現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > クルマ選びで注目すべき「先進安全機能」とは? 基本の機能を3分でスッキリ解説

ここから本文です

クルマ選びで注目すべき「先進安全機能」とは? 基本の機能を3分でスッキリ解説

掲載 9
クルマ選びで注目すべき「先進安全機能」とは? 基本の機能を3分でスッキリ解説

今や先進安全装備は最重要チェックポイント
クルマ選びの基準が、燃費などの経済性から自動ブレーキに象徴される先進安全機能を重視するようシフトしています。

今やクルマ選びにおける新常識となりつつある先進安全機能ですが、困ったことに、なんの説明もなくいきなり専門用語やメーカー独自の用語で記されることも珍しくありません。今回は新車購入にあたって特に重要と思われる先進装備の名称と、その機能を整理してみましょう。

【2022新型】トヨタ「ノア」 幸せなのは2列目を超ロングスライドできる「7人乗り仕様」と上級グレード「Z

●ADAS|先進運転支援システム
まずは、先進安全機能“全般”を指すアルファベット用語「ADAS」を読み解いていきましょう。
これは「Advanced Driver Assistance System」の略称で、日本語訳としては「先進運転支援システム」となります。ADASの読み方に決まりはありませんが、自動車業界では「エイダス」と読んでいることが多いようです。

ADASが指す対象に厳密な範囲はなく、自動運転テクノロジーに発展する機能や、ドライバーのミスやスキル不足をカバーする機能を、運転支援と呼ぶことが多いようです。

●AEB|自動ブレーキ
そのADASの代表的な機能が「AEB」でしょう。これは「Autonomous Emergency Braking(オートノマス エマジェンシー ブレーキング)」もしくは「Advanced Emergency Braking System(アドバンスト エマジェンシー ブレーキング システム)」の略称で、いわゆる「自動ブレーキ」(衝突被害軽減ブレーキ)のことです。※2021年11月以降の国産新車は装着が義務化されている。

この機能は、運転手がよそ見をしていたり、意識を喪失していたりした場合に、車両や歩行者などを検知して衝突を回避するよう車両がブレーキをかけるものです。あくまでも緊急時に作動する機能ですから、「自動ブレーキ」という呼び方は誤解を招くということで、最近は「衝突被害軽減ブレーキ」と呼ぶように推奨されています。

実際問題、AEBが作動するのはドライバーに大きな問題があったときですから、愛車に備わっていたとしても乗り換えるまで一度も作動しないということも珍しくありません。むしろAEBを作動させたことがないというのは安全運転ができている証ですから、誇らしいことです。使わない機能にコストをかけるのはもったいないと思うかもしれませんが、万が一の保険的機能と理解しておきましょう。

●ACC|アダプティブクルーズコントロール
同じ「A」で始まるADAS機能でも「ACC」は日々の運転で役立つADAS機能です。一般名詞としては「Adaptive cruise control(アダプティブ クルーズ コントロール)」の略称で、日本語では直訳的に「追従クルーズコントロール」と呼ばれたりします。

ACCは基本的に高速道路で利用する機能で、先行する車両に合わせて自車の速度を自動的に調整します。先行車両をとらえるセンサーがAEB(前出)と共通で使えることがあり、AEBの普及にあわせて採用されることが増えてきています。
とくに渋滞では役立ちますが、車種によっては30km/h以下の低速ではACC機能がキャンセルされることもあるので、カタログに「全車速対応」や「渋滞対応」といった表現があるかどうかはチェックしておきたいところです。

●LKA、LKAS、LKC|レーンキープアシスト
高速道路で役立つADAS機能としては「LKA」や「LKAS」、「LKC」などと呼ばれる機能があります。呼び名が統一されていないのでわかりづらい部分もありますが、基本的には「Lane Keep Assist(レーンキープアシスト)」の略称と理解すればいいでしょう。

これはカメラで道路の白線(区画線)を認識して、車線中央に沿って走るようステアリング操作をアシストするもので、日本語では「車線中央維持」などと呼ばれます。あくまでアシスト機能なのでドライバーはステアリングホイール(ハンドル)を握っている必要がありますが、ドライバー監視システムとの併用により、低速走行時などの一定条件下ではハンズオフ(手放し)が可能なものもあります。

<ハンズオフを実現している国産車の例>
>>トヨタ ノア ハイブリッドのカタログ情報をチェックする
>>トヨタ ノア ハイブリッドのユーザーと専門家のレビューをチェックする

>>スバル レヴォーグのカタログ情報をチェックする
>>スバル レヴォーグのユーザーと専門家のレビューをチェックする

>>日産 アリアのカタログ情報をチェックする
>>日産 アリアのユーザーと専門家のレビューをチェックする


ACCとLKAの組み合わせは半自動運転の世界
ACCはアクセル・ブレーキ操作、LKAはハンドル操作を制御するものですから、この2つを組み合わせて走っている状態は、限りなく自動運転に近いといえます。ただし、ほとんどの車種においてシステムの作動状況を含めてドライバーは監視する必要があります。そのため自動運転とは言えないというのが事実です。

それでも、高度に制御されたACCとLKAを利用して高速道路を走っていると、自動運転の実現が近づいていることを実感できます。逆に高速道路以外のシチュエーションで自動運転を実施するのはまだまだ難しいと感じるのもまた事実ですが…。

同じ名称の機能でも性能は大きく違うことがある!
ACCやLKAという機能は車両による差が大きい分野でもあります。センサーの性能やソフトウエアの完成度はもちろんですが、ACCの加減速はエンジンやモーターといったパワートレインの性能によってレスポンスが変わるし、ブレーキをかけたときやハンドルを切ったときの安心感にはシャシー性能が影響するからです。

例えば最も注目されるACCの場合、一般的にはBEVなどの電動車両がレベルの高い制御をしていることが多いのですが、それ以上にメーカーのノウハウに左右される傾向があります。つまりACCを大量にかつ長期間製品化して、市場から多くのフィードバックを得ているブランドほどレベルの高い制御を実現している傾向があるのです。

なかなか高速道路でADAS機能を使った試乗をする機会は得られないでしょうが、クルマ選びでADAS機能を重視するのであればACCなどの制御について試乗記や口コミ情報などを気にしてチェックしてみるといいのではないでしょうか。

<ハンズオフを実現している国産車の例>
>>トヨタ ノア ハイブリッドのカタログ情報をチェックする
>>トヨタ ノア ハイブリッドのユーザーと専門家のレビューをチェックする

>>スバル レヴォーグのカタログ情報をチェックする
>>スバル レヴォーグのユーザーと専門家のレビューをチェックする

>>日産 アリアのカタログ情報をチェックする
>>日産 アリアのユーザーと専門家のレビューをチェックする


文:山本 晋也
写真:
1~2枚目:トヨタ ノア
3~5枚目:スバル レヴォーグ

文:carview! 編集部
【キャンペーン】第2・4金土日は7円/L引き!ガソリン・軽油をお得に給油!(要マイカー登録&特定情報の入力)

こんな記事も読まれています

バスの手すり「オレンジ」は“絶対ルール”! じゃあ座席が「青い」理由は? 国が決めた意外なワケ
バスの手すり「オレンジ」は“絶対ルール”! じゃあ座席が「青い」理由は? 国が決めた意外なワケ
乗りものニュース
ホンダ『CB1000F』3Dモデルを無料配布、CLIP STUDIO ASSETSでリアルに再現
ホンダ『CB1000F』3Dモデルを無料配布、CLIP STUDIO ASSETSでリアルに再現
レスポンス
「ほぼ可能性なし」からの大逆転!D1で藤野秀之選手が1点差の劇的優勝【Key’s note】
「ほぼ可能性なし」からの大逆転!D1で藤野秀之選手が1点差の劇的優勝【Key’s note】
Auto Messe Web
新色追加とユーティリティ面のアップデートでより上質な1台へ! レクサスUX300hがマイナーチェンジを実施
新色追加とユーティリティ面のアップデートでより上質な1台へ! レクサスUX300hがマイナーチェンジを実施
WEB CARTOP
スバル新「“4WD”スポーツハッチ」が凄い! 伝統の「金ホイール×巨大ウイング」採用! まさに「“毎日乗れる”スーパーカー」な斬新“パフォーマンスE”がこだわったデザインとは!
スバル新「“4WD”スポーツハッチ」が凄い! 伝統の「金ホイール×巨大ウイング」採用! まさに「“毎日乗れる”スーパーカー」な斬新“パフォーマンスE”がこだわったデザインとは!
くるまのニュース
システム出力はまさかの711ps!? お披露目直後のポルシェ 911ターボSに試乗
システム出力はまさかの711ps!? お披露目直後のポルシェ 911ターボSに試乗
ベストカーWeb
7度のF1王者が3戦連続のQ1敗退。ハミルトンから「ただただ怒りが込み上げてくる」と悲痛な声
7度のF1王者が3戦連続のQ1敗退。ハミルトンから「ただただ怒りが込み上げてくる」と悲痛な声
motorsport.com 日本版
購入後「1年以内に売られる新車」トップ10! 早期売却の背景に何が起きているのか?
購入後「1年以内に売られる新車」トップ10! 早期売却の背景に何が起きているのか?
Merkmal
満ちる安心感と幸福感 ロールス・ロイス・カマルグ(2) 特定の角度が美しい長大ボディ
満ちる安心感と幸福感 ロールス・ロイス・カマルグ(2) 特定の角度が美しい長大ボディ
AUTOCAR JAPAN
世界で1番高価だったクルマ ロールス・ロイス・カマルグ(1) 1台の完成に半年を要す象徴
世界で1番高価だったクルマ ロールス・ロイス・カマルグ(1) 1台の完成に半年を要す象徴
AUTOCAR JAPAN
スーパーフォーミュラ鈴鹿合同・ルーキーテストに欧州注目株のフレディ・スレイターとウーゴ・ウゴチュクウが参加へ
スーパーフォーミュラ鈴鹿合同・ルーキーテストに欧州注目株のフレディ・スレイターとウーゴ・ウゴチュクウが参加へ
AUTOSPORT web
「これ以上引き出せるものはほとんどなかった」「ラップ自体には満足だがポールを獲れず残念」/F1第24戦予選コメント(2)
「これ以上引き出せるものはほとんどなかった」「ラップ自体には満足だがポールを獲れず残念」/F1第24戦予選コメント(2)
AUTOSPORT web
「マックスを助けられて誇りに思う」「一晩でマシンをすべて変更し、かなりよくなった」/F1第24戦予選コメント(1)
「マックスを助けられて誇りに思う」「一晩でマシンをすべて変更し、かなりよくなった」/F1第24戦予選コメント(1)
AUTOSPORT web
変幻自在のボディには、シトロエンらしい創意工夫が満ち溢れていた【懐かしのカーカタログ】
変幻自在のボディには、シトロエンらしい創意工夫が満ち溢れていた【懐かしのカーカタログ】
レスポンス
劣勢ピアストリ、レース中に王座を諦める時が来る? マクラーレンとチームオーダーについて協議へ
劣勢ピアストリ、レース中に王座を諦める時が来る? マクラーレンとチームオーダーについて協議へ
motorsport.com 日本版
「燃費いいほう一択だろ」本当にそうか? 新型フォレスター“ハイブリッド無し”モデル「コッチのほうがいい」と思う場面とは?
「燃費いいほう一択だろ」本当にそうか? 新型フォレスター“ハイブリッド無し”モデル「コッチのほうがいい」と思う場面とは?
乗りものニュース
富士スピードウェイホテルが「86GRMN」と「LBX MORIZO RR」のプレミアム試乗体験プランを提供
富士スピードウェイホテルが「86GRMN」と「LBX MORIZO RR」のプレミアム試乗体験プランを提供
@DIME
「妥協」から生まれた伝説、50年の系譜。アウディ5気筒エンジンはいかにしてRS 3で「完成」したか
「妥協」から生まれた伝説、50年の系譜。アウディ5気筒エンジンはいかにしてRS 3で「完成」したか
LEVOLANT

みんなのコメント

9件
  • ノアを購入しましたが、運転に慣れるまでに2~3週間掛かりました。運転支援システムについていは1ヶ月超えた辺りから使い方が分かるようになり、慣れたらこれほど便利な物は無いと感じました。
  • 安心機能
    踏み間違い防止装置
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

318 . 2万円 414 . 9万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

17 . 9万円 560 . 0万円

中古車を検索
トヨタ ノア ハイブリッドの買取価格・査定相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

318 . 2万円 414 . 9万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

17 . 9万円 560 . 0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村