。

これとは対照的にレヴォークはパワートレインの角が取れたしっとりしたキャラクターとワゴンボディとのマッチングが優れていたのである。

速さだけでなく乗り心地もカバー

レヴォーグのラインナップはGT系とSTI系に大別できる。

STI系は電子制御ダンパーが標準装備となり、これに伴い走行モードの切り替えも足回りの可変を含めたドライブモードセレクトが備わっている。

速いスバルのダンパーといえばビルシュタイン! というイメージが強いが、今回はZF製。このダンパーがなかなかいい仕事をしていると感じた。

モードはコンフォートからノーマル、スポーツ、スポーツ+と4段階。というと、たいていはコンフォートのダンピングがバネの硬さに対応しきれていない場合が多い。

ところが最強のレヴォーグはコンフォート・モードで懐の深いフラットライドを体験させてくれた。サーキットでゆっくりと走っただけなので一概には言えないが、ZFダンパーのカバレッジが広いこと、そしてスバルグローバルプラットフォームを採用したボディのキャパシティの大きさはしっかりと感じとることができた。

初代のレヴォーグは突き上げ感が残るアシに古さを感じ、エンジン先行のイメージが強かった。だが2代目はたとえ最強モデルのSTIスポーツR EXでもなおシャシーの懐の深さが感じられるモデルに仕上がっていた。

ボディの前後で小さいながらも主張するピンク色のバッヂに抱いてきたスピード偏重のイメージが、今回の試乗でバランス型に変わってきたように感じられた。

レヴォーグSTIスポーツR EXは、名実ともにスバルのフラッグシップと言っていいと思う。

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