日産のノートオーラが好調だ。8月の発売開始から約3週間で1万台を突破、直近11月の登録台数は、ノート全体の9412台に対し、3ナンバーノート(ノートオーラとノートオーラNISMOの合算値)は3914台、おおよそ5台に2台がノートオーラ(含むNISMO)ということになる。ノートオーラの上質かつ落ち着いた雰囲気が、大いに受け入れられている、ということだろう。
「上質をまとったコンパクト」といえば、日産にはかつて、コンパクトカーながら上質な内装をもったクルマがあった。2004年に登場した「ティーダ」だ。
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文:吉川賢一
写真:NISSAN
[gallink]
コンパクトカーとは思えない上質さと広さ
2004年に、「コンパクトの質をシフト(変革)する」というキャッチコピーで登場した、ティーダ。全長4250mm(後期型)×全幅1695mm×全高1535mmという、5ナンバー枠いっぱいのボディサイズに、上質で広い室内空間を実現。この前年である2003年には、「モダンリビング」のコンセプトでヒットした、初代ティアナが誕生しており、ティーダはまさに、この初代ティアナの小型版、という感じだった。
その特徴は何といってもコンパクトカーとは思えない広さだ。後席は240mmのロングスライドが可能で、足も組めるほど。さらに、リアアームレストや10段階40度のリクライニング機能も備え、その価格からは想像できない装備を備えていた。
当時、筆者がもっとも感銘を受けたのが、フロントシートの手触りや座り心地であった。ティアナ並にボリュームあるシートを5ナンバーの車内へ押し込むため、リクライニングレバーを車両中央側へ移すなど、工夫も凝らされており、特に、発売翌年の2004年に追加されたセダン版「ティーダラティオ」は、まさに小型ショーファードリブン、といった雰囲気であった。
ティーダは、コンパクトカーというクラスをこえた広い室内空間とインテリアで、派手さはなかったが支持されたモデルだった
静かで必要十分なパワー
プラットフォームは、マーチと同じBプラットフォーム。ティーダにはホイールベースを大きく伸ばして採用された。エンジンは、当初は新開発の1.5L直4のみだったが、2005年には1.8L直4を追加。車重が1200kg程度と軽量だったティーダには、必要十分なパワーであった。欧州車の走りには遠く及ばなかったが、上質な室内と、滑らかなパワートレイン、そして取り回しの良い5ナンバーサイズなど、日本市場にピッタリの一台であった。
マイナーチェンジでは、6速MT仕様を追加。当時、日産コンパクトカーのMT車と言えば、マーチかフェアレディZ程度しかなく、一つの選択肢として期待されたが、走り自体はそれほどでもなく、エクステリアデザインがノーマルのティーダと変わりない地味目な外装であったこともあり、数年でカタログ落ちしてしまった。
地味だったが、支持されていたティーダ
ティーダは、登場翌年の2005年には、登録車年間販売台数で、カローラ、ヴィッツ、フィットにつづく4位となる9万8069台を記録。その後も、日本市場で販売終了となる2012年の前年まで、30位以内にはランクインし続けるなど、派手さはなかったが、ユーザーからの支持は非常に高かったクルマだ。
海外でも大きく支持されたティーダは、2代目でボディサイズを拡大したことで、日本市場には導入が見送られ、2012年、ノートのフルモデルチェンジで追加された上級グレード「メダリスト」にその座を引き継いで、日本市場から撤退する。そのノートの上位モデルとして、ノートオーラが誕生したことを考えれば、オーラはティーダの流れを引き継ぐモデル、ともいえる。
2012年に登場した、E12型ノートメダリストの内装。悪くはないが、やはりティーダの上質さがあったとはいえなかった
◆ ◆ ◆
「走りの良さ」や「先進技術」や「EV技術」に加えて、「上質さ」というコンセプトでヒットした、ノートオーラ。その着想は、このティーダや初代ティアナと同じであり、「経営危機からの脱出」という日産の背景も同じだ。ティーダや初代ティアナが、「走りだけの日産」というイメージを打ち破ったように、今回はこのノートオーラが、日産の風向きを変えてくれるだろう。
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みんなのコメント
それ以降の日産車なんか存在感ゼロって
言ってるようなものだけど。