三菱自動車が2023年5月に発売する新型の軽スーパーハイトワゴン、デリカミニ。東京オートサロン2023の会場でデザインを担当した三菱 デザイン本部 プログラムデザインダイレクターの松岡亮介氏にお話を伺った。
■プロジェクトで最もこだわった部分は?
三菱デリカミニのインテリアを公開。eKクロス スペースより高価格帯
「黒いフェンダーのところです。工場側と何度もトライ&エラーをして、試作を何台作ったかわからないくらいやったので。あれは“ブラックフェンダー”と私たちは言っているんですけれども、塗装なんです。これを語ったら、2時間ぐらいかかりますけど(笑)。ご存知のとおり、デリカミニは軽自動車なので、そもそも鈑金のフェンダー部分が全幅なんですよね。ですので、通常はSUVですと、アーチに別の部品を貼り付けて拡幅しながら、SUV感を出すのが通例ですけれども、当然、軽自動車として全幅が決められているので、やれるのは塗装か本当に薄いものを貼るしかないんです。
今回は最終的に塗装をチョイスしましたが、本来、塗装の塗り分けって製作工程ですと工場で職人さんがマスキングをして塗るじゃないですか。そのマスキングの工程も鈑金のところに溝が入っていたりして、塗装する職人さんがガイドになる形状が立体的に表現されていてマスキングを貼れるようになっています。今回はまったく何もないところに、線があってそこで塗り分けしているので、その部分を社内でやりとりを何回もやって試作を何度もやったんです。
SUVのフェンダーには、いわゆる黒の原着樹脂(原料に着色した樹脂)のパーツを装着している場合がありますが、デリカミニではつやのある塗装を採用しました。品質的にも高くなりますし、特にこのクルマに乗っていただける女性のお客様などは、ただ色を塗っていないものを付けるのはどうしてもダメだと思ったので、ここはこだわりをもって」
■どうやって塗るのですか?
「マスキング用の大きなシートを貼って塗ります。ですので、すべて手作業です。職人さんが1台1台貼っていて、すごく手間がかかっています。ふつうボディカラーを塗った後に、後で黒を塗ると思うじゃないですか。じつはこれ逆なんですよ。最初に黒をボディ全体に塗っていて、後からボディカラーを塗っているんです。フェンダーの部分を触っていただくと、ボディカラーの部分が段差になっていて、外側に張り出しています。塗装の塗膜って0.0何ミリですけれど、手で触ると黒が先に塗られていて、上からボディカラーが塗られているのがわかるんですよ。
私たちも先にボディカラー塗った後にどうやって黒を塗るのかと議論していたんですけれども、効率とか品質などいろいろと考えたときに、黒を先に塗った後にボディカラーを塗ったほうがいいということがわかって、順番を変えたんです。2トーンカラーで、ルーフの色がブラックのクルマは、最初に塗った黒がそのまま見えている状態です。オートサロンの展示車でシルバーのルーフもありましたが、それはラッピングで後から貼ったものです」
■フェンダーアーチの線を決めるのも大変だったのでは?
「すごく大変でした(笑)。リヤフェンダーではスライドドアのレールをまたいだところまで黒を塗ってみたりとか、いろいろ試したんですけれども、最終的にバランスとして見た時には今回、商品化されるものがベストだという判断をしました。グラフィックを含めて、いろいろとトライをしました」
このように、デリカミニのボディサイドを飾るブラックのフェンダーアーチはこだわりの作品なのである。
〈文=ドライバーWeb編集部〉
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