現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > 【Eクラスと同等の電動セダン】新型メルセデス・ベンツEQE 世界初公開 空力と静粛性に焦点

ここから本文です

【Eクラスと同等の電動セダン】新型メルセデス・ベンツEQE 世界初公開 空力と静粛性に焦点

掲載 15
【Eクラスと同等の電動セダン】新型メルセデス・ベンツEQE 世界初公開 空力と静粛性に焦点

EQSに続く高級電動セダン

執筆:Felix Page(フェリックス・ペイジ)

【画像】新型メルセデス・ベンツEQE【EQSやEクラスとじっくり比較】 全120枚

翻訳:Takuya Hayashi(林 汰久也)

メルセデス・ベンツは、ミュンヘン・モーターショーで完全電動化に向けたいくつもの発表を行っているが、その中で最も重要なモデルが新型「EQE」だ。

このモデルは、フラッグシップのEQSに続く、ベンツのEVA2プラットフォームを採用した2番目のモデルであり、テスラ・モデル3、BMW i4、ポールスター2などに対抗するEVとして、2022年半ばに欧州で発売される予定だ。

新型EQEの価格は発売間近に決定されるが、EクラスとEQSのほぼ中間となる6万ポンド(約910万円)前後からになると見られている。

空力特性を最適化したボディ

ブラックのフロントパネルや、「ワン・ボウ」と呼ばれる室内重視のシルエット、ショートオーバーハングなど、EQSとの共通点が数多く見て取れる。

また、ボディパネルの継ぎ目やボディラインを最小限に抑えることで「官能的な純粋さ」を実現。リアエンドの形状や、19~21インチの幅広いサイズのホイールによって、EQEの「アスレチックなキャラクター」を表現しているという。

EQSと同様に空力性能を考慮して設計されており、滑らかなアンダーボディ、パネルの継ぎ目の低減、クローズドグリルの採用により、「非常に良い」Cd値を実現したとされている。

前後にマルチリンク式のスチール製サスペンションが標準装備されているため、EQSには及ばないが、空力の最適化は「特に集中的に行われた」とのこと。19インチと20インチの「エアロホイール」を特別に開発し、表面をほぼ完全に閉じたセットも用意している。

メルセデスのモデルとして初めて100%リサイクルスチールを使用している点も特徴だ。

全長は、EQSよりも270mm短い4946mm、ホイールベースはEクラスよりも80mm長い3120mmとなっている。CLSと同程度のサイズであり、トランクリッドはハッチ型となっている。

EVならではのインテリア

EQEは、従来のEクラスとの差別化を図るため、EQSと同様のインテリアデザインを採用し、幅1410mmの「ハイパースクリーン」をオプションで用意している。ダッシュボードの幅いっぱいに配置されたこの高解像度スクリーンは、車載システムMBUXの主要機能を操作しやすいよう設計されている。

また、助手席には12.3インチの有機ELディスプレイが設置されており、欧州では「ダイナミック・コンテンツ」を表示すると自動的に輝度が下がり、ドライバーの気を散らさないようになっている。

システムの無線アップデートに対応し、燃焼エンジンのサウンドを再現するモードや、若いドライバー向けに特別に開発されたドライビングモード、ビデオゲーム、ヘッドライトなど、発売後もさまざまな機能を強化することが可能だ。

また、フラットフロアのEQEにはトランスミッション・トンネルがなく、代わりにフローティングタイプのセンターコンソールが採用されている。ドアパネルにも同様のコンソールが備わり、シートやドアの操作を行うことができる。

メルセデスは、EQEの静粛性について、「このクラスで最も優れた車両の1つ」と主張している。風切り音や駆動音を低減するために、さまざまな空洞を発泡コーティングで満たしているほか、ドアハンドル、ミラー、窓には特注の高品質シールを使用している。Aピラーの根元には、ノイズを低減し、空気の流れを良くするトリムエレメントがある。

長い航続距離と急速充電を実現

発売当初は、リアに搭載されたモーターにより最高出力292ps、最大トルク54kg-mを発揮する「EQE 350」と、未発表の第2のモデルが用意される。性能の詳細は不明だが、メルセデスによれば、モーターに使用されている永久磁石が「高い出力密度、高い効率、高い出力安定性」を実現しているとのことだ。

4輪駆動の4マチックモデルも後に登場する予定で、高性能モデルのAMG EQE 53では760ps近くを発揮する可能性がある。また、Sクラス由来のエアサスペンションや、回転半径を最大1.8m小さくすることができる後輪操舵システムなども全モデルに用意されている。

EQEに搭載されている10セル、90kWhのリチウムイオンバッテリーの航続距離は、WLTPサイクルで545~660kmとなり、少なくとも効率の良いリア駆動では、他のライバル車よりも長い航続距離を実現している。

このバッテリーは170kWの充電に対応しているため、わずか15分で約250km分の航続距離を得ることができる。また、回生ブレーキによって走行中に電力を回収し、設定によってはワンペダルドライブが可能となる。

メルセデスはまた、「バッテリーのライフサイクルに対する包括的なアプローチ」を強調している。バッテリーは使用可能な期間が終了するとクルマから取り外され、すぐにリサイクルされるのではなく、エネルギー貯蔵施設で使用される。また、EV専用のナビゲーションと連携して、最適なパフォーマンスを発揮するための冷暖房サイクルにより、バッテリーの寿命を可能な限り延ばすことができるという。

こんな記事も読まれています

BMW『M5』新型は最高速305km/hのHEVに、ワールドプレミアは7月11日…グッドウッド2024で
BMW『M5』新型は最高速305km/hのHEVに、ワールドプレミアは7月11日…グッドウッド2024で
レスポンス
セルフ式ガソスタで「給油口カンカン」は絶対NG! でも一体なぜ危険なの? 熟練ドライバーもやりがちな「うっかり行為」に潜む危険とは
セルフ式ガソスタで「給油口カンカン」は絶対NG! でも一体なぜ危険なの? 熟練ドライバーもやりがちな「うっかり行為」に潜む危険とは
くるまのニュース
今更聞けない!? 日本にある4大バイクメーカーの特徴とは?
今更聞けない!? 日本にある4大バイクメーカーの特徴とは?
バイクのニュース
レッドブルF1重鎮、フェルスタッペンとノリスのトップ2激突は「完全に不必要」チーム自ら招いたピンチとも示唆
レッドブルF1重鎮、フェルスタッペンとノリスのトップ2激突は「完全に不必要」チーム自ら招いたピンチとも示唆
motorsport.com 日本版
2択アンケート「近距離の足として使うなら、原付? 電動アシスト自転車?」【クルマら部 車論調査】
2択アンケート「近距離の足として使うなら、原付? 電動アシスト自転車?」【クルマら部 車論調査】
レスポンス
改良型CX-60の魅力まとめ
改良型CX-60の魅力まとめ
グーネット
国内最高峰 トヨタ「センチュリー」の新車価格は2000万円超え! 買うために必要な年収とは? 厳しいといわれる“購入の条件”とは
国内最高峰 トヨタ「センチュリー」の新車価格は2000万円超え! 買うために必要な年収とは? 厳しいといわれる“購入の条件”とは
VAGUE
”まもなく登場!?”の新型「ロードスター」! 2リッター”直4”+精悍エアロ採用! 待望の「RS C」はどんなクルマなのか
”まもなく登場!?”の新型「ロードスター」! 2リッター”直4”+精悍エアロ採用! 待望の「RS C」はどんなクルマなのか
くるまのニュース
Luupが「電動シートボード」提供開始へ…座席・カゴ付きの特定小型原動機付自転車
Luupが「電動シートボード」提供開始へ…座席・カゴ付きの特定小型原動機付自転車
レスポンス
2024年5月の自動車輸出、欧州向け36%減 米国向けは10%増 自工会発表
2024年5月の自動車輸出、欧州向け36%減 米国向けは10%増 自工会発表
日刊自動車新聞
角田裕毅、F1オーストリアGPは14位。リカルドと分けた戦略がうまくいかず……「でも、チームとして理解が深まった」
角田裕毅、F1オーストリアGPは14位。リカルドと分けた戦略がうまくいかず……「でも、チームとして理解が深まった」
motorsport.com 日本版
新型BMW「M5」の全て!パワフルなルックスと700馬力を超えるパワーで2.4トン超の車重でもセンセーショナルな新型M5!
新型BMW「M5」の全て!パワフルなルックスと700馬力を超えるパワーで2.4トン超の車重でもセンセーショナルな新型M5!
AutoBild Japan
スズキ「斬新“タフ仕様”軽トラ」実車公開! 超カッコイイ「精悍“黒”顔」&「専用カスタム」! 新「スーパーキャリイ」アウトドアショーに出展
スズキ「斬新“タフ仕様”軽トラ」実車公開! 超カッコイイ「精悍“黒”顔」&「専用カスタム」! 新「スーパーキャリイ」アウトドアショーに出展
くるまのニュース
旭川空港でタクシーアプリ『GO』が利用可能に…北海道の空港で初の試み
旭川空港でタクシーアプリ『GO』が利用可能に…北海道の空港で初の試み
レスポンス
レクサス・NX「アウトドア×プレミアム」
レクサス・NX「アウトドア×プレミアム」
グーネット
「ライダーの所有欲をかき立てる」ハデ色が充実! 英国最大のバイクブランド発「カラフル&シック」な2025年モデルの魅力とは
「ライダーの所有欲をかき立てる」ハデ色が充実! 英国最大のバイクブランド発「カラフル&シック」な2025年モデルの魅力とは
VAGUE
京葉道路の“地獄渋滞区間”「貝塚トンネル」いつになったら改善!? 新トンネル建設で「車線増加」千葉県が国へ要望継続!「慢性的な渋滞です」
京葉道路の“地獄渋滞区間”「貝塚トンネル」いつになったら改善!? 新トンネル建設で「車線増加」千葉県が国へ要望継続!「慢性的な渋滞です」
くるまのニュース
「訳あり」の軽トラ「サンバー」をまずは「バイクを積載できる」仕様に トランポもリフレッシュしよう!! Vol.2
「訳あり」の軽トラ「サンバー」をまずは「バイクを積載できる」仕様に トランポもリフレッシュしよう!! Vol.2
バイクのニュース

みんなのコメント

15件
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

531.3725.9万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

285.5550.5万円

中古車を検索
モデル3の車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

531.3725.9万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

285.5550.5万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村