現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 街で見かけなくなった「あの車は今!?」…女性の需要があったアウディ「TT」は3世代25年の歴史に幕、次期モデルはフル電動モデルになる?

ここから本文です

街で見かけなくなった「あの車は今!?」…女性の需要があったアウディ「TT」は3世代25年の歴史に幕、次期モデルはフル電動モデルになる?

掲載 6
街で見かけなくなった「あの車は今!?」…女性の需要があったアウディ「TT」は3世代25年の歴史に幕、次期モデルはフル電動モデルになる?

価格とサイズ感がウケて女性にも人気だったアウディ「TT」を振り返る

一時期、一世を風靡するほど街でよく見かけたモデルであっても、気がつくとまったくお目にかかることがなくなっていることはしばしばあります。嫌になるほど目についたクルマも、忘れ去られるのは一瞬。忘れてしまうのは寂しくも勿体ないと、ここではそんな時代を象徴するような人気モデルに焦点を当ててみたいと思います。まずは2023年に3代目で生産終了となったアウディ「TT」に思いを馳せ、どのようなモデルだったのかを紹介していきましょう。

フェチれるアウディ「RS 6 アバント パフォーマンス」の22インチホイール! リアル「運び屋」がチョイスする本物っぷりとは【クルマdeフェティシズム】

初代から3代目まで、先進的なスタイルで人気を得た

2023年に生産を終了した、アウディのスポーツモデルが、レーシングスポーツの遺伝子を受け継ぎながら「Vorsprung durch Technik(技術による先進)」を体現したアウディ「TTクーペ」だ。その初代デビューは1998年9月で、日本市場には1999年10月に導入された。

円と直線をモチーフにした低くダイナミックで先進的なスタイリングが特徴で、ボディサイズは全長4060mm×全幅1765mm×全高1340mm。先進的な2+2のインテリア、最終型となった3代目はAudiバーチャルコクピットも大きな魅力だった。

初代のベースとなったのは、初代アウディ「A3」やフォルクスワーゲン4代目「ゴルフ」。そのホイールベースを90mm切り詰め、ワイドトレッド化。アウディA3やVWゴルフとは別物の低重心、ダイレクト感ある操縦性が売りである。日本仕様として初導入されたモデルはアウディ「TTクーペ 1.8T quattro」で、パワーユニットは1.8L直列4気筒DOHC。駆動方式は「quattro」が示すように、アウディ独自開発のフルタイム4WDである。

ライバルはSLKにZ3……

2001年1月には前輪駆動の「アウディTTクーペ 1.8T」を追加。パワーユニットはVWゴルフGTIに積まれた1.8Lターボだが、スペックはゴルフGTIの150ps/21.4kgmに対して180ps/24.0kgmを誇っていた。FFモデルはスポーツカーというよりスペシャルティカーとしてのキャラクターが強いものだったが、1.8T quattro用は225ps/28.6kgmまでパワー&トルクアップされ、スポーツカーとしての性能を追求したモデルと言っていい。

クーペモデルの室内空間は、低く座らせるドライビングポジションと、+2の子ども用/緊急用の可倒式の後席が特徴。ラゲッジルームは後席使用時で270L、後席可倒時で540Lとなる(quattroは同220L/490L)。また、2名乗車となるロードスターも追加されている。

当時のライバルとしては、メルセデス・ベンツ初代R170型「SLK」、BMW「Z3」などが挙げられる。いずれにしても、比較的コンパクトな乗用車ベースのスポーツモデルが全盛だった時代である。

2023年に25年の歴史に幕を閉じた

そんなアウディTTは2006年にフルモデルチェンジされて2代目となり、日本仕様は「TTクーペ2.0 TFSI」(200ps/28.5kgm)、および3.2L V6エンジンを搭載する「TTクーペ 3.2 quattro」(250ps/32.5kgm)の2モデルを基本としてスタート。初代のデザインを継承したボディは全長4190mm×全幅1840mm×全高1390mmへとサイズアップしている。

そしてTTの最終モデルとなった3代目が2015年8月に登場。ラインアップは「TTクーペ 2.0 TFSI」と「TT クーペ 2.0 TFSI quattro」を設定。エクステリアは、バンパー、サイドスカート、リアディフューザーのデザイン変更によってよりダイナミックな印象に。6角形のシングルフレームグリルには、マットブラックペイントの立体的な3Dハニカムメッシュグリルが採用され、さらに先進感あるスタイリングに進化している。

ボディサイズは全長4190mm×全幅1830mm×全高1390mmと、2代目とほぼ変わらず(ロードスターも用意)。パワーユニットは1.8L直4 DOHC(180ps/25.5kgm)、および2.0TFSIと呼ばれる2L直噴ターボエンジン(197ps/32.6kgm)などが用意されていたが、2023年11月に生産終了。アウディTTの25年におよぶ歴史に幕が閉じられたのである。

次期TTはフル電動モデル?

初代TTクーペ 1.8T quattroの試乗メモを引っ張り出して要約すれば、その低く構えたスタイリングは紛れもないスポーツモデルであり、コクピットに身を沈めた瞬間、スポーツドライビングの世界に誘ってくれる雰囲気に包まれたのも本当だ。動力性能は日常域では素晴らしく速く、操縦性はアウディA3やVWゴルフIVとは別物の切れ味、スポーツフィールに満ちたものであった……と記されている。輸入スポーツモデルとして比較的買いやすい価格、手頃なサイズもあって、大ヒットとまではいかなかったものの、とくにFFモデルは女性ユーザー人気が沸騰。モデル、スタイリストといった時代の先端を行く人たちに人気があったと記憶する。

ところで、今では新車では買えないアウディTTの中古車だが、バーチャルコクピット採用の3代目でも200万円前後から入手可能。新車の販売台数からみても数はそう多くはないが、ドイツの、アウディのスポーツモデルとしてはかなり買いやすい……という印象だ。

では、2023年11月に3代目が生産終了したアウディTTの今後についてだが、すでにアウディから、「次期TTは完全電動モデルとしてデビューする」ことがアナウンスされている。アウディは日本国内でも電動化戦略を推進中で、アウディチャージングハブと呼ばれる充電ステーションを2024年4月に、欧州以外では初となる東京・紀尾井町に開設。軽井沢をはじめとする各地の高級ホテルにもアウディの充電設備が続々と設置され、来たるアウディのフル電動車時代に備えつつあるところである。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

新東名「最後の区間」どこまでできた? 過去最大規模の「トンネル湧水」発生も…どんどん造ってます!
新東名「最後の区間」どこまでできた? 過去最大規模の「トンネル湧水」発生も…どんどん造ってます!
乗りものニュース
70年代の“GTカー”が令和に復活!? 限定100台のミツオカ「M55ゼロエディション」ついに登場
70年代の“GTカー”が令和に復活!? 限定100台のミツオカ「M55ゼロエディション」ついに登場
VAGUE
オーナーは桐島ローランドさん 葉山町にオープンした新スポット『Felicity Cafe』とは
オーナーは桐島ローランドさん 葉山町にオープンした新スポット『Felicity Cafe』とは
バイクのニュース
マジか…? 新制度導入で「車検」通らないかも!? 10月から始まった“新たな車検”何が変わった? 覚えておきたい「OBD検査」の正体とは
マジか…? 新制度導入で「車検」通らないかも!? 10月から始まった“新たな車検”何が変わった? 覚えておきたい「OBD検査」の正体とは
くるまのニュース
新スタイルの洗車場、個室ブースで心置きなく洗車が可能…土曜ニュースランキング
新スタイルの洗車場、個室ブースで心置きなく洗車が可能…土曜ニュースランキング
レスポンス
マンホールの”大打撃”から1年……今度こそフロントロウからラスベガス決勝に挑むサインツJr.、混戦を予想「分からないことが多すぎる」
マンホールの”大打撃”から1年……今度こそフロントロウからラスベガス決勝に挑むサインツJr.、混戦を予想「分からないことが多すぎる」
motorsport.com 日本版
【悲報】マジかよ!? ホンダ二輪スポンサーのレプソルが2024年限りで契約解消へ
【悲報】マジかよ!? ホンダ二輪スポンサーのレプソルが2024年限りで契約解消へ
ベストカーWeb
「六本木のカローラ」を乗り継ぎ4台目!…BMW「3シリーズ」が自宅ガレージにあるのが普通という親子の現在の「E30」の経歴が凄かった!!
「六本木のカローラ」を乗り継ぎ4台目!…BMW「3シリーズ」が自宅ガレージにあるのが普通という親子の現在の「E30」の経歴が凄かった!!
Auto Messe Web
【クシタニ】による「クシタニの防寒グッズまとめ」!これで寒さを乗り切れる!
【クシタニ】による「クシタニの防寒グッズまとめ」!これで寒さを乗り切れる!
モーサイ
【写真蔵】「Jeep」ブランド初の100%電気自動車は、レネゲードよりもコンパクトな「アベンジャー」
【写真蔵】「Jeep」ブランド初の100%電気自動車は、レネゲードよりもコンパクトな「アベンジャー」
Webモーターマガジン
今季最悪の路面が今季最高のスペクタクルを生む? F1ラスベガスGP、タイヤの“グレイニング”を抑えることが鍵に
今季最悪の路面が今季最高のスペクタクルを生む? F1ラスベガスGP、タイヤの“グレイニング”を抑えることが鍵に
motorsport.com 日本版
東京都に住むEVオーナーは注目!  最新設備の「アウディ・チャージング・ハブ 紀尾井町」の150kWh超急速充電を30分無料開放
東京都に住むEVオーナーは注目!  最新設備の「アウディ・チャージング・ハブ 紀尾井町」の150kWh超急速充電を30分無料開放
THE EV TIMES
「公道で操れんわw」「1.6億で仰天」超弩級のシューティングブレーク『ROCKET GTS』にSNSも熱視線
「公道で操れんわw」「1.6億で仰天」超弩級のシューティングブレーク『ROCKET GTS』にSNSも熱視線
レスポンス
新しいF1レースディレクター、ドライバーたちは好印象「これまでで最高のドライバーズブリーフィングだった」
新しいF1レースディレクター、ドライバーたちは好印象「これまでで最高のドライバーズブリーフィングだった」
motorsport.com 日本版
ノリス2番手「ロングラン・パフォーマンスの悪さに衝撃を受けた」マクラーレン/F1第22戦木曜
ノリス2番手「ロングラン・パフォーマンスの悪さに衝撃を受けた」マクラーレン/F1第22戦木曜
AUTOSPORT web
足が長くてシートがもっと高い! BMW Motorrad「R 1300 GS・GSスポーツ」は不慣れなライダーでも楽しめる?
足が長くてシートがもっと高い! BMW Motorrad「R 1300 GS・GSスポーツ」は不慣れなライダーでも楽しめる?
バイクのニュース
ダイハツの「“2階建て”軽トラ!?」登場! 4人乗れて4人乗れる! “広々”内装の「ステージ21 リゾートデュオ バンビーノJr」所有のインフルエンサー「さおりんご」さんに直撃!
ダイハツの「“2階建て”軽トラ!?」登場! 4人乗れて4人乗れる! “広々”内装の「ステージ21 リゾートデュオ バンビーノJr」所有のインフルエンサー「さおりんご」さんに直撃!
くるまのニュース
初日最速のハミルトン「なぜトップに立てたのか分からない」メルセデス/F1第22戦
初日最速のハミルトン「なぜトップに立てたのか分からない」メルセデス/F1第22戦
AUTOSPORT web

みんなのコメント

6件
  • motorider
    赤のクーペのTTに従姉妹の旦那さんが乗っていました。写真で見るよりも実車はカッコ良かった。内装が垢抜けていてやっぱり輸入車は違うなと。
  • **********
    初代TT、懐かしいな。
    フリーマン・トーマスによる名作だな。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

518.0793.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

19.9799.2万円

中古車を検索
TT クーペの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

518.0793.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

19.9799.2万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村