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世界随一の信頼性! 日本車でもっともご長寿な「歴代ランドクルーザー」の凄さとは

掲載 更新 19
世界随一の信頼性! 日本車でもっともご長寿な「歴代ランドクルーザー」の凄さとは

 誕生から約70年! 日本を代表する本格クロカン

 いよいよ世界に誇るキング・オブ4WDのトヨタ・ランドクルーザーが、伝統と革新の華麗なる融合を携え、300系(FJA300W/VJA300W)としてデビュー。先代からおよそ14年ぶりのフルモデルチェンジである。

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 ランクルという愛称でも親しまれているランドクルーザーと言えば、トヨタが、日本が世界に誇る本格4WD、今ではラグジュアリーな本格オフローダーであり、そのルーツは1951年に登場した和製ジープのトヨタ・ジープ。何しろ警察予備隊(陸上自衛隊の前身)の試作要請を受けて開発されたのが原点。その時点で、世界的に見ても高性能を誇っていた(警察予備隊への採用は見送られたとか)。

 その後、民生用として1953年に量産を開始。当初はトヨタ・ジープと呼ばれていたが、1954年月に、正式名称がトヨタ・ランドクルーザーに改められている。1955年には軍用車テイストが濃い従来型に代わり、一般民間用として使われることを前提とし、北米を始めとする海外に輸出することを見据えたBJ25型に発展。よりパワフルな3.9リッター直6エンジンを積むFJ25型を追加し、主力モデルとした。トラック、診療用、消防用などのバリエーションもあったという。

 我々がランクルとイメージできる最初のモデルが、1960年に誕生し、24年間もの長い間生産された40系である。この頃には、万能で頑丈という信頼性が世界中で認められ、本格オフローダーとしての地位を確立。1974年にはランクル初の4ナンバーで登録できるディーゼルエンジン搭載車も登場し、ファンを一気に拡大させたのである。

 1967年には、ヘビーデューティーな40系と棲み分けを図ったロング専用本格ワゴンの55系が、1980年には自家用需要を開拓したワゴンタイプの60系が登場。当時のRVブームもあって、「いつかはロクマル」という、クロスカントリーモデルのファン羨望の1台となったのだ。エンジンは3.8~4.2リッターの直6ガソリンエンジンを搭載していた。

 ランクルの歴史を大きく変えたのが、1989年にデビューした、「荒野の高級サルーン」と呼ばれた80系である。北米や豪州市場での商品力を強化するため、ボディサイズを全長4970×全幅1900×全高1900mm、ホイールベース2850mmまで大幅に拡大(先代の60系は全長4750×全幅1800×全高1815mm、ホイールベース2730mmだった)。

 日本仕様はワゴンとバンの2タイプで、ワゴンは3列シートの8人乗りだった。4WDシステムは従来のパートタイム式に加え、新開発の電動デフロック付きのフルタイム式を追加。悪路でのイージードライブを可能にしたのである。ちなみにサスペンションはリーフ式からコイル式に改め、乗り心地が大幅に向上したのがこの80系からである。

 1980年になると、悪路走破性と高級サルーン並の快適性をより高次元で両立した、ハイテク化を推し進めた100系がデビュー。油圧車高調整機構AHCとスカイフックTEMSを合わせた新システムを設定するなど、進化の度合いを強めている。パワーユニットは新開発の4.7リッターV8をワゴンに搭載。

 バンの4.2リッター直6ディーゼルターボも電子制御化などでパワーを向上させている。1998年12月には、新たな最上級グレードとしてシグナスを追加。ランクルファンの話題をさらったのである。

 14年ぶりの新型がついに登場! 納期はなんと4年待ち!?

 2021年の夏に新型の300系が登場するまで、ランクルと言えば……と、誰もがイメージできるのが、2007年デビューの200系である。車体構造を一新し、ボディ剛性、耐久性、衝突安全性能、室内の快適性が大きく向上。岩石路や泥路を走る際、自動制御で超低速を維持する「クロールコントロール」を採用するなど最先端デバイスも数多く新搭載。

 ドライバーのスキルに関係なく高度な悪路走行をイージーなものにしてくれたのである。2015年のフェイスリフトでは、衝突回避支援パッケージ「Toyota Safety Sense P」を採用。2019年には、初代トヨタ・ジープBJ型からのグローバル累計販売台数1000万台を突破している。

 そして2021年8月2日、新型300系が、長年にわたる技術の積み重ねと、最新技術の融合により素性を進化させ、「世界中のどんな道でも疲れない走り」を携えて登場。トヨタ最新のGA-Kプラットフォームを採用し、伝統のラダーフレームを刷新。

 約200kgもの軽量化、低重心化、前後重量配分の改善に成功している。6つのモード(AUTO/DIRT/SAND/MUD/DEEP SNOW/ROCK)を持つマルチテレインセレクトシステムも搭載。より幅広い範囲のオン/オフロード走行を可能としている。

 時代の進化に合わせ、車両周囲の状況確認を4つのカメラでサポートするシステム、マルチテレインモニターを採用したのもニュースで、手前で撮影された直前の映像を床下透過映像としてモニターに映し出すアンダーフロアビューは、極悪路での安全性を飛躍的に高めてくれる機能と言っていい。

 パワートレインは3.5リッターV6ツインターボ、415馬力、650N・m+Direct Shift-10速AT、および3.3リッターV6ツインターボ ディーゼルエンジン、309馬力、700 N・mを用意。さらに世界一過酷なダカールラリーで鍛え、創り上げられたクルマと参戦ドライバーからの改善要望を車両開発に直接反映したGR SPORTグレードもラインアップ。世界初の電子制御でスタビライザー効果を変化させるE-KDSS、リヤに加えてフロントにも電動デフロックを搭載するなど、専用エクステリア&インテリアとともに、新世代の強くプレミアムなランクルとして、唯一無二の性能、存在感を世界に示している。

 価格は510万円~800万円。ただし、2021年8月2日以降に注文した場合、納期は1年以上先(一説によると4年待ち!?)になるというから、その需要、人気ぶりは、世界的にますます熱いものとなっている。200系の下取り・買い取り価格の驚異的な高さからも、世界的なランクル人気が今も昔も絶大ということが証明されている。言い方を変えれば、国産車の中でもっとも資産価値の高いクルマの1台がランクルということだ。

 世界の未開拓の僻地でも活躍するランクルは、まさに信頼の塊のようなクルマである。世界的に蔓延している様々な問題から工場の一時操業停止が行われた最中でも、「ランクルだけは作り続ける」、と宣言したほどで、それは信頼に応え続けるということの証であり、ランクルを本当に必要とするユーザーのためにランクルを届けるという、歴代ランドクルーザーの使命と言っていいのではないだろうか。

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みんなのコメント

19件
  • ミドルクラス以下の車種が軒並み(実質的に)高くなったので、正真正銘世界トップクラスのSUVが500~800万円ってのが、すごい買い得に思える。
  • 目的を絞りすぎてその目的を確実にこなせる様に造られた車。
    あくまで悪路を走りきる走破性、路面からの高入力に耐えるタフなフレームと足回りはドライバーに安心を提供しているのだろう。
    経済性やスポーティ性能は無いがドシッとスロウライフを送りたい人には持って来いだろう。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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