今や先進安全装備は最重要チェックポイント
クルマ選びの基準が、燃費などの経済性から自動ブレーキに象徴される先進安全機能を重視するようシフトしています。
今やクルマ選びにおける新常識となりつつある先進安全機能ですが、困ったことに、なんの説明もなくいきなり専門用語やメーカー独自の用語で記されることも珍しくありません。今回は新車購入にあたって特に重要と思われる先進装備の名称と、その機能を整理してみましょう。
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●ADAS|先進運転支援システム
まずは、先進安全機能“全般”を指すアルファベット用語「ADAS」を読み解いていきましょう。
これは「Advanced Driver Assistance System」の略称で、日本語訳としては「先進運転支援システム」となります。ADASの読み方に決まりはありませんが、自動車業界では「エイダス」と読んでいることが多いようです。
ADASが指す対象に厳密な範囲はなく、自動運転テクノロジーに発展する機能や、ドライバーのミスやスキル不足をカバーする機能を、運転支援と呼ぶことが多いようです。
●AEB|自動ブレーキ
そのADASの代表的な機能が「AEB」でしょう。これは「Autonomous Emergency Braking(オートノマス エマジェンシー ブレーキング)」もしくは「Advanced Emergency Braking System(アドバンスト エマジェンシー ブレーキング システム)」の略称で、いわゆる「自動ブレーキ」(衝突被害軽減ブレーキ)のことです。※2021年11月以降の国産新車は装着が義務化されている。
この機能は、運転手がよそ見をしていたり、意識を喪失していたりした場合に、車両や歩行者などを検知して衝突を回避するよう車両がブレーキをかけるものです。あくまでも緊急時に作動する機能ですから、「自動ブレーキ」という呼び方は誤解を招くということで、最近は「衝突被害軽減ブレーキ」と呼ぶように推奨されています。
実際問題、AEBが作動するのはドライバーに大きな問題があったときですから、愛車に備わっていたとしても乗り換えるまで一度も作動しないということも珍しくありません。むしろAEBを作動させたことがないというのは安全運転ができている証ですから、誇らしいことです。使わない機能にコストをかけるのはもったいないと思うかもしれませんが、万が一の保険的機能と理解しておきましょう。
●ACC|アダプティブクルーズコントロール
同じ「A」で始まるADAS機能でも「ACC」は日々の運転で役立つADAS機能です。一般名詞としては「Adaptive cruise control(アダプティブ クルーズ コントロール)」の略称で、日本語では直訳的に「追従クルーズコントロール」と呼ばれたりします。
ACCは基本的に高速道路で利用する機能で、先行する車両に合わせて自車の速度を自動的に調整します。先行車両をとらえるセンサーがAEB(前出)と共通で使えることがあり、AEBの普及にあわせて採用されることが増えてきています。
とくに渋滞では役立ちますが、車種によっては30km/h以下の低速ではACC機能がキャンセルされることもあるので、カタログに「全車速対応」や「渋滞対応」といった表現があるかどうかはチェックしておきたいところです。
●LKA、LKAS、LKC|レーンキープアシスト
高速道路で役立つADAS機能としては「LKA」や「LKAS」、「LKC」などと呼ばれる機能があります。呼び名が統一されていないのでわかりづらい部分もありますが、基本的には「Lane Keep Assist(レーンキープアシスト)」の略称と理解すればいいでしょう。
これはカメラで道路の白線(区画線)を認識して、車線中央に沿って走るようステアリング操作をアシストするもので、日本語では「車線中央維持」などと呼ばれます。あくまでアシスト機能なのでドライバーはステアリングホイール(ハンドル)を握っている必要がありますが、ドライバー監視システムとの併用により、低速走行時などの一定条件下ではハンズオフ(手放し)が可能なものもあります。
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ACCとLKAの組み合わせは半自動運転の世界
ACCはアクセル・ブレーキ操作、LKAはハンドル操作を制御するものですから、この2つを組み合わせて走っている状態は、限りなく自動運転に近いといえます。ただし、ほとんどの車種においてシステムの作動状況を含めてドライバーは監視する必要があります。そのため自動運転とは言えないというのが事実です。
それでも、高度に制御されたACCとLKAを利用して高速道路を走っていると、自動運転の実現が近づいていることを実感できます。逆に高速道路以外のシチュエーションで自動運転を実施するのはまだまだ難しいと感じるのもまた事実ですが…。
同じ名称の機能でも性能は大きく違うことがある!
ACCやLKAという機能は車両による差が大きい分野でもあります。センサーの性能やソフトウエアの完成度はもちろんですが、ACCの加減速はエンジンやモーターといったパワートレインの性能によってレスポンスが変わるし、ブレーキをかけたときやハンドルを切ったときの安心感にはシャシー性能が影響するからです。
例えば最も注目されるACCの場合、一般的にはBEVなどの電動車両がレベルの高い制御をしていることが多いのですが、それ以上にメーカーのノウハウに左右される傾向があります。つまりACCを大量にかつ長期間製品化して、市場から多くのフィードバックを得ているブランドほどレベルの高い制御を実現している傾向があるのです。
なかなか高速道路でADAS機能を使った試乗をする機会は得られないでしょうが、クルマ選びでADAS機能を重視するのであればACCなどの制御について試乗記や口コミ情報などを気にしてチェックしてみるといいのではないでしょうか。
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文:山本 晋也
写真:
1~2枚目:トヨタ ノア
3~5枚目:スバル レヴォーグ
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