現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 日産「スカイライン」にプリンスの名機を搭載!「1500スポーティGL」はハコスカを語る上で欠かせない存在です【国産名車グラフィティ】

ここから本文です

日産「スカイライン」にプリンスの名機を搭載!「1500スポーティGL」はハコスカを語る上で欠かせない存在です【国産名車グラフィティ】

掲載 10
日産「スカイライン」にプリンスの名機を搭載!「1500スポーティGL」はハコスカを語る上で欠かせない存在です【国産名車グラフィティ】

2000GTの陰に隠れてしまったがハコスカには欠かせない存在

通算50勝というモータースポーツの世界で輝かしい歴史を持つ3代目「スカイライン」。初代モデルからレースの勝利が販売に直結する時代背景もあり、プリンス自動車の時代から勝つための情熱と技術力の投入が続けられてきたクルマだ。今回は「GT-R」ではなく、「1500スポーティGL」にスポットを当てる。

元祖「羊の皮を着た狼」で日本初の「GT」を名乗った! ポルシェ「904」を抜いた「スカイライン」はどうして生まれた?【国産名車グラフィティ】

プリンスの血をひくG15型の進化系エンジンを搭載

スカイラインは2代目のS50系からは軽量かつ剛性の高いモノコック構造のフレームを採用し、走りの実力だけでなく安全性も飛躍的に高めている。「日産スカイライン1500」を名乗った3代目のC10型はタクシー需要を意識しない、ファミリーカーとして最適なサイズを狙った。また、新しいファンを獲得する使命も帯びているから、ワイドなバリエーション展開をしている。

量販の要となる1500シリーズは、ダイナミックで美しいスタイリング、快適な居住性、100マイルカーとして満足できる高速性能、信頼できる安全性などを掲げて、1968年8月に登場した。

ボディサイズは、全長4235mm、ホイールベース2490mm、全幅は1595mmと、2代目の最終型(S57D型)よりひとまわり大きくなった。しかし、全高は1405mmと135mmも低く抑えられている。

グレードを大別するとデラックスとスタンダードに分けられ、フロントマスクなどが違っていた。また4ドアセダンのほか、商用車のバンとワゴン登録のオシャレなエステートを用意。デラックスにはツーリング、ベンチシートのファミリー、4速フロアシフトのスポーティと、3つのインテリアを用意。ダッシュボードは水平基調で、横長のスピードメーターを採用している。

C10型スカイラインの自慢のひとつは、当時の最先端をいく安全装備の採用である。モノコック構造のボディは、衝突時のエネルギーをボディの前端部で吸収するように設計されていた。また、アメリカの自動車安全基準22項目のうち、20項目を満たしている。非採用は衝撃吸収式のコラプシブルステアリングとフロントの合わせガラスだけだった。フェンダーミラーも可倒式とした。

新開発の1.5Lエンジンは耐久性や静粛性が向上

注目のエンジンは、2代目スカイラインの最終型(S57D型)に初搭載されたG15型1.5L直列4気筒SOHC。クロスフロー燃焼室、5ベアリング支持のクランクシャフトなどを備えた高性能ユニットで、レース用に開発されたクロスフローヘッド、V型バルブ配置のGR7B型直列6気筒エンジンの流れを汲んでいる。

ただしS57D型が搭載したG15型とはシリンダーブロックが異なり、一体化した特殊鋳鉄製を採用するなど数多くの改良を加え、耐久性や静粛性を向上している。

左側に12度傾けて搭載され、キャブレターは可変ベンチュリー式1基だが、電磁ポンプも装着している。最高出力は88ps/6000rpm、最大トルクは12.2kgm/4000rpmだ。トランスミッションは3速コラムMT、4速フロアMT、そしてボルグワーナー製の3速ATを用意する。1971年秋にマイナーチェンジでパワーアップを敢行した。

サスペンションは、フロントが新設計のストラット、リアは半楕円リーフスプリングのリジッドアクスル。デラックスはリーフスプリング前側の板の上にゴムのインナーリーフを挟み込み、テンションリーフを1枚加えてノイズや振動を抑え込んでいる。これによってハンドリングと乗り心地も大きく向上させていた。

1969年8月、ローレルから譲り受けた1815cc G18型SOHCエンジンを積むスカイライン1800を追加設定。1970年秋には1800に2ドアハードトップを追加。1971年9月には1500にもハードトップを加え、バリエーション展開を完結。2000GTの陰に隠れて目立たなかったが、標準ノーズの4気筒エンジン搭載車もまた、ハコスカを語るうえで欠くことのできないプレイヤーだ。

スカイライン1500 スポーティGL(C10)

●年式:1971 ●全長×全幅×全高:4205mm×1595mm×1405mm ●ホイールベース:2490mm ●トレッド(F/R):1325mm/1320mm ●車両重量:965kg ●エンジン:G15型 直4SOHC ●総排気量:1483cc ●最高出力:95ps/6000rpm ●最大トルク:13.0kgm(127N・m)/40000rpm ●変速機:4速MT ●サスペンション(F/R):ストラット/半楕円リーフスプリング ●ブレーキ(F/R):ディスク/リーディングトレーリング ●タイヤ:6.15-14-4PR ●新車当時価格:67万9000円(1500DX)

■「国産名車グラフィティ」記事一覧はこちら

こんな記事も読まれています

7号車トヨタがレクサスとの接触でマシン破損/2024年WEC第4戦ル・マン24時間 ウォームアップ
7号車トヨタがレクサスとの接触でマシン破損/2024年WEC第4戦ル・マン24時間 ウォームアップ
AUTOSPORT web
ル・マン24時間レース決勝速報|フェラーリ、逃げ切り2連覇達成! トヨタとの近年稀に見る大接戦を制す
ル・マン24時間レース決勝速報|フェラーリ、逃げ切り2連覇達成! トヨタとの近年稀に見る大接戦を制す
motorsport.com 日本版
マイチェンで「歴代最強」 フォルクスワーゲン・ゴルフ R 試作車へ試乗 最高水準の魅力に揺るぎナシ!
マイチェンで「歴代最強」 フォルクスワーゲン・ゴルフ R 試作車へ試乗 最高水準の魅力に揺るぎナシ!
AUTOCAR JAPAN
初心者でも安心! 自分のレベルに合わせてサーキットを楽しめる「GR Garage」主催の走行会に人気集中。ゲストドライバーに松井孝允選手も
初心者でも安心! 自分のレベルに合わせてサーキットを楽しめる「GR Garage」主催の走行会に人気集中。ゲストドライバーに松井孝允選手も
Auto Messe Web
“直線番長”プジョー9X8、劣勢も決勝に自信「正しいアプローチかどうかは、レースで分かる」/ル・マン24時間
“直線番長”プジョー9X8、劣勢も決勝に自信「正しいアプローチかどうかは、レースで分かる」/ル・マン24時間
AUTOSPORT web
前年から運用方法が一部変更。2024年のル・マン24時間セーフティカールールをおさらい
前年から運用方法が一部変更。2024年のル・マン24時間セーフティカールールをおさらい
AUTOSPORT web
伝説の「6輪F1マシン」を生んだ小屋 70年前のティレル工場が移転保存 英国
伝説の「6輪F1マシン」を生んだ小屋 70年前のティレル工場が移転保存 英国
AUTOCAR JAPAN
JAFが義務化しているユニバーサルロゴの意味は? 実際にラリー車両に貼ってモータースポーツ参戦している人の声を聞いてきました
JAFが義務化しているユニバーサルロゴの意味は? 実際にラリー車両に貼ってモータースポーツ参戦している人の声を聞いてきました
Auto Messe Web
余裕と安心の「サイレント」スポーツ ベントレー 4 1/4リッター・ヴァンデンプラ(2) 創業者も認めた1台
余裕と安心の「サイレント」スポーツ ベントレー 4 1/4リッター・ヴァンデンプラ(2) 創業者も認めた1台
AUTOCAR JAPAN
ロールス・ロイス傘下の「ダービー」世代 ベントレー 4 1/4リッター・ヴァンデンプラ(1) 端正なコーチビルド
ロールス・ロイス傘下の「ダービー」世代 ベントレー 4 1/4リッター・ヴァンデンプラ(1) 端正なコーチビルド
AUTOCAR JAPAN
日産「新型“超凄い”スカイライン」まもなく登場! 420馬力の“史上最強”モデルはまさに「集大成」! もはや「次期型」に期待な“NISMO”実際どう?
日産「新型“超凄い”スカイライン」まもなく登場! 420馬力の“史上最強”モデルはまさに「集大成」! もはや「次期型」に期待な“NISMO”実際どう?
くるまのニュース
日本のキャンピングカーは仕上がりが違う! 知られざる「キャブコン」の製造工程とは
日本のキャンピングカーは仕上がりが違う! 知られざる「キャブコン」の製造工程とは
WEB CARTOP
首都高つながらない「関越道」どう行く? 渋滞を“まるっと避ける”マル秘ルートとは “練馬から正面突破”は最悪?
首都高つながらない「関越道」どう行く? 渋滞を“まるっと避ける”マル秘ルートとは “練馬から正面突破”は最悪?
乗りものニュース
テインの純正互換ショック「EnduraPro」シリーズに『カローラ』『シエンタハイブリッド』など6車種の適合が追加
テインの純正互換ショック「EnduraPro」シリーズに『カローラ』『シエンタハイブリッド』など6車種の適合が追加
レスポンス
メルセデスF1、トモダチ改造計画でW15を“ドライバーの味方”に「改善のためにマシンをいじめ抜く」
メルセデスF1、トモダチ改造計画でW15を“ドライバーの味方”に「改善のためにマシンをいじめ抜く」
motorsport.com 日本版
最高出力830PS、最高回転数9500rpm!フェラーリから自然吸気V12エンジン搭載モデル「12チリンドリ」が登場
最高出力830PS、最高回転数9500rpm!フェラーリから自然吸気V12エンジン搭載モデル「12チリンドリ」が登場
@DIME
高速道路で「人が旗振ってる!」意味わかりますか? 見かけたらそこは「危険」
高速道路で「人が旗振ってる!」意味わかりますか? 見かけたらそこは「危険」
乗りものニュース
軽自動車の「白っぽく見えるナンバー」なぜ増えた? 軽であること隠したい!? 導入7年「図柄入りナンバー」の現状は?
軽自動車の「白っぽく見えるナンバー」なぜ増えた? 軽であること隠したい!? 導入7年「図柄入りナンバー」の現状は?
くるまのニュース

みんなのコメント

10件
  • 搭載するエンジンの長さに合わせてボディを作り分けることができた旧き良き時代
  • 今のスカイラインにあの頃の活気は残っていない様に思える。なんか残念。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

456.9948.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

18.82050.0万円

中古車を検索
スカイラインの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

456.9948.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

18.82050.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村