■ジャパンプレミアの電動ミニバン「デンツァ D9」とは?将来の日本導入は
中国の自動車メーカー「BYD」はジャパンプレミアとなる2台のクルマを、2023年10月28日から一般公開される「ジャパンモビリティショー2023」にて出展します。
いったいどのようなクルマなのでしょうか。
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最近は日本でも乗用車の販売を始めたことで話題のBYDですが、元々は1995年に広東省深センでバッテリーメーカーとして設立されました。
自動車部門「BYDオート」は2003年にセン西省(センはこざとへんに「夾」)に本拠地を置く国営メーカー、西安秦川汽車を買収したことでスタートしました。
現在はバッテリーや自動車だけでなく、新エネルギー開発や半導体、電動交通システムまでを手がける世界的な大企業へと発展しました。
自動車メーカーとしての歴史はまだ20年ほどですが、すでに数々のブレイクスルーを打ち立てています。
2022年は185万7379台の電動車を販売し、販売台数においては「テスラ」を超えています。
ちなみによく勘違いされますが、実はBYDは電気自動車(BEV)専業メーカーではありません。
プラグインハイブリッド車(PHEV)もBEVと同じく生産・販売しており、またそれに搭載するエンジンも自社で研究開発と生産をおこなっています。
BYDは2022年にBEVを91万1141台販売しましたが、それに対してPHEVは94万6238台と、PHEVがわずかにBEVを上回る結果となっています。
BYDの販売台数は2020年に17万9052台、2021年に59万3745台と毎年着実に販売台数を伸ばしており、ここ数年の成長具合は目を見張るものがあります。
日本でも2015年より電気バス事業を展開しており、2023年7月末時点で141台を納入しました。
また、2023年1月からは待望の乗用車販売を日本で開始、日本上陸第1弾のSUV「ATTO3」は2023年9月末時点で800台ほどを販売しています。
そして今回、BYDは初となるジャパンモビリティショー2023への出展をおこないます。
出展内容はすでに日本で販売されているATTO3、「DOLPHIN」に加え、近日発売予定の「SEAL」を含みます。
また、これらに加えてまだ日本導入がアナウンスされていない2車種も展示すると明かされ、大きな話題を呼んでいます。
今回ジャパンプレミアを迎えるのは、BYDが展開する「ヤンワン」ブランドから「U8」、そして「デンツァ」ブランドからは「D9」です。
仰望は2023年に設立されたばかりの新たなプレミアムブランドで、今までのBYDラインナップにはなかったラグジュアリー車種が中心となります。
ブランド立ち上げとともに高級オフローダー「U8」とハイパーカー「U9」がお披露目され、そのエキゾチックさには中国内外から大きな反響を呼びました。
U8は中国では109.8万元(邦貨換算:約2249万円)から販売される電動オフローダーとなり、現時点ではBYD製2リッター直列4気筒ターボエンジンを発電機として搭載するレンジエクステンダー付EV(EREV)モデルのみが展開されています。
これに四輪インホイールモータと容量49.05kWhのリン酸鉄リチウムイオン電池を組み合わせ、総合出力1180hp、最大トルク1280Nmを実現、0-100km/h加速を3.6秒でこなすモンスターマシンが出来上がりました。
また、独自開発のハイドロサス「DiSus-P」により「カニ歩き」や「超信地旋回(タンクターン)」などの挙動もおこなえるとしており、実際に当日のブースではタンクターンの実演もおこなうとしています。
■見た目は「アルファード」に似てる? デンツァ「D9」とは
いっぽう、「デンツァ」から出展されるのは電動ミニバン「D9」です。
「デンツァ」は2011年にダイムラーとの合弁で誕生したブランドで、2014年に初のモデルを投入しましたが、あとに続く新モデルはなかなか登場せず、後発ブランドに押される状況が続いていました。
2022年にはダイムラーが出資を10%まで減らすなど厳しい状況に陥りましたが、BYDはブランドを再始動、「D」「E」「N」「Z」「A」をボディ別に振り分ける新たなラインナップを展開し、その第1弾となる「D9」を発表した形となります。
D9は全長5250mmx全幅1960mmx全高1920mm、ホイールベース3110mmの大型ミニバンです。
中国では昨今、大型ミニバンへの需要が高まっており、各社ともにガソリン車だけでなく、BEVやPHEVのミニバンを続々と市場へ投入しています。
D9もその流れに追随して投入されたものであり、BYDが開発した初のミニバン車種となります。
D9ではBEVとPHEVの2種類のパワートレインを用意しています。
BEVでは容量103.36kWhのリン酸鉄リチウムイオン電池を搭載し、前輪駆動モデルは出力308hp(230 kW)、四輪駆動モデルでは出力368hp(275 kW)を誇ります。航続距離は中国独自のCLTC方式で前者が620km、後者が600kmです。
これに対し、PHEVではメインユニットにBYD476ZQC型1.5リッター直列4気筒直噴ターボエンジンを採用。バッテリーは最上位グレードで容量40.06kWhのものを搭載し、NEDC方式での純電動航続距離は190km、総合航続距離は1040kmを誇ります(四輪駆動モデルの値はそれぞれ180km/970km)。
また、PHEVとBEVではエクステリアデザインも差別化を図っており、PHEVモデルがいくつかのブロック状にわけられたグリルを特徴としているのに対し、BEVモデルは垂直に下された曲線が美しいグリルレスなフロントマスクを持ちます。
今回、日本で初めて展示されるD9はBEVモデルです。
D9は2022年5月に発売されましたが、現在でも月に1万台ほどを販売しており、中国のミニバン販売台数ランキングでは毎月1位か2位に位置しています。
価格はPHEVが33.58万元(約687.9万円)から44.58万元(約913.3万円)、BEVが39.58万元(約810.9万円)から46.58万元(約954.3万円)です。
また、限定モデルとして最上級の4人乗りモデル「D9 PREMIER」も設定されており、こちらは66万元(約1352万円)からとなります。
航続距離や環境性能の面で見るとデンツァ D9は他のミニバンと比べてコストパフォーマンスに優れており、それが人気につながっている印象です。
※ ※ ※
BYDはD9の日本導入に関しては特に情報を明かしておらず、今回の展示は参考出品のような意味合いが強いものと考えられます。
実車を展示することで来場者の反応を伺い、実際に日本で販売するか否かを決定することでしょう。
今の日本において大型ミニバンはアルファード/ヴェルファイア一強体制が築かれており、この牙城はなかなか崩せるものではありません。
ですが、トヨタのこの2車種は近日中にPHEVモデル投入を予告しているものの、BEVモデルに関しては情報がありません。
そのような状況下においてBYDが電動ミニバンであるD9を投入すれば、話題を呼ぶことでしょう。
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