仏ルノーは2025年3月17日(現地時間)、ピュアEVのハイパフォーマンスモデル「5ターボ 3E(5 Turbo 3E)」を正式発表。また、ルノー・ジャポンは同年3月18日、5ターボ 3Eを日本にも導入すると予告した。
今回発表された5ターボ 3Eは、昨年12月にドキュメンタリー作品の「Anatomy of a Comeback」内において公開された試作車から開発を進めた市販バージョンのプロトタイプで、1978年開催のパリ・サロンにおいて初披露、1980年に市販デビューを果たした世界ラリー選手権(WRC)グループ4のホモロゲーションモデルである「5ターボ」を、電気自動車として“レトロフューチャー”したハイパフォーマンスEVに位置する。
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エクステリアは往年の5ターボおよび5ターボ2(グループBホモロゲーションモデルで1983年デビュー)を彷彿とさせる前後のブリスターフェンダーや大型化した前後エアロバンパー、ルーフスポイラーおよびリアディフューザー、そしてかつてのルノー・スポールのワークスカラーであるイエロー&ホワイトにブラックのアクセントを施したボディカラーなどを採用したうえで、先進的なLEDのヘッドランプおよびフォグランプやLEDリアコンビネーションランプ、“R5 TURBO 3E”のデカール、“TURBO 3E”ロゴを入れたフロントフードのエアアウトレット、サイドのモーター冷却用エアインテーク、エアインテークの片側に配した充電ソケットなどを新たに装備。また、ボディシェルの随所にカーボンファイバー材を取り入れて、効果的な軽量化と高剛性化を図る。足もとには新デザインの20インチアロイホイールと前245/35/後275/35ZR20サイズのミシュランPILOT SPORT CUP2タイヤを組み込んだ。ボディサイズは全長4080×全幅2030×全高1380mm、ホイールベース2570mm、最低地上高118mmに設定。標準の5 E-TECHで160mm長く、260mm幅広く、120mm低く、ホイールベースが30mmほど長いディメンションだが、これはエアロパーツの装着やフロントガラスの後方への移動、リアセクションの変更などに起因する。一方、車重は標準の5 E-TECHより1kgだけ重い1450kgに抑えた。
後席を省いてロールバーを設置し、2名乗車としたインテリアに関しては、運転席がイエロー、助手席がグレーを基調としたアルカンタラ表皮のフルバケットシートや、タータンチェックのダッシュボードおよびドアトリム、アルカンタラ巻きステアリングホイール、ラリースタイルのバーチカルハンドブレーキ、6点式ハーネス、カーボンファイバー素材のパネルなどを専用装備。また、標準の5 E-TECHと同様、10.1インチのインストルメントディスプレイと10.25インチのマルチメディアディスプレイを配し、インストルメントディスプレイには往年の5ターボを彷彿とさせる表示をデジタルで再現する。さらに、センターコンソール前部には“0000×1980”シリアルバンバー入りの専用プレートを配備した。
基本骨格については、アルピーヌが開発したオールアルミニウム製のプラットフォームに、カーボンファイバー複合素材のモノコックボディを組み合わせて構成する。注目のパワートレインは、リアアクスルの2輪に配するインホイールモーター(最高出力200kW×2)に総電力量70kWhのリチウムイオンバッテリーを組み合わせて後輪を駆動。総出力は540hp(400kW)/4800Nmを発生し、性能面では0→100km/h加速が3.5秒以下、最高速度が270km/hを実現する。ドライブモードとして専用のドリフトモードなども設定した。また、インホイールモーターは従来のモーター配置よりも素早く動力を駆動力に変えるとともに各車輪をより正確かつ迅速に制御し、合わせてアクスル部分での大幅な軽量化と省スペース化を可能としている。
一方で航続距離に関しては、現地モードで400kmを実現。充電については11kWのAC普通充電および350kWまでのDC急速充電に対応し、新しい800Vテクノロジーを採用した効果で、急速充電では約15分で15%から80%まで充電することができる。充電口は左リアフェンダー前部に配備した。
なお、5ターボ 3Eの生産台数は1980台で、ユーザーへの納車は2027年前半に開始する見込み。日本への導入台数や車両価格などの詳細については、改めてアナウンスする予定である。
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みんなのコメント
そんなことよりこんな車を限定とはいえ販売するルノーってすごい会社だと思う。
国内にも数台は入ってくるようだし楽しみです。もちろん買えませんが。