6月30日、TT・サーキット・アッセンで開催された2024年MotoGP第8戦オランダGP MotoGPクラスの決勝レース。4位でフィニッシュしたマルク・マルケス(グレシーニ・レーシングMotoGP)だったが、レース後のペナルティで10位に降格した。その理由はレース展開が原因だった。
レースはフランセスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム)とホルヘ・マルティン(プリマ・プラマック・レーシング)がワン・ツーで逃げていったが、3位争いが激しくなっていた。
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序盤はマルケスが3番手につけたが、後ろを確認してファビオ・ディ・ジャンアントニオ(プルタミナ・エンデューロVR46・MotoGPチーム)にこの集団のトップを譲った。その後はマーベリック・ビニャーレス(アプリリア・レーシング)が3番手に浮上。そして終盤にエネア・バスティアニーニ(ドゥカティ・レノボ・チーム)が一気に追い上げてきたが、21周目の1コーナーでマルケスと接触した。
マルケスはランオフエリアにはじき出されたが、最後までバトルをして4位でレースをフィニッシュした。しかし、マルケス車のフロントタイヤのプレッシャー(空気圧)が規定範囲外だったことから16秒加算のペナルティが科せられ、4位から10位に後退した。
この空気圧の低下は21周目の1コーナーでの接触が原因だったとマルケスはいう。
「残念ながら、ほんのわずかではあるが、タイヤの空気圧に関する技術的パラメータを外れてしまったため、ペナルティを受け入れるよ」
「ポイント獲得数が少ないままここを去るのは本当に残念だ。4位を獲得できたはずだったのに…… バスティアニーニとの接触が影響したのは確かだが、言い訳はしない。その瞬間までタイヤの空気圧はうまくいっていた。今週末を締めくくり、ドイツGPに集中しよう」
集団の先頭または単独で走行する場合、前にライダーがいる状態で走行する場合とではタイヤの空気圧が変わるのだが、現在のMotoGPではレース展開を予想して空気圧を決めることもあるようだ。今回のマルケスのケースでは、トップ2と離れたことで3番手集団の先頭となってしまい、タイヤ空気圧を上げるためにディ・ジャンアントニオに先頭を譲って4番手につけたことは明らかだった。
ところが、バスティアニーニとの接触で単独走行となり、空気圧が下がってしまった。2023年の後半戦から導入されたこのルールで、レース後に順位が変更されることがたびたびある。ギリギリを狙って一番速く走れるセッティングにすることはレースでは当たり前だが、再度のルール改正も必要そうだ。
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