車種別・最新情報 [2023.09.02 UP]
【ロータス エレトレ】ターニングポイントを迎えたイギリスの名門【九島辰也】
文●九島辰也 写真●ロータス
【ロータス エミーラ】最後の純エンジン・ロータスをMTで操る歓び
9月1日、ロータスは新世代のオールエレクトリックハイパーSUV、エレトレを日本で発表しました。すでにロータスのホームページに掲載しているのですが、実車を目の当たりにしたのは初めて。その意味新鮮で、思った以上にスタイリッシュでした。リアピラーのフォルムは特徴的です。これはかなり完成度が高いですね。
ロータス エレトレ
ロータスが生まれ変わった背景には親会社の存在があります。中国のジーリー(吉利汽車)です。2017年からロータスはそのグループに入っています。
ジーリーというと思い出すのがボルボでしょう。2010年ジーリーグループに入りました。当時の業界再編性のひとつと言っていいと思います。ジャガー・ランドローバーがインドのタタグループに入ったのはその少し前のことでした。
ロータスがジーリー傘下になったことで大きく変わったのは2つあります。そのひとつはデザイン。ボルボV60やV70などのエクステリアデザインを担当していたピーター・ホルバリーがジーリーグループ全体を見ていたことで、デザインの重要度が高まっていました。そこにロータスが加わったのですからその影響を受けないはずがありません。なんたってホルバリーは英国人ですから。ロータスに対する思い入れは強かったはずです。
ロータス エレトレ
そして一昨年からその立場は前ベントレーのデザインディレクターだったシュテファン・ジーラフに代わっています。つまり今後ロータスのデザインがよりラグジュアリーな方向へ行くのは決定的。というか、それが狙いのヘッドハンティングだったと思われます。エレトレからスタートする新世代ロータスが高級車路線へと舵を切ることはもう数年前からアナウンスされていました。これまで1000万円前後だった価格帯は2000万円から3000万円近くまで上がることになります。
ちなみに、ホルバリー氏はボルボ時代、ジーラフ氏はアウディ時代とベントレー時代にそれぞれインタビューしたことがあります。どちらもクレバーなナイスガイといった印象で、どんな質問には明確に丁寧に対応してくれました。ホルバリー氏は今年7月に逝去されましたが、ジーラフ氏はまた会える日が来るかもしれません。その時はロータスのロゴが入ったビジネスカードをいただきたいと思います。
ロータスがジーリー傘下になって変わったことの二つ目はパワーソースです。つまり、電動化。内燃機関から脱却し、すべてのモデルをバッテリーのみで走るピュアEVにします。これはボルボも同じでテクノロジーが共有されると思われます。ボルボは洗練されたカスタマーを対象としたマーケットに、ロータスはよりスポーティな走りを求める人にそれぞれの個性でセッティングされることになります。エレトレのグレードは下から“ベース”、“S”、“R”ですが、“R”の最高出力は905hpで、0-100km/h加速はなんと2.95秒だそうです。まさにスーパーカーですね。
ロータス エレトレ
ただそうは言っても、ボルボと違ってロータスが完全に内燃機関を辞めてしまうのは惜しい気がします。ロータスのウリは軽量化とそこから生まれるハンドリング。その卓越したバランスで今日まで高い人気を誇ってきました。エレトレにまだ乗っていないのでなんともいえませんが、バッテリーを床下に敷き詰めてそれが再現されるのか不安です。これまで乗ってきた各社のEVはそこがネックでしたから。とはいえ、ロータスのことですからそこをクリアしないで市販化するとも思えません。そう考えて素直に期待していればいいのかもしれませんね。
それに今回の発表会でも言われていましたが、エレトレは「海にも山にも行ける初めてのロータス」です。しかもリアドアとしっかりしたリアシートがあり、家族や友人と出かけられます。つまり、ランボルギーニで言うところのウルスと同じ。これまでのロータス車では家族の反対にあっていたカーガイも胸を張って買うことができます。となると、売れるのは必至。もしそこに目をつけたのであればすでに勝負あり!ってところでしょう。親会社ジーリーの戦略ですかね。
いずれにせよ、ロータスにとってついに新世代の扉が開いたのは間違いありません。あとは乗ってみてどうかだけ。皆さんに少しでも早く試乗インプレッションをお届けできるようがんばります!
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