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トヨタ「ヤリスクロス」高速道でリッター30キロ超え!? 爆売れ小型SUVの実燃費は?

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トヨタ「ヤリスクロス」高速道でリッター30キロ超え!? 爆売れ小型SUVの実燃費は?

■超人気! ヤリスクロスの実燃費をテストしてみた

 ブームというより、すっかり定番ジャンルとなったクロスオーバーSUV。そんなジャンルに、続々と新型車をリリースしているトヨタが2020年8月に新たに投入したのが「ヤリスクロス」です。

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 発売から1か月間で、ヤリスクロスは約3万9000台を受注。早くも人気車となっています。

 コンパクトカーである「ヤリス」の流れを汲むヤリスクロスですが、5ナンバーサイズの「ライズ」と都会派クロスオーバーSUV「C-HR」の間に位置するモデルであり、トヨタのクロスオーバーSUVラインナップを補強する1台といえます。

 今回燃費テストに駆り出したヤリスクロスは、1.5リッターエンジンにモーターを組み合わせたハイブリッドモデルのなかでも、最上級グレードとなる「HYBRID Z」の2WDモデル。

 標準で18インチタイヤを装着するスタイリッシュなグレードですが、その反面WLTCモード燃費は27.8km/Lと、16インチタイヤを履く「HYBRID G」の30.2km/Lより少々落ちています。

 そのほかのWLTCモード燃費は、市街地モード29.4km/L、郊外モード29.9km/L、高速道路モード26.1km/L、JC08モード燃費では31.0km/Lとなっています(今回の試乗車の仕様での数値)。

 燃費テストは、高速道(首都高→東名→小田原厚木道路 小田原西インター)、ワインディング路(ターンパイク箱根→箱根新道→西湘バイパス 西湘PA)、一般道(国道134号→国道246号)の3セクションとし、約220kmの道のりで実施しました。

 その結果、220.4kmの走行で燃費は28.0km/Lという数値になりました(車両の燃費計の数値から計算)

 WLTCモード燃費が27.8km/Lですから、ほぼカタログ通りの実力を発揮したということになります。

 なお、今回の走行モードは「NORMAL」、クルーズコントロールは未使用とし、エアコンは24℃設定のフルオートで実施しました。

●高速道

走行距離:81.4km
実燃費:30.8km/L

 都内を出発し、首都高を経由して東名高速に入り、小田原厚木道路を通る今回のルート。

 テストは平日の日中におこないましたが、東名高速道路の横浜町田インター付近から海老名ジャンクション付近まで渋滞が発生しており、平均速度は低めとなりました。

 それが功を奏したのか、燃費計の数値はリッター30kmを超える30.8km/Lをマーク。

 カタログ燃費では26.1km/Lと、ヤリスクロスは高速走行を苦手にしている節がありましたが、走行ペースによっては十分低燃費走行が可能ということが判明しました。

 ヤリスに比べると100kgほど重くなっているヤリスクロスですが、ハイブリッド車に関してはパワー不足を感じることもなく、18インチの大径タイヤもネガティブな印象はありません。

 さすがは欧州で企画されたモデルといったところでしょう。

■SUVながらワインディングを気持ちよく駆け上るヤリスクロス

●ワインディング路

走行距離:42.4km
実燃費:22.2km/L

 ワインディング路は、小田原西インターを降りてターンパイクを上り、箱根新道を経由して一気に下るというコースです。

 ここでもモーターのアシストがあるおかげで、上り区間でも力強くクルマを加速させてくれます。

 また、TNGAプラットフォームの効果も絶大で、SUVながらコーナリングを楽しむことができるほど。もちろん剛性感も十分でした。

 ただ、長い登りでバッテリー残量が減るとエンジンが始動し、3気筒エンジン特有の振動と音がかなりのボリュームで室内に飛び込んでくるのは、やや残念なポイントと感じました。

 とはいえ燃費は22.2km/Lと、長い登りを走ったにしては十分なものだといえます。これならよほどのことがない限り、リッター20kmを下回ることはなさそうです。

●一般道

走行距離:96.6km
実燃費:29.1km/L

 一般道は、国道134号から国道1号を経由して都内へと向かいます。

 96.6kmを走行した一般道での燃費は29.1km/Lと、カタログ値の29.4km/Lとそん色ない数値を記録。

 懸念していた18インチタイヤもやや硬さは感じるものの、一般的なスポーツモデルに比べればマイルドで、同乗者から不満が出るレベルではありませんでした。

※ ※ ※

 今回は発売から人気が続いているヤリスクロスの燃費性能をテストしましたが、ほぼカタログ値通りという素晴らしい燃費性能であることが確認できました。

 動力性能もモーターのアシストが優れており、日常生活で遅さを感じるシーンはほとんどなさそうです。

 それでいて、エントリーグレードは179万8000円(ガソリン・2WD)、今回起用した最上級グレード(ハイブリッド・2WD)でも258万4000円という価格帯は、コストパフォーマンスに優れているといえるでしょう。

 その一方で、エンジン始動時の微振動やパワーシートの作動音など、やや低級音が気になるポイントがあったのもまた事実。

 といっても、これは見た目から受ける印象の質感が高いがゆえに感じる点であり、車両価格から考えればまったく問題ないレベルです。

 裏を返せば、そのような細かなところが気になってしまうほど、ヤリスクロスの質感が高いということがいえるのかもしれません。

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