マツダCX-80:最大7人乗りの新型高級SUV。ゆったりとしたサイズのCX-80は、メルセデスGLEやBMW X5などの大型SUVと競合するが、最大7人乗りのより広いスペースを提供する。
「マツダCX-60」では十分ではないという人のために、マツダが新たなスター「CX-80」を投入した。欧州のフラッグシップモデルである「CX-80」は、マツダの「大型製品グループ」の2番目のモデルだ。確かに、マツダが提供するSUVの中では最大ではないものの、一番大きい「CX-90」は米国とEU圏外の一部の国のみでの販売に限られる。
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価格:CX-80はCX-60よりも4,500ユーロ(約74万円)高い「マツダCX-80」のベース価格は、「CX-60」よりも4,500ユーロ(約74万円)高い「Exclusive Line」で50,850ユーロ(約835万円)からとなっている。327馬力のプラグインハイブリッドの「CX-80」はディーラーで55,350ユーロ(約910万円)から販売されている。254馬力のディーゼルエンジン搭載車は59,050ユーロ(約970万円)からとなっている。
デザイン:CX-60とCX-90のミックスデザイン面では、「CX-80」は明らかに「CX-60」をベースとしているが、そのサイズは「CX-90」をより彷彿とさせる。ヘッドライトと巨大なグリルはすでに馴染みのもので、テスト車両ではクロームの使用が抑えられていた。
マツダCX-80の全長は5メートル弱と長い上に、リヤアクスルステアリングを装備していないため、都市部では取り回しが悪く感じられるかもしれない。全長5メートルという体躯のおかげで、「CX-80」は「BMW X5」や「メルセデスGLE」と競合するが、マツダは数cm長いのだ。20インチのホイールは、装備に応じてさまざまなデザインで標準装備されている。少なくともドイツでは、これより小さいホイールはない。
駆動システム:2種類のエンジンのみ「CX-80」のエンジンは2種類のみと選択肢が限られている。そして、どちらも電動化されている。1つ目は、48ボルトのマイルドハイブリッドシステムを搭載した3.3リッター直列6気筒ディーゼルエンジンだ。このディーゼルエンジンは、最高出力254馬力、最大トルク550Nmを発揮する。
高いウインドウラインと小さなリアウィンドウ:スペース的には良いが、視認性はあまり良くない。ガソリンエンジンを希望する場合は、プラグインハイブリッド仕様となる。多くのメーカーがデュアルパワー駆動をラインナップから外していることを考えると、これは少し珍しいことだ。2.5リッター4気筒エンジンが電動モーターと連動し、システム出力327馬力、最大トルク500Nmを実現する。
しかし、電動モーターだけの航続距離は十分とは言えない。比較的小さな17.8kWhのバッテリーを搭載しているため、航続距離はわずか60kmだ。メルセデスやBMWのハイブリッドSUVは、エンジンによって異なるものの、航続距離は80kmから110kmだ。マツダは、この点でまだ改善の余地がある。
イクイップメント:6人乗りと7人乗りの2つの仕様インテリアは6人乗りと7人乗りの2種類が用意されている。6人乗りは2列目と3列目に2つの独立したシートが用意される。7人乗りはよりクラシックなレイアウトで、中央の列に3人掛けのベンチシートがあり、60:40の比率で折りたたむことができるようになっている。
高級感のあるインテリア:CX-80の素材は上質な感触で、シートは非常に快適だ。オプションのパノラマルーフは、さらに広々とした空間を演出する。2列目座席の足元のスペースは十分広いが、3列目は窮屈になる。マツダによれば、3列目のシートは身長170センチメートルまでの人を対象に設計されているため、それ以上背の高い人には辛いだろう。
「CX-80」には合計5つの装備ラインが用意されており、カスタマイズの余地も十分にある。エントリーモデルは「Exclusive Line」、それに「Homura」と「Takumi」、そしてそれらの拡張版である「Homura Plus」と「Takumi Plus」が続く。
CX-80にはよりクラシックなボタンが採用されているこれらの装備のバリエーションは、まずシートで異なる。標準装備はクラシックな7人乗りだが、「ホムラ」と「ホムラ プラス」はオプションで6人乗り、いわゆる「キャプテンシート」が装備されている。「タクミ プラス」バージョンでは、2列目の2つの独立したシートにもシートベンチレーションとセンターコンソールが装備されている。マツダは素材面でも工夫を凝らしており、表面はレザーとファブリックの混合素材で覆われている。プラスチックは目立たない部分にのみ使用されている。
典型的なマツダ:コックピットには、クラシックなボタンも残っている。インフォテインメントに関しては、「CX-80」は他のモデルと同様に、完全なデジタル化をしていない。つまり、この大型フラッグシップ車にも、ステアリングホイールやエアコンの操作には従来のボタンが採用されているのだ。とはいえ、インフォテインメントシステムには12.3インチのディスプレイが搭載されており、タッチ操作も可能だ。重要な情報は、コックピットだけでなく、ヘッドアップディスプレイにも表示できる。
しかし、タッチコントロールが少ないからといって、この日本車が完全にレトロであるというわけではない。もちろん、さまざまなアシスタンスシステムが搭載される予定だ。例えば、「シースルービュー」機能付き360度カメラは、車両と道路上の位置をより正確に把握できるように設計されている。
3列目にも2つの個別シートが用意されているが、背の高い乗客には向いていない。「CX-60」でデビューした「ドライバーパーソナライゼーションシステム」も搭載されている。これはカメラでドライバーズシートに誰が座っているかを検知し、あらかじめ記憶されたシートとミラーの位置を調整する。ちなみに、「CX-80」では、時としてわずらわしい速度制限の警告システムを、ステアリングホイールの左側にあるボタンを軽く押すだけで無効にすることができるようになっている。
Amazon Alexaによる音声操作を搭載
「CX-80」ではワイヤレスで動作するApple CarPlayとAndroid Autoによるスマートフォン接続に加えて、Amazon Alexaによる音声操作を搭載している。
テストドライブ:マツダCX-80 3.3L e-Skyactiv-D 254「CX-80」で、マツダは5メートルのSUVの仲間入りを果たした。3.3リッター直列6気筒ディーゼルエンジンを搭載した試乗車は、4輪すべてに254馬力を供給し、価格は59,050ユーロ(約970万円)から。洗練された素晴らしいパワーユニットで、十分なパワーと美しい響きのサウンドを奏でる。マツダによれば、0-100km/h加速は8.4秒、最高速度は219km/hに達する。牽引能力は2.5トンである。
8速オートマチックトランスミッションが標準装備されており、油圧コンバーターの代わりにマツダはマルチディスクウェットクラッチを採用している。これは非常にうまく機能しているが、部分負荷域などではジャダーが発生し、システムでも時々発生する。全輪駆動は電子制御マルチディスククラッチで動作し、主に後輪を駆動し、後輪にバイアスがかかるように設計されている。
日常的な運転では控えめな動きにとどまり、2.1トンのCX-80のゆったりとした性格によく合っている。ホイールベースが長いため、落ち着いたハンドリングで、コーナーではかなり慎重に曲がるが、サスペンションは横方向の継ぎ目に過敏に反応する。
マツダCX-80は、興味深いデザイン、広々とした可変式インテリア、洗練されたディーゼルエンジンを搭載している。価格は決して安くはないが、競争力のあるレベルである。
結論:堂々としたサイズ、エレガントなインテリアで「CX-80」は一見したところ、「メルセデスGLE」や「BMW X5」などの強力なライバルとなり得る。そして、それらよりもはるかに低価格だ。早く「CX-80」の実力を集中テストで検証したい。
フォトギャラリー:新型マツダCX-80Text: Dirk Branke and Sebastian FriemelPhoto: Mazda Motor
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みんなのコメント
CX-60ユーザーは悔しい思いが強いと思う。
CX-80も故障がなく安心してのれる信頼性確約できないと今後もマツダ地獄の再来。