ついに開幕したF1の2025年シーズン。メルボルンのアルバート・パーク・サーキットを舞台に行なわれた開幕戦オーストラリアGPの決勝レースでは、マクラーレンのランド・ノリスが勝利を掴んだ。
初日や2日目とはうって変わって、決勝日の天候は雨。この前に行なわれたFIA F3やFIA F2のレースでは大雨が降り注ぎイベント進行にも影響を及ぼしたが、グランプリのスタート進行が行なわれる頃には雨も小康状態となっていた。ただ路面は依然としてウェットであり、秒速4.3mの風がサーキットに吹付け、気温15度、路面温度19度というコンディション。各車ともインターミディエイトタイヤを履いた。
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前日の予選ではノリスがポールポジションを獲得し、チームメイトで今回が母国戦となるオスカー・ピアストリがフロントロウに並んだ。
レッドブルのマックス・フェルスタッペンは初日の苦戦から巻き返し3番手、メルセデスのジョージ・ラッセルが4番手、レーシングブルズの角田裕毅はウイリアムズのアレクサンダー・アルボンやフェラーリ勢を上回る5番手からのスタートとなった。
なお、予選Q1落ちを喫したレッドブルのリアム・ローソンや、マシントラブルのあったハースのオリバー・ベアマンがピットレーンスタートを選択した。
現地時間15時を迎え、各車がフォーメーションラップへと出ていったが、レーシングブルズのアイザック・ハジャーがターン2でスピン。スタートを切る前にF1デビュー戦を終えることとなった。F1の洗礼を浴びて肩を落とすハジャーに対して、ルイス・ハミルトン(フェラーリ)の父アンソニーがパドックで声をかけるシーンもあった。
これで15分のスタートディレイとなったが、ピットレーンスタートの2台を除いた17台がグリッドに並び、赤く灯った5つのシグナルが消え、今年最初のレースの火蓋が切られた。
エクストラフォーメーションラップ実施によって1周減算の57周となったレースのホールショットを獲得したのはノリス。フェルスタッペンがターン2でピアストリを交わして2番手に浮上し、角田はフェラーリのシャルル・ルクレールに交わされて6番手に後退した。
ただ、その後方ではオープニングラップからアクシデント発生。母国戦となるアルピーヌのジャック・ドゥーハンがターン5~6間の短いストレートで単独クラッシュを喫した。
これによりセーフティカー(SC)出動となったが混乱は続き、SC宣言後にはウイリアムズのカルロス・サインツJr.がターン14手前でクラッシュを喫した。これでまず新人がふたり、そして昨年のオーストラリアGPウィナーがレースから姿を消した。
セーフティカー出動中に路面コンディションは徐々に改善し、ところによってはドライ傾向となりレーシングラインが浮かび上がった。ローソンをはじめ大きく順位を落とすことのない後方のドライバーは、スリックタイヤを履くことができるコンディションまで粘ることができるよう、セーフティカー出動中に新しいインターミディエイトタイヤへと交換した。
レースは8周目から再開。ノリスを先頭にレーシングスピードへと戻っていった。急速に路面が乾いていく中で、上位はノリス、フェルスタッペン、ピアストリの3台が、4番手メルセデスのジョージ・ラッセルより1周1秒以上速いペースで他を突き放していった。
コンディションの改善により12周目にはDRSが使用可能に。リスタート直後はノリスに接近していたフェルスタッペンだったが、タイヤの消耗が激しく15周目を過ぎると急激にペースダウン……18周目にはコース上に留まりきれずコースオフを喫し、迫るピアストリにオーバーテイクを許した。
2番手を取り戻したピアストリはファステストペースでノリスとの差を詰め、28周目に2台の差は1秒以内にまで近づいた。一時チームはポジションを保持するよう指示したが、その後チーム内バトルの許可を下した。
そして34周目にアストンマーティンのフェルナンド・アロンソがターン7でクラッシュ。再びSC出動となり、全てのドライバーがピットへなだれ込んだ。
ここではハードタイヤを選択するドライバーが多くマクラーレン勢は皮むきを行なったセットを使用。3番手のフェルスタッペンや6番手の角田、7番手のアルボンなどは新品のミディアムタイヤを選んだ。
レースは42周目から再開。風向きの変化によって再び雨雲がサーキットに差し掛かっており、誰が真っ先に反応してピットへ入るのか、各チームが状況を見守る中で角田はルクレールを攻略して5番手に浮上した。
その直後、雨が一気に降り出したか、マクラーレンの2台が最終コーナー手前でコースオフ。ノリスがそのままピットに入った一方、ピアストリは芝生にストップ。ピアストリはその後なんとかレースに復帰することができたものの、ほぼ最後尾までポジションを落とした。
代わって首位に立ったフェルスタッペンもピットイン。後方でローソンとザウバーの新人ガブリエル・ボルトレトがそれぞれにクラッシュを喫したことで、またもSC出動となった。
ここまでスリックタイヤで粘っていたフェラーリ勢や角田もたまらずピットへ戻ったことで、ノリスが首位返り咲き。フェルスタッペン、ラッセル、アルボンというトップ4のオーダーとなった。5番手には16番グリッドから這い上がったメルセデスの新人アンドレア・キミ・アントネッリがつけた。戦略が外れたフェラーリ勢は9~10番手、角田は11番手と悔しい後退を強いられた。
一時強く降り注いだ雨もあがり、レースは52周目から再開。ノリスに対してフェルスタッペンがDRSを活用して食い下がったが、ノリスは首位をチェッカーフラッグまで守りきった。
フェルスタッペンは0.895秒届かず2位。しかしドライ傾向の路面ではマクラーレン勢に太刀打ちができなかったことから、今回の結果に達成感も感じさせる表情だった。
3位にはラッセル。チームメイトのアントネッリがその後ろでフィニッシュしたものの、ピットストップ時のアンセーフリリースによって5秒のタイム加算ペナルティが科されて5位降格となり、アルボンが4位に入った。メルセデスの秘蔵っ子として鳴り物入りとなったアントネッリの実力、そしてプレシーズンテストから見せてきたウイリアムズのスピードは本物だ。
※編注:後にスチュワードは、アントネッリへのペナルティを撤回。アントネッリが4位、アルボンが5位が正式結果となった。
6位にはアストンマーティンのランス・ストロール、7位にザウバーのニコ・ヒュルケンベルグが入った。経験を活かし、混乱の中しっかりとしたレース運びで開幕戦から貴重なポイントを稼いだ。
ピット戦略で後退を強いられたフェラーリ勢はルクレールの8位が最上位。スピンから9位まで這い上がったピアストリを挟んでハミルトンが10位となった。
角田はインターミディエイトでの最終スティントで思うようにペースが上げられず最終的に12位。しかし状況次第では大量得点、いや表彰台すら狙えたはず。今後のグランプリにも期待が高まる。
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