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「NAで280馬力を発揮する3.5LのV6 MIVECエンジン搭載!」エボリーションの名に偽りなし!パジェロ エボリューション【ManiaxCars】

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「NAで280馬力を発揮する3.5LのV6 MIVECエンジン搭載!」エボリーションの名に偽りなし!パジェロ エボリューション【ManiaxCars】

カタチはパジェロだけど中身は完全に別モノだ!

リヤサスはリジッド式からマルチリンク式に変更

「NAで280馬力を発揮する3.5LのV6 MIVECエンジン搭載!」エボリーションの名に偽りなし!パジェロ エボリューション【ManiaxCars】

初代が発売された翌1983年からパリ~ダカールラリーに参戦し続けてきたパジェロ。転機が訪れたのは4回目の総合優勝を飾った97年で、レギュレーションの変更により、翌年から市販車改造クラス(T2)での参戦が決まった。そのベース車両として開発されたのがパジェロエボリューションだ。

まず目が行くのは全身にエアロパーツをまとい、ワイド化が図られた圧巻のボディだろう。1590mmまで拡げられた前後トレッドに合わせ、カタログモデルのメタルトップワイドZRに対して全幅を90mm拡大。それに伴ってサイドステップも専用の幅広タイプとなる。

そんな見た目と同じく、中身もハンパじゃない。エンジンは専用設計となる6G74型3.5L V6DOHCのMIVEC仕様を搭載。電子制御可変吸気システムも採用され、わずか1250rpmで30kgm以上のトルクを発生し、6500rpmで280psを稼ぎ出す。高回転、高出力に対応するため、ヘッド周りでは中空吸気バルブやチタンバルブリテーナー、ナトリウム封入中空排気バルブなどが採用される。

また、大型コアを持つ13段オイルクーラーやボンネット上の大型インテークダクト、オーバーフェンダーに設けられたエアアウトレットなど、冷却&放熱性能も高められている。

さらに、足回りはワイドトレッド化が図られると同時に、リヤサス形式を3リンクリジッドからマルチリンク式に変更。ダブルウィッシュボーン式のフロントサスにも鍛造アームが使われるなど、専用4輪独立懸架サスペンション(ARMIE)が与えられている。また、前後ベンチレーテッドディスクブレーキに、新開発4チャンネル制御方式のマルチモードABSが採用されるのもエボリューションならではだ。

ダッシュボード周りでは本革巻きステアリングホイールを始め、メーターべゼルやエアコン吹き出し口、センターコンソールなどに配されたカーボン調パネルがエボリューション専用品となる。取材車両はマニュアルモード付き5速AT(INVECS-II)だったけど、3ペダルの5速MTモデルも用意されていた。

メーターはセンター上部に水温計と燃料計、下部にATポジション&4WDインジケーターが備わり、右側に9000rpmフルスケールのタコメーター、左側にスピードメーターが並ぶ。

ドアを開け、よじ登るようにして運転席に収まる。着座位置が高く乗降性はいまひとつだけど、座ってしまえば身体をしっかりホールドしてくれるレカロ製セミバケットシート。ヴィルトファブリック&バイアスニット生地がエボリューション専用となる。目前の9000rpmフルスケールのタコメーターと、フロントウインドウ越しに見えるボンネット上のエアインテークの盛り上がりが、ただのパジェロではないことを伝えてくる。

後席は50:50のセパレートタイプで個別にリクライニングやダブルフォールディングが可能。両端は手前に倒すとアームレストになり、ドリンクホルダーも付く。ちなみに、乗車定員は4名でなく5名だ。

走り出してまず感じたのは足回りの硬さ。オフロード走行に照準を合わせてるのか、路面の凹凸を逐一ゴツゴツ感として伝えてくる。その硬さ…というかストローク感の希薄さは、今までの経験からするとFD2シビックRに匹敵し、2420mmという短いホイールベースもあって絶えずピッチングしているような状態だ。正直、ここまで乗り心地がハードだとは思わなかった。

標準装着される16インチアルミホイールは、サスペンションやアクスル構造の変更に合わせて専用に設計されたもの。1ピース構造を採用し、強度と軽さを両立している。タイヤは265/70R16サイズが標準だけど、取材車両には275/70R16のジオランダーH/T-Sが組み合わされる。

それだけに、ハンドリングは2トンの車重を感じさせないほどにクイック。ただし、重心が高い分、ロール感も大きいから舗装路でコーナーを攻める気にはなれない。

エンジンは、MIVECが高速カムに切り替わる5500rpmあたりからハイトーンなサウンドを放ち始める。そこからレッドゾーンの7000rpmまで淀みなく回り、メーター読み1速で60km/h、2速で110km/hまで伸びてくれるから、動力性能は文句ナシだ。

パリダカを戦うために生まれてきた本気のコンペティションモデル。そのエボリューション度は、もしかしてランサー以上かもしれない。

■SPECIFICATIONS

車両型式:V55W

全長×全幅×全高:4075×1875×1915mm

ホイールベース:2420mm

トレッド(F/R):1590/1590mm

車両重量:1990kg

エンジン型式:6G74

エンジン形式:V6DOHC MIVEC

ボア×ストローク:φ93.0×85.8mm

排気量:3496cc 圧縮比:10.0:1

最高出力:280ps/6500rpm

最大トルク:35.5kgm/3000rpm

トランスミッション:5速AT

サスペンション形式(F/R):ダブルウィッシュボーン/マルチリンク

ブレーキ:FRベンチレーテッドディスク

タイヤサイズ:FR265/70R16

PHOTO &TEXT:廣嶋健太郎(Kentaro HIROSHIMA)

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