現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > 長期テスト BMW M5(2) 1万km超え 疲れ知らずのグランドツアラー

ここから本文です

長期テスト BMW M5(2) 1万km超え 疲れ知らずのグランドツアラー

掲載 更新
長期テスト BMW M5(2) 1万km超え 疲れ知らずのグランドツアラー

もくじ

ー 積算5407km 高機能なシート
ー 積算1万4693km ニュルブルクリンクの過酷さ
ー M5の真の魅力
ー 慣れるには時間も
ー テスト車について
ー テストの記録

ロードテスト BMW M5 ★★★★★★★★★☆

積算5407km 高機能なシート

ステアリングコラムや背もたれ(の上下)、腿下のサポート、ヘッドレスト、シートの上下前後すべてが電動で調整できる。メモリー機能を使わなければいけないほど、調整できる項目は多岐にわたる。

さらに、ヒーターやクーラー、マッサージ機能すらついてくるのだ。シートはわたしの体重以上に重いに違いない。

積算1万4693km ニュルブルクリンクの過酷さ

ラインラントの目がくらむような草原の中に、一筋の黒いラインが続いている。温泉で有名なバート・ノイェンアールと、ニュルンベルクの間に存在するコースだ。大部分はきれいに舗装されており、のどかな景色に囲まれている。Eクラスのタクシーがお似合いで、まったく悩みがないような世界に見える。

面白いことに、この道はある程度攻め込むと途端に過酷なコースに変わる。2速、3速だけでなく、4速コーナーすら存在するばかりか、路面状況は気まぐれに変わり、思いがけない傾斜もある。

なかには、かの有名なラグナセカのコークスクリューのようなコーナーもあり、こればかりは本当に勘弁してほしい。ほかにも、ブラインドコーナーかつ出口が路面が切り替わり、幅が狭くなるようなコーナーもある。ここを3速フルスロットルで駆け抜けなくてはならないのだ。

ご存じの通り、これがニュルブルクリンクだ。ニュル24耐がおこなわれた週末、ここでM3 CSが発表された。M3 CSこそがM最強モデルだというが、正直ほぼM5と互角だと思う。こうして比較できるのも、長期テストをしているM5でもニュルを走ったからだ。

M5の真の魅力

残念ながら、M5は400kgほど重く、重心も高い。しかし純粋に、驚異的なボディコントロールや、まるでロータス・エキシージのために用意されたようなこのコースを楽しませてくれたという事実からは、そのエンジニアリングが同じように賞賛に値すると言える。

予想していたかもしれないが、自宅とニュルを往復したのはこの長期テスト車である。そこで、M5の真の魅力を垣間見た。

ふたつの高速道路に挟まれた裏道は1450kmほど続いており、平均燃費は9.1km/ℓ、費用の合計は260ポンド(3万7000円)だった。4.4ℓのV8ツインターボでは質素さなど望むべくもないが、もしもっと曲がりくねった道を走ろうものなら、速度無制限のアウトバーンが恋しくなっていただろう。

M5は264km/hになるとリミッターにかかって速度が落ちるものの、まだまだ加速していきそうに感じられる。だが、もしかすると、この速度域でも後席のパッセンジャーと大声を出さなくとも話せる点の方が特筆に値するのかもしれない。

M5なら、この手の旅は極めて簡単で安楽だ。大陸側に入ると自動的に速度表示をkm/hに変更さえする。快適でスペースは広く、ハーマン・カードンのサウンドシステムは非常に素晴らしい。まさに疲れ知らずだ。

慣れるには時間も

だが、M5はとてもずんぐりしていて、幅はランボルギーニ・ウラカン・ペルフォルマンテ並みだ。そのせいで、ヨーロッパトンネル鉄道のトップデッキ幅に限界があり、アロイホイールには小さな傷が入ってしまった。

わたしが幸運にもこのクルマを運転できるときにはいつも、3つ思うことがある。着座位置があまりにも高く、スーパーサルーンとしてもボディコントロールは毎日の運転には少々過敏で、もう少しホイールアーチが欲しい。M5の波長に合わせるのは少し時間がかかるものの、一度できてしまえば心奪われてしまう。

好きなトコロ

ミサイルのようなクルージング

マッサージ機能のついた600psのサルーンなら国越えも容易だと想像がつくが、やはり体感すると驚きだ。

嫌いなトコロ

航続距離

嫌いというと言い過ぎだが、もし燃料タンクが現在の70ℓよりももう少し大きければ、一回の補給で720kmほど走ることができるのにとは思う。

テスト車について

モデル名:BMW M5
新車価格:8万7940ポンド(1259万円)
テスト車の価格:10万1900ポンド(1459万円)

テストの記録

燃費:9.1km/ℓ
故障:無し
出費:無し

こんな記事も読まれています

日産の新型「クロスオーバーSUV」発表! ネットでも反響多数!「私も見に行きたい」の声も! 顔面刷新で”斬新グリル”に変貌の「ノートAUTECH」登場
日産の新型「クロスオーバーSUV」発表! ネットでも反響多数!「私も見に行きたい」の声も! 顔面刷新で”斬新グリル”に変貌の「ノートAUTECH」登場
くるまのニュース
これからの時期に増える夕立や台風による大雨…いったいなぜ起こる?
これからの時期に増える夕立や台風による大雨…いったいなぜ起こる?
バイクのニュース
ジープ・レネゲード、2027年までにBEV発売へ 安価なLFP電池採用で「約390万円」目指す
ジープ・レネゲード、2027年までにBEV発売へ 安価なLFP電池採用で「約390万円」目指す
AUTOCAR JAPAN
東風汽車、2車種の新型電動SUVを中国発売…最新のEV技術を結集
東風汽車、2車種の新型電動SUVを中国発売…最新のEV技術を結集
レスポンス
日産「ガゼールRS」を新車購入して42年! テレビドラマ『西部警察』で一世を風靡したモデルでラリーマシン「240RS」をオマージュ
日産「ガゼールRS」を新車購入して42年! テレビドラマ『西部警察』で一世を風靡したモデルでラリーマシン「240RS」をオマージュ
Auto Messe Web
トヨタ公認! ランクルTシャツが登場。FJ40、FJ60など4種のイラストに気分があがる【新着ドライブコーデ】
トヨタ公認! ランクルTシャツが登場。FJ40、FJ60など4種のイラストに気分があがる【新着ドライブコーデ】
くるくら
トヨタ株主総会、佐藤社長が陳謝、再任の豊田会長「喜んで“院政”を」[新聞ウォッチ]
トヨタ株主総会、佐藤社長が陳謝、再任の豊田会長「喜んで“院政”を」[新聞ウォッチ]
レスポンス
話題の「白バイコスプレおじさん」 何が問題? “警察官”みたいな青服&白バイで道端に…ネットでは賛否両論! 法律的には?
話題の「白バイコスプレおじさん」 何が問題? “警察官”みたいな青服&白バイで道端に…ネットでは賛否両論! 法律的には?
くるまのニュース
バイクのナンバーの仕組み! なぜ、あの組み合わせなのか?
バイクのナンバーの仕組み! なぜ、あの組み合わせなのか?
バイクのニュース
フォルクスワーゲン「R」、新型車を6月26日発表へ…『ゴルフR』 改良新型か
フォルクスワーゲン「R」、新型車を6月26日発表へ…『ゴルフR』 改良新型か
レスポンス
三菱ふそう、eキャンターの仕様を比較検討 HPでシミュレーターを公開
三菱ふそう、eキャンターの仕様を比較検討 HPでシミュレーターを公開
日刊自動車新聞
低速コーナー改善のマクラーレン、高速域の強みはそのまま維持? 次戦スペインGPにも自信
低速コーナー改善のマクラーレン、高速域の強みはそのまま維持? 次戦スペインGPにも自信
motorsport.com 日本版
常に余裕をもって行動できる“強欲なき紳士”にこそ相応しい!「ロールス ロイス スペクター」【野口 優のスーパースポーツ一刀両断!】
常に余裕をもって行動できる“強欲なき紳士”にこそ相応しい!「ロールス ロイス スペクター」【野口 優のスーパースポーツ一刀両断!】
LE VOLANT CARSMEET WEB
“136万円”から! ホンダ「新型軽バン」発売に大反響!「柱なし大開口ドア」&6速MTあり! 丸目レトロな「N-VAN」の“オシャ”モデル追加と一部改良に熱視線
“136万円”から! ホンダ「新型軽バン」発売に大反響!「柱なし大開口ドア」&6速MTあり! 丸目レトロな「N-VAN」の“オシャ”モデル追加と一部改良に熱視線
くるまのニュース
待望のリアサス搭載車が登場! THUNDER MOTORCYCLES「SoftailThunder250」導入 その理由は?
待望のリアサス搭載車が登場! THUNDER MOTORCYCLES「SoftailThunder250」導入 その理由は?
バイクのニュース
ヒョンデの高級車ブランドが新型SUVクーペを発売へ…『GV80クーペ』
ヒョンデの高級車ブランドが新型SUVクーペを発売へ…『GV80クーペ』
レスポンス
アルピーヌ、ようやく今季初ダブル入賞も近々のアップグレード予定はなし。ガスリーも苦戦を覚悟「普通のコンディションならかなりキツいだろう」
アルピーヌ、ようやく今季初ダブル入賞も近々のアップグレード予定はなし。ガスリーも苦戦を覚悟「普通のコンディションならかなりキツいだろう」
motorsport.com 日本版
プラグインハイブリッドモデルに進化した新型ベントレー・コンチネンタルGTスピードの発表が英国時間6月25日に決定
プラグインハイブリッドモデルに進化した新型ベントレー・コンチネンタルGTスピードの発表が英国時間6月25日に決定
カー・アンド・ドライバー

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

1959.02510.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

209.01580.8万円

中古車を検索
M5の車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

1959.02510.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

209.01580.8万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村