■最新SUV「セコイア」や巨大トラック「タンドラ」のカスタムモデルが多数出展
トヨタの北米法人は、2022年11月1日から開幕したカスタムカーイベント「SEMAショー2022」(アメリカ・ラスベガス/米国自動車用品工業会主催)に、多彩なカスタムモデルを出展し注目を集めました。
なかでも今回のいち推しは「車中泊」のアクティブな進化系「オーバーランド」スタイルでした。
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SEMAショーは米国自動車用品工業会(SEMA)が開催する見本市です。1967年より毎年開催(2020年はオンライン開催)されており、自動車の見た目をカスタムするパーツやエンジンのチューニングパーツだけでなく、タイヤやオフロード用品、板金塗装、補修、カーケア用品などの「アフターマーケット」製品が発表される場です。
そして、出展各社は自社製品をはじめ最新の各種パーツを装着した大胆な改造車やコンセプトカーなどのデモカーを展示するケースが多く、それらを目当てに数多くの人がブースを訪れます。
魅力的なデモカーには多くの来場者が集まります。いかに多くの人々をブースに呼び込めるかについて、各社気合を入れて半年前から、なかには1年も前から準備に取り掛かるケースも珍しくありません。
それは、パーツメーカーだけではなく自動車メーカーのデモカーでも同様です。
日本メーカーを含むさまざまな自動車メーカーがSEMAショーへ参加し、ド派手なカスタムカーをお披露目するのが恒例となっているのです。
新型コロナウィルス感染拡大の影響で人との関わりも少なくなったこのご時世もあり、今回のSEMAショーでは「オーバーランド」関連の出展が目立ちました。
オーバーランドとは、山道や森の中のオフロードを走りながら山奥でキャンプするというレジャースタイルを意味します。日本でブームの「車中泊」のノリからはさらに一歩先をいく、よりアクティブな楽しみ方といえ、世俗から離れた広大な自然を楽しむスタイルが多くの人の心に響いたことから昨今流行っています。
SEMAショーの会場では、オフロード走行用のリフトアップパーツや、キャンプ生活に必須な冷蔵庫、ルーフキャリアなどの製品も数多く展示。
各自動車メーカーもオーバーランドをイメージしたカスタムカーを展示したり、オフロードパーツメーカーとコラボしたりと、このオーバーランド需要を商機と捉えています。
そしてトヨタは今回、以前と比べて格段に広くなったスペースを獲得し、それにより出展台数も今まで以上に増加。
2022年1月に新型が発表された、全長5m級の北米専用フルサイズSUV「セコイア」や、「ランドクルーザー」などをベースとしたカスタムカーを出展したほか、ピックアップトラック「タンドラ」の新モデル「トレイルハンター」を発表するなど、全体的にオフロードやオーバーランドへ寄った展示内容は来場者の目をひきました。
■豪州から特別出展されたネオクラ「ランクル」FJシリーズの姿も
カスタムされたセコイアは全部で3台が出展されていました。
大人気TVシリーズ「エクスペディション・オーバーランド」のプロデューサーや、トヨタ車種のリフトアップを得意とする「ウエスト・コースト・デザインズ」の創設者、そして「4WDトヨタ・オーナー・マガジン」の編集者など、トヨタ車を使ったオフロードレジャーに関係の深いさまざまな人が、思い思いのカスタムを施して出展をおこなっています。
どれも同じ2023年モデルのセコイアではあるものの、ホイールの選択肢やルーフラックの種類、そしてサイドに貼るデザインなどによってそれぞれの特徴が反映されており、会場に足を運んだ来場者は出展されたセコイアたちを興味深く見比べていました。
また、トヨタが新たに発表した「トレイルハンター・コンセプト」は、トヨタがオフロード業界に対しておこななったコミットメントの現れでもあります。
お披露目されたタンドラ トレイルハンターはルーフラックや追加のキャリア、オリジナルのバンパー、スキッドプレート、そして専用サスペンションが架装されていますが、トヨタはカスタムされたこの状態での一般販売を予定しているとのこと。
さらなる詳細は2023年公開予定で、トヨタはタンドラをはじめとする多種多様なSUVやピックアップトラックに「トレイルハンター」モデルを設定する予定としているようなので、オフロード業界においてますます存在感を発揮しそうです。
また、今回はセコイアやタンドラ以外に、ランドクルーザーも3台出展されました。
この3台はすべてオーストラリアのオフロードショップ「パトリオット・キャンパーズ」が手がけたビルドとなっており、オーストラリアで作り上げられた右ハンドルの個体が展示のためにアメリカへ運ばれた形となります。
なかでも「FJ49」と称されたランドクルーザー FJ45は、ランドクルーザー J79からエンジンやトランスミッション、エアコン、ディファレンシャル、スプリングなどを移植し、よりタフな環境でも耐えうるカスタムとなっており、会場では一番の注目の的となっていました。
これ以外にも、J79のフレームを11.8インチ延長し、パトリオット・キャンパーズオリジナルのボディを架装した「LC79 スーパーツアラー」、そしてそれの六輪版である「LC79 6×6 メガツアラー」も展示されており、トヨタが持つオフロード業界でのポテンシャルを実証した内容となっていました。
※ ※ ※
フォードやシボレーなど、アメリカ自動車業界の重鎮が相次いで出展を取りやめた2022年のSEMAショーでしたが、トヨタや日産などの日系メーカーは変わらず出展をおこない、北米市場での存在感を示す形となりました。
レースやパフォーマンス重視の出展はもちろんのこと、オーバーランドなどのオフロードレジャー方面での出展もおこなうことは、今までアメリカブランドのピックアップトラックが中心となっていたこの市場をさらに活性化させる起爆剤となりそうです。
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みんなのコメント
ラスベガスに住んでてSEMAも見に行った友人が「注目なんかされてないよ」って言ってた。