FIAスポーティングディレクターを務めたスティーブ・ニールセンの退任に伴い、FIAはF1をマネジメントする体制の再編成を行なうこととなったようだ。
ロータスやティレル、ベネトン、ウイリアムズ、アルファタウリなど数多くのチームでF1キャリアを積み、パドックでもリスペクトされているニールセン。彼は2023年の初めにFIAのマネジメントに携わり、スポーティングディレクターを務めてきた。
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ニールセンはF1レースディレクターのニールス・ウィティヒと密接に仕事をし、FIAではレースコントロールや遠隔オペレーションセンターの開発、スポーティングレギュレーションの将来的なアップデートなど、F1の競技面における全ての議題に取り組んだ。
しかし高い確度の情報によると、トラックリミット違反やモハメド・ベン・スレイエム会長の指導スタイル、様々な問題でFIAが批判に晒される厳しい1年となったことで、ニールセンは続投を断念したという。
また、ニールセンがF1の運営方法や方向性に不満を募らせていたという指摘もある。
情報筋はニールセンの退任は決定事項だと指摘しているが、この件に関してFIAから正式な声明は出ておらず、F1のマネジメント体制における変更の可能性についても言及されていない。
motorsport.comはFIAに対してコメントを求めている。
ニールセンの膨大な経験はFIAの改善に大いに役立ち、パドックではF1チームからの信頼も厚かった。ニールセンの退任が正式に明らかになれば、FIAにとっては大きな損失となるだろう。
ニールセンは、シングルシーター担当責任者のニコラス・トンバジスの下で運営されていたFIA内のF1マネジメントチームに不可欠な存在だった。このチームにはテクニカルディレクターのティム・ゴス、ファイナンシャルディレクターのフェデリコ・ロディ、オペレーションディレクターのフランソワ・シカールといった面々が名を連ねていた。
ベン・スレイエム会長は、ニールセンのスポーティングディレクター就任時に、F1を前進させる上で重要な存在になるとの考えを語っていた。
「我々は、このスポーツの将来的なレギュレーションを統括し、適切な人材と共に適切な体制を築くため、F1(マネジメント)チームの大幅な改革に多くの時間と労力を費やしてきた」
「組織内の人材を育成し、エンパワーメントを行なうだけでなく、外部から専門知識や経験を注入することによって、FOMのパートナーやF1チームと共に前進する上で、我々は可能な限りベストな立場にいると確信している」
今年初め、ベン・スレイエム会長はF1マネジメントチームが発足したことを受け、グランプリレースへの日常的な関与から身を引きたいと告げていた。
FIAの広報担当官は、この決定について次のように語った。
「FIA会長には、世界のモータースポーツとモビリティを幅広くカバーする任務がある」
ベン・スレイエム会長は最近、F1にあまり関与しないという決断の一環として、元ジャーナリストのディーター・レンケンをF1コミッショナーに任命。レンケンは将来のレギュレーション開発を統括すると共に、次期コンコルド協定に関する話し合いを補佐している。
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