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【最新輸入SUV試乗記】人気のXC40に登場したマイルドハイブリッド仕様。走りの実力はいかに!?|ボルボ XC40 B5 AWD R-Design|

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【最新輸入SUV試乗記】人気のXC40に登場したマイルドハイブリッド仕様。走りの実力はいかに!?|ボルボ XC40 B5 AWD R-Design|

ボルボSUV3兄弟の末っ子であるXC40は、2018年春の発売以来、スタイリッシュで個性的なデザインと手ごろなサイズ、そして充実した先進安全装備で、世界中で好評を博している。世界で最も売れているボルボはひとつ上のクラスであるXC60だが、日本ではよりコンパクトなXC40が人気ナンバー1だ。
 

マイルドハイブリッド仕様にスイッチ 2020年夏、そんなXC40にB4/B5シリーズを新設定。48VのオンボードネットワークによるISGM(インテグレーテッド・スターター・ジェネレーター・モジュール)を搭載したマイルドハイブリッドである。
 
ボルボは2017年に、「2019年以降に発売される全てのモデルに電気モーターを搭載する」と宣言。今回のラインアップ改変では、XC40にプラグインハイブリッドも登場したほか、XC60とXC90にも48Vハイブリッドが設定され、同時にガソリンやディーゼルのICE(内燃エンジン)のみを搭載したモデルが廃止となったことで、ボルボのSUVは「全車電動化」が完了している。
 
つまり、今回のXC40 B4/B5は、従来の2L直4ガソリンターボを搭載したT4およびT5と置き換えられるモデルである。果たしてどんな走りを見せてくれるのか、期待と不安が入り交じる気持ちを抱きつつ、箱根の試乗会場に向かった。
 

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スポーティ仕様のB5 AWD Rデザインを試乗 今回試乗したのは、よりパワフルなパワートレーンを搭載したXC40 B5 AWD R-Design。最高出力184kW(250ps)/5400~5700rpm、最大トルク350Nm(35.7kgm)/1800~4800rpmを発揮する2L直4ガソリンターボに、最大出力10kW/3000rpm、最大トルク40Nm/2250rpmを発揮する電気モーター(ISGM)を組み合わせ、8速ATを介して4輪を駆動するスポーティグレードだ。


ISGMが「スムーズ」にアシスト 走り出して最初に感じたのは、発進のスムーズさだ。ISGMは取り立ててパワフルというわけではないが、発進時のアシストによりクルマが軽く滑り出すような感覚が得られる。速度が乗ってからも、8速ATがポンポンと変速し、つねに最適なギギヤを選んでくれるので、アクセルペダルを軽く踏み込んでいるだけで、軽やかに加速していく。
 
アップダウンがきついワインディングロードに入っても、軽やかさは失われない。パワフルなエンジンが、さらに電気モーターにアシストされることで、登り坂でも1750kgの車両重量に2L直4ガソリンターボとは思えないほど軽快な加速を披露する。スロットルレスポンスもとてもいい。
 
気筒休止機構付きの改良型エンジンを搭載 また、このモデルは最新のGen3(第3世代)Drive-Eエンジンを搭載する。気筒休止システム「シリンダー・デアクティベイション」を備え、エンジン回転数が3000rpm以下で、車速が30~160km/hでパーシャルスロットル時(負荷のかからない平坦路などの走行時)に2気筒状態(1番と4番が休止)となる。
 
気筒休止システムを備えた多くのクルマは、2気筒から4気筒へ戻るときにトルクの段付きを感じるものだが、このB5はISGMがそれを埋めるように作動するため、神経を集中していても切り替わりに全く気付かない。とにかく加減速が力強く滑らかなのである。
 
ブレーキフィールもとても自然だ。高効率なブレーキバイワイヤシステムを採用し、回生ブレーキを積極的に使用しているが、ペダルタッチに違和感は全くなく、減速感も踏力にとてもリニアだ。

 
足のしつけは“しっかり”かつ“軽快” 最低地上高は210mmもあるが、フロントがマクファーソンストラット、リヤはマルチリンクの足まわりは、しなやかさを保ちながらロールやピッチングをうまく抑え、スタビリティも高い。インフォメーションはやや希薄だが、ハンドリングも軽快で、ワインディングロードをリズムよく走ることができた。
 
ちなみにISGM用のリチウムイオンバッテリーは、0.5kWhと容量は少ない。荷室の左側面に搭載されるが、ラゲッジスペースに張り出すこともなく、実用性や使い勝手には全く影響はない。
 
今回は試乗コースが箱根周辺だったので、あまり高効率な走りは出来なかったが、おそらく燃費性能はグッと向上しているはずだ。WLTCモード燃費は12.8km/L(高速道路は15.1km/L)だが、高速道路で気筒休止を頻繁に使うような走り方なら、20km/L近くをマークすると予想できる。
 

価格上昇は充実の装備内容で納得できるもの 軽快な走りと低燃費(=低CO2)を両立したXC40の新しい48Vハイブリッドは、従来のT5より30万円ほど価格は上昇しているが、harman/kardonプレミアムサウンド・オーディオシステムやパワーテールゲートなどが標準となるなど、装備内容は大幅に充実しているので、実際に乗ってみれば十分に満足できるはずだ。
 
180km/hリミッターや「ケアキー」採用で安心・安全性を高めた なお、今回から全車に180km/hリミッターが採用されたほか、「ケアキー」と呼ばれるキーが用意された。ケアキーは、キーに最高速度を設定する機能を持たせたもので、運転経験が少ない若い人や、高齢者が運転する場合などに使用すれば安心感が増す、うれしいアイテムだ。
 
他社に先んじて積極的な電動化を進めるボルボだが、気持ちのいい走りや優れた安全性、高い安心感といった、ボルボ・ブランドのよさに全く変化はないようだ。2021年以降はBEV(ピュアEV)のXC40リチャージも日本上陸予定であるなど、電動化はさらに加速する模様だが、大いに期待できるし、とても楽しみである。

 
[XC40 B5 AWD Rデザイン(4WD・8速AT)主要諸元] 【寸法・重量】
全長:4425mm
全幅:1875mm
全長:1660mm
ホイールベース:2700mm
トレッド:前1600mm/後1625mm
最低地上高:210mm
車両重量:1750kg
 
【エンジン・モーター・性能】
エンジン型式:B420T2
エンジン種類:直4DOHCターボ
ボア×ストローク:82.0mm×93.2mm
総排気量:1968cc
エンジン最高出力:184kW(250ps)/5400~5700rpm
エンジン最大トルク:350Nm(35.7kgm)/1800~4800rpm
使用燃料・タンク容量:プレミアム・53L
モーター型式:3330
モーター種類:交流同期電動機
モーター最高出力:10kW/3000rpm
モーター最大トルク:40Nm/2250rpm
WLTCモード燃費:12.8km/L
最小回転半径:5.7m
乗車定員:5人
 
【諸装置】
サスペンション:前ストラット/後マルチリンク
ブレーキ:前Vディスク/後ディスク
タイヤ:前後235/50R19
 
【メーカー希望小売価格】
589万円
 
 
 
〈文=竹花寿実 写真=岡 拓〉
ボルボ カー ジャパン
TEL:0120-922-662

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みんなのコメント

1件
  • これで全幅1800だったら即決だったのに!と、思った日本人はかなりいるはずだ。
    2021年発表の新しい40シリーズに期待したい。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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