初代アウトランダーPHEV誕生から10周年を記念して、2023年2月25日、三菱自動車岡崎製作所と技術センターで「PHEVオーナーズミーティング」が開催された。アウトランダーPHEVやエクリプス クロスPHEVを生産する岡崎製作所が会場ということもあり、参加したファンたちには大評判&大好評。500組に迫る応募者のなかから89組198名が参加し、「聖地」でさまざまなコンテンツを楽しんだ。このイベントの模様をアウトランダーPHEVオーナーであるテリー伊藤がレポートする。
文/テリー伊藤 写真/西尾タクト
これが…愛か……!! テリー伊藤が「PHEV愛」と「三菱自動車愛」に感激! PHEVオーナーズミーティング開催
■48度のバンクを疾走! テストコース試乗体験が楽しい
行ってきました、三菱PHEVオーナーズミーティング。私、テリー伊藤は朝5時に世田谷の自宅を出発し、東名・用賀の東京ICから新東名、そして東名・岡崎ICへ、約310kmを走りました。休憩含めて約4時間の長丁場だったが、アウトランダーPHEVの生まれ故郷に向かって走っていると思えば、気持ちが引き締まるし、早起きも苦にならなかった。
三菱「PHEVオーナーズミーティング」には500組に迫る応募があり、抽選で選ばれた89組198名が参加した
アウトランダーPHEVの場合、高速道路の巡行はEV走行がメインとなり、静かで乗り心地がいいのが自慢。マイパイロットのおかげで、安心で快適なドライブができるから、乗り換えを考えると新幹線を使うよりも楽かもしれない。…と思ったりしているうちに三菱自動車岡崎製作所に到着。
充電器が備わった駐車スペースに収まったアウトランダーPHEVとエクリプス クロスPHEVがずらり並んでいて壮観。遠く福岡ナンバーの方もいらして、世田谷ナンバーの私など、まだまだ序の口だ。
「テリーさんお待ちしていました」と担当の方に促されて、技術センターのテストコースへ! 「アウトランダーPHEVもランエボもここで鍛えられました」と教えてもらうとオーナーはうれしいものだ。
テストコースは1kmほどの直線をフル加速、緩いコーナーを走って、スラローム、そしてバンク走行という太っ腹。ハンドルを握って試乗させてもらった。
岡崎製作所の高速周回路を走る! 最大斜度48度のバンクは壁に見える
「うぉ~、お~あ~!」思わず声を挙げながらバンクを駆け抜ける。運転がうまくない私にとって、テストコースを走ることは、おっかなびっくりだが楽しい。聞けば約2kmのテストコースのバンク角は約48度と、日本のテストコースのバンクのなかではかなり傾斜がきついほうだとか。実際に走ってみると、ステアリングを切らずに走れば、そのままバンクを上っていくことが、なんだか不思議な感覚だった。
走り終えると初代のアウトランダーPHEVがあった。ダイナックシールドになる前の優しい顔もあって、デザインや性能が進化してきたことがわかった。「キミたちのおかげでいいクルマになったんだ。ありがとう」。そうねぎらってやりたくなった。
全開で走っていると、緊張感が徐々に解け、楽しくなり思わず笑みがこぼれ、「ヤッホー!」と叫んでしまった
■水色のオープンを出してくれ! アウトランダーPHEVの開発者とトークショー
続いてアウトランダーPHEVの開発の方たちとトークショーに参加した。「なぜアウトランダーPHEVを選んだのか?」と聞かれたので、「これがダイナミックシールドの真打ちだと思ったから」と答えた。これは嘘も偽りもないホンネで、欧州のプレミアムブランド車と並んでもまったく遜色ない。
2013年1月に初代アウトランダーPHEVが発売され、2015年7月にはマイナーチェンジでダイナミックシールドを採用した。今見ても大胆な“変身”だった
「どんな使い方をしたいですか?」には、「別荘に置きっぱなしになっているキャンピングカーにアウトランダーPHEVから給電して、おいしいコーヒーを飲みたい」と答えた。新緑の頃、ぜひやってみようと思う。
立て続けに「これからに期待することは?」には「オープンが欲しい。ティファニーブルーのアウトランダーPHEV“Jトップ”を作ってほしい」と無茶ぶりしてみたら、即座にデザイナーの方が「カタチはなんとかします」と楽しそうに答えてくれた。
開発責任者の本多さん、デザイナーの秋田さん、商品企画の五味さんとトークショー。「オープンカーを!」の無茶ぶりにも笑って応えてくれた
また参加者からの「ラリーアート仕様が欲しい」という声にも、「いろいろなユーザーの声に応えていきたい」とアウトランダーPHEVの売れ行きが好調なので、開発の方の舌も滑らかだった(笑)。
■三菱オートギャラリーに大興奮!! デボネアとギャランGTO R73-Xに心震えた
テストコースに続いて、岡崎製作所の正門からほど近い場所にある「三菱オートギャラリー」を見学した。私が愛車にしたJEEPや初代パジェロが展示されていて懐かしい。奥に進むとデボネアがピカピカの状態で展示されていた。元GMで三菱自動車のデザインの基礎を作り上げたハンス・ブレッツナーさんのデザインだと説明を受け、納得した。デボネアには内装を含め、随所に当時のアメ車の匂いがしているからだ。
オートギャラリーではピカピカのデボネアに出会えたことがうれしかった。当時のアメリカ車のいいところがつまっている
デボネアのことを「走るシーラカンス」なんて言うけれど、冗談じゃない! テリーは絶対に、デボネアの味方です。
もう一台、ギャランGTOに似ているが、よりかっこいいクルマを発見。1972年の東京モーターショーにギャランGTOの後継機として出展された「ギャランGTO R73-X」だという。大きく張り出したフェンダーやボンネットのエアバルジなど、マスタングやカマロにも負けない迫力がある。私は完全に打ちのめされた。販売されれば話題をさらったのに⁉ いや今からでも遅くないぞ!
ギャランGTO R73-Xには完全に打ちのめされた。かっこよすぎるぞ!
私が三菱自動車を好きなのは、この頃のアメ車的なデザインが好きだからなのかもしれない。三菱オートギャラリーの一般公開は5月10日(水)再開予定で、予約さえすれば無料で見学できるから、ぜひ行ってほしい。デートにも使えそうだ。(※展示車のラインナップは変更する可能性がございますので、予めご了承ください)
ユーザーの声をダイレクトに聞くことができるファンミーティングは、クルマをよくするためのビタミン剤のようなもの。実際、私は開発の方に小姑の視点で改良すべき点をつらつら話したが、盛り上がってあっという間に時間が過ぎてしまった。
今回PHEVオーナーズミーティングに参加して三菱自動車が元気になってきたことが実感できた。開発者も参加者たちも、「PHEV愛」に溢れていて心地よかった。私はこれからこのPHEVオーナーズミーティングが続くかぎり参加するだろう(たぶん)。
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