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大柄のボディを生かしたフォルムが秀逸! 昭和のスポーティなラグジュアリーセダン3選

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大柄のボディを生かしたフォルムが秀逸! 昭和のスポーティなラグジュアリーセダン3選

■スポーティかつラグジュアリーな昭和セダンを振り返る

 ここ数年の世界的なSUV人気は留まることを知らず、今や新型車の多くを占めている状況です。その反面、とくに日本の自動車市場ではセダンの人気が低迷しており、ラインナップも減少したままです。

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 昭和の時代には、セダンはパーソナルカーやファミリーカー、ビジネスカーの主役であり、販売台数的にもトップセラーに君臨していました。

 そのため、当時は各メーカーとも豊富なセダンラインナップを展開し、さまざまなセグメント、ジャンルのセダンが存在。

 そこで、昭和のセダンのなかから、スポーティかつラグジュアリーなモデルを、3車種ピックアップして紹介します。

●ホンダ「レジェンド」

 ホンダは1985年に、新たに高級車市場に参入するため、初代「レジェンド」を発売しました。

 外観はスラントノーズのフロントフェイスにボンネットラインを低く抑え、前後ブリスターフェンダーと伸びやかなフォルムも相まって、シャープでスポーティなデザインとされました。

 また、フロントにダブルウイッシュボーン、リアがストラットのサスペンションによって、優れた乗り心地と高いコーナリング性能を両立するなど、ホンダらしさを表現。

 エンジンは新開発のV型6気筒で最高出力165馬力の2.5リッターと145馬力の2リッターの2タイプが設定され、乗用車用V型6気筒では世界初のハイドロリック・ラッシュアジャスターの採用によって高い静粛性を誇りました。

 そして1988年のマイナーチェンジでは、フロントフェイスをより高級感のあるデザインに一新するとともに、ターボエンジンを搭載した「V6Ti」シリーズが加わりました。

 このターボエンジンの最大の特徴はターボチャージャーにあり、タービンブレードの周囲に4枚の固定ウイングと可変ウイングを設け、エンジンの運転状況に応じて可変ウイングの角度を変化させ、排気の流速を制御して過給圧をコントロールする画期的なもので、ホンダは「ウイングターボ」と名付けました。

 このウイングターボは2リッターエンジンのみでしたが、最高出力は190馬力に向上し、さらにターボラグが抑えられたことであらゆる回転域から鋭い加速力を実現しました。

 こうして初代レジェンドはスポーツマインドあふれる高級車という、新たなジャンルを確立しました。

●三菱「ギャランΣハードトップ」

 かつて三菱を代表するミドルクラスセダンだったのが「ギャラン」シリーズで、1969年に初代が誕生。そして、大きな転機を迎えたのが1983年に発売された5代目の「ギャランΣ(シグマ)」でした。

 駆動方式がそれまでのFRからFFとなり、まさに時代の変化に対応したモデルで、外観デザインもコンセプトを一新してロングホイールベースの伸びやかなフォルムとなり、よりスポーティなセダンへと変貌を遂げました。

 さらに1984年には、よりラグジュアリーな「ギャランΣ ハードトップ」が登場。

 ボディは三菱初の4ドアハードトップで基本的なフォルムはセダンから引き継いでいましたが、フロントフェイスとリアまわり、キャビンに至るまで専用にデザインされ、高級感とともにスポーティなスタイリングを実現。

 エンジンは全車2リッターの直列4気筒SOHC(後にV型6気筒が追加)で、トップグレードの「VR」には2リッター直列4気筒ターボの「シリウスダッシュ 3×2」が搭載されました。

 このシリウスダッシュ 3×2は吸気バルブ側に2バルブと1バルブを切り替える可変バルブ機構を採用し、低回転域のトルクを確保しつつ、クラストップレベルの最高出力200馬力(グロス)を誇り、高性能FF車の先駆け的存在でした。

 ほかにも電子制御サスペンション、電子制御パワーステアリング、ABSなど先進的な技術を搭載し、ギャランΣ ハードトップは機能性を高めつつハイグレードなイメージを確立しました。

●日産「レパード 4ドアハードトップ」

 日産は1980年に、「スカイライン」や「ローレル」に続く新たなスペシャリティカーとして、初代「レパード」を発売しました。

 ボディは2ドアハードトップクーペと4ドアハードトップセダンのラインナップで、シャープなスラントノーズかつロングノーズのフロントセクションに強い傾斜のAピラー、クーペスタイルのリアまわりと、それまでの日産車には無い個性的なフォルムを実現。

 とくに4ドアハードトップセダンは、斬新な6ライトウインドウのキャビンに加え伸びやかなフォルムによって、スタイリッシュなセダンとなっていました。

 フロントフェイスは2タイプあり、スタンダードなレパードは異形コンビネーションヘッドライト、販売チャネルが異なる「レパードTR-X(トライエックス)」では、角目4灯ヘッドライトが採用されました。

 また、先進的かつゴージャスな装備も特徴で、上位グレードには本革シートやクルーズコントロール、世界初の電子マルチメーター、ドライブコンピュータなどが標準装備され、1982年のマイナーチェンジでは世界初の光通信ステアリングスイッチを搭載

 さらに、同じく世界初のワイパー付きサイドミラーや、日本初のオートボリュームコントロールオーディオを装備していました。

 エンジンは1.8リッター直列4気筒に2リッターと2.8リッター直列6気筒が設定され、1981年には2リッター直列6気筒ターボの「L20ET型」を追加され、1984年に3リッターV型6気筒ターボの「VG30ET型」エンジンを搭載したモデルが加わりました。

 その後、1986年に2代目へとバトンタッチ。ドラマ「あぶない刑事」でおなじみのラグジュアリーな2ドアクーペと変貌を遂げました。

※ ※ ※

 今回紹介した3車種は、すべてすでに消滅してしまったモデルです。

 レジェンドは世界初のレベル3の自動運転を実現した5代目が2021年12月をもって生産を終了し、ギャランは「ランサーエボリューションX」のベース車だった「ギャランフォルティス」が2015年に生産終了。

 レパードは3代目でセダンに回帰し、4代目が2000年を最後に長い歴史に幕を下ろしました。

 その後も各メーカーともセダンラインナップ減少しましたが、ニーズの変化には抗えなかったということでしょう。

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みんなのコメント

7件
  • この型のレパードの1800の廉価版に乗ってました。見てくれは上位グレードと変わらずハッタリがきき乗り心地はフカフカで走りを求めなければとても買い得でした。
  • 大中型セダン自体が売れていたからその上下の隙間にねじ込むように新しい車種を加えてしまえ!という発想がもう昭和的というか・・
    今の百花繚乱SUVだらけなのもそのうち似たようなことを言われるんだろうな。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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