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なぜ新型N-BOXの変化は小さいのか? 開発担当者を直撃!

掲載 更新 3
なぜ新型N-BOXの変化は小さいのか? 開発担当者を直撃!

12月24日、ホンダは、「N-BOX」のマイナーチェンジモデルを発表した。変更のポイントについて開発およびマーケティング担当者に訊いた。

2017年に登場した現行「N-BOX」がマイナーチェンジした。パワーユニットは変わらず、内外装のデザインやカラーリングの一部が変更されたにとどまる。

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新世代Nシリーズである「N-WGN」(2019年登場)や「N-ONE」(2020年登場)に採用されたスウィッチタイプの電動パーキングブレーキや渋滞追従機能付ACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)などは搭載されなかったため、がっかりしたユーザーもいるはず。

Sho Tamuraはたして、今回の変更意図は奈辺にあったのか? 開発責任者である宮本渉氏(四輪事業本部ものづくりセンター鈴鹿事業企画課チーフエンジニア)と、マーケティングを担当する樽谷眞氏(日本本部 商品ブランド部 商品企画課)に訊いた。

――内外装の変更が主たるポイントですね

宮本 はい。とくにN-BOXカスタムはフロントまわりのデザインを大きく変えました。標準モデルは好評だったため、あえてほとんど手を入れませんでした。

Sho Tamura――N-BOXカスタムのナンバー位置が中央に変わりました。

宮本 軽乗用車のナンバー位置は、ほとんどの場合、ラジエターの位置と冷却性能向上のため、左右のいずれかに寄っています。新型N-BOXカスタムは、中央に配したことで“登録車テイスト”を高めました。

――なぜ中央に設置できたのでしょうか?

宮本 フロントググリルとバンパーデザインの変更によって実現しました。

――“登録車テイスト”であることは大事ですか?

樽谷 N-BOXカスタムのユーザーの約4割は、登録車から乗り換えるダウンサイザーです。そのうちの約3割が、軽乗用車独自の黄色ナンバーに抵抗を持っているというデータがあります。そこで、少しでも登録車に近いデザインにすべく、取り付け位置を変更しました。

――標準のN-BOXは、ナンバー位置が従来とおなじですね。

樽谷 標準モデルを変えなかったのは、デザインのバランスを考えかたらです。中央に設置すると「キュートになりすぎる」といった意見もありました。

――電動パーキングブレーキ非採用の理由は?

宮本 要望は多かったものの、プラットフォームにまで手を入れるのは難しかったというのが実情です。今後、搭載については検討していきます。

――パワーユニットに大きな変更はありませんね。

宮本 たしかに大きな変更こそありませんが、CVTの制御変更によって、よりシームレスな加速を実現し、かつ静粛性が向上しました。

――カラーバリーエションが豊富になりました。

樽谷 ファーストカーとしての需要が高まるなど、ユーザーの嗜好変化に伴い、カラーバリエーションを増やしました。ママ世代からシニア世代まで幅広い層に受け入れられるかと思います。

――スズキの「スペーシア」や三菱の「ekシリーズ」にはクロスオーバーモデルが設定され、好評です。N-BOXも検討されていますか?

宮本 社内では「クロスオーバーモデルを設定してもいいのでは?」といった声はありますので、検討はしています。

インタビューの最後、宮本氏が「N-BOXは、スペックではなくユーザーの生活によりそうことを重視しました。今回、生活がより豊かになるよう改良を施しました」と、述べたのが印象的だった。

文・稲垣邦康(GQ) 写真・田村翔、ホンダ

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みんなのコメント

3件
  • これじゃあ「一部改良」いや「特別仕様車追加」レベル

    他社に抜かされていたACC性能の更新もせずに何が「マイナーチェンジ」か?
    売れてることに胡坐をかいていると足元をすくわれるぞ。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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