最新のボルボ「V60プラグイン・ハイブリッド」に乗って、ステーションワゴンの魅力を考えた! 小川フミオがリポートする。
ボルボの良さがたっぷり詰まった1台
ボルボの“お家芸”といえばステーションワゴン。それは今も健在と、V60プラグイン・ハイブリッドに2024年12月に乗って分かった。乗り心地の良さではSUVに勝ることの多いステーションワゴンのよさを再認識させてくれた。
V60は2010年に初代が登場。個性的なスタイルで独自にマーケットにおける足場を築いたが、2018年のフルモデルチェンジで、クリーンでわかりやすいデザインになった。
エンジン・バリエーションも多様だったが、電動化に積極的なボルボの方針にしたがい、現在日本で売られているのは、今回のプラグイン・ハイブリッドモデルと、マイルド・ハイブリッドモデル。
「ウルトラT6 AWDプラグインハイブリッド」と、名付けられている今回のモデルは、481リッターと大きめな荷室容量をもつステーションワゴンの特徴はそのままに、バッテリーだけで最大91kmの走行を可能とし、燃費がリッター15.6kmと、実用性が高い。
インテリアデザインも、依然としてV60の大きな魅力だ。素材の選び方や造型感覚が、他の追随を許さない。わざわざボルボを選ぶ意味を見出しやすい。今のモデルでは、インフォテインメントシステムにGoogleが搭載されている。
日本のメーカーほど市場が大きくない輸入車では、インフォテインメントシステムのOS開発がネックになっている。Google搭載は、ボルボの規模では見識といっていいだろう。
ドライブして感じる最大の美点は、乗り心地のよさだ。地上高が低いぶんサスペンションアームの動きの自由度が高くなり、それが乗り心地につながるのは、SUVに対するステーションワゴンの利点。この一般的な“常識”がここでも通用している。
乗員は常にフラットな姿勢を保っていられ、バッテリー走行時のスムーズさが、“静か”と、表現したくなる落ち着いた内装デザインとよく合っていて、大変気分がよい。
ダッシュボード中央のモニターで「チャージ」モードを選ぶと、1968ccのガソリンエンジンが始動して充電をはじめる。それでもエンジンノイズもバイブレーションも感じられず、(豪華さはないものの)気持ちよさは¥9,090,000という価格に見合っているように思えた。
昔のボルボの「240」とか「940」とか「850」といったステーションワゴンは、今、中古車市場で若い人を中心に人気が高い。けれん味のすくない機能主義的なスタイルと、クオリティの高い造りは、今回のV60も同様だ。
V60のVは多様性を意味する英語、「バサタリティ」からとられている。「S」のセダンに対して「V」はステーションワゴン。1996年に850から市場を引き継いだ「V70エステート」あたりから、ボルボの車名がわかりやすいものとなった。
多様性とは、荷室の機能性の高さと、セダンに準じた走行性能と、それにクオリティの高い造りと、ユーザーの希望に広く応じられることを意味しているのだろう。
今はさらにもうひとつ、パワートレインも多様性に含まれるのではないだろうか。「EXシリーズ」や「C40リチャージ」とBEV(バッテリー式電気自動車)に力を入れているボルボであるけれど、少なくとも日本では、ハイブリッドのほうが使い勝手がよい。
現在プレミアムカー市場でシェア拡大中のプラグイン・ハイブリッドであり、かつ、乗り心地がよく、荷物もたくさん運べるステーションワゴン車型というV60プラグインハイブリッドは、SUV全盛の今にあっても多様性の魅力を感じさせてくれる。ボルボが誇って良い商品だと思う。
文・小川フミオ 写真・安井宏充(Weekend.) 編集・稲垣邦康(GQ)
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