2020年10月にフルモデルチェンジした新型レヴォーグは、先代モデルと比べると“別次元の進化を遂げた”と評価される声も多い。しかし、そのような革命的進化を遂げたフルモデルチェンジは過去にもあった!
現在の2代目レヴォーグ以上かもしれない!? 革命的な進化によるモデルチェンジで登場した歴代日本車の5モデルを片岡英明氏が紹介します!
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文/片岡英明
写真/日産、ホンダ、三菱自動車、ベストカー編集部
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■スズキ 2代目スイフトスポーツ [2005年登場]
2代目のスイフトスポーツには専用のM16A型エンジンを搭載、足回りにはモンローのショックアブソーバーを採用。スポーツ入門モデルとして高い評価を得た
初代スイフトはジュニアWRCに参戦し、スポーティな走りを磨いていった。初代モデルで得られたノウハウと技術を使って開発されたホットハッチが2代目のZC31S型スイフトスポーツだ。
ラリーで圧倒的な強さを見せたフォードのフィエスタをベンチマークに、ボディやサスペンションなどの剛性アップに取り組んでいる。そしてヨーロッパでも徹底的に走り込んだから、走りの実力は衝撃的に高められていた。
ベース車のスイフトでさえ、初代スイフトスポーツより高いポテンシャルを秘めている。2005年9月に加わった第2世代のスイフトスポーツは、排気量を100cc増やしたことあり、走り始めてすぐに違いを実感できるほど進化していた。
電子制御スロットルを採用した1.6LのM16A型直列4気筒DOHCはパワースペックだけでなく冷却性能も向上させている。だからサーキットを走ってもタフだ。2速から上をクロスさせた5速MTは7000回転まで実用になる。
ショックアブソーバーは名門のモンロー(テネコ製)で、ホイールは5穴だ。足の動きがいいからヒラリと舞うような軽快な身のこなしを見せ、狙ったラインにピタリと寄せることができる。
特に後期モデルはヨーロッパ仕様そのものの味付けとしたから、さらに正確性とワクワク度が増した。スズキって、こんなクルマを作れるんだ、と驚愕した名車が2代目のスイフトスポーツだ。
■日産 R32型スカイライン [1989年登場]
「90年代に世界No.1の操縦性能を実現する」ことを目指した901運動を受け、R32型スカイラインが誕生。GT-Rはモータースポーツの世界で数多くの功績を残した
4輪操舵のHICASを採用した7代目のR31スカイラインの軽快なハンドリングに驚かされたが、それを大きく凌ぐ衝撃を与えてくれたのが8代目のR32スカイラインだ。
1990年に走りの性能において世界ナンバーワンを目指した「P901活動」の成果が多くのところに見られた。ステアリングを握ると、世界一のスポーツカーを造る、という意気込みが感じ取れるのだ。
大きく進化したな、と感嘆したのがハンドリングである。4輪に最新のマルチリンク式サスペンションを採用し、HICASも熟成度を上げたから、意のままの気持ちいいハンドリングを存分に味わうことができた。復活したGT-Rに注目が集まるが、操る楽しさにおいて一歩上を行くのはFRモデルだ。
電子制御トルクスプリット4WDを採用したGT-Rは速いし、同じ速度なら安定感、安心感も上だが、GT-Rの登場を想定していたためか2Lモデルは世界最高レベルの素直なハンドリングを実現している。
高い領域までしっかりコントロールでき、とても楽しいのだ。テクニックに応じて操る醍醐味を満喫できる。
R32スカイラインはエンジンもいい。RB20DE系エンジンは洗練度を高め、ターボは刺激的だ。GT-RのRB26DETT型DOHCツインターボは痛快な加速を誰にでも引き出せ、音色のよさも魅力。
■ホンダ 6代目シビック [1995年登場]
ミラクルシビックの愛称で登場したEK型シビック。1997年追加のタイプRには最高出力185ps/16.3kgmの1.6L VTECエンジンを搭載。リッターあたり116psの高出力をたたき出した
5代目までのシビックは、軽量ボディに気持ちよく回るエンジンを組み合わせ、ファミリー向けのグレードでも軽やかな走りを披露した。
1995年秋に登場した6代目のミラクルシビックは、イギリスのローバーと共同開発したし、1997年夏には硬派のタイプRを追加するから、走りの実力は2ランクくらいレベルが上がっている。
5代目のスポーツシビックと比べると、ボディはシャキッとしているし、足の動きもいい。3ステージVTECに進化した1.3Lと1.5Lの直列4気筒SOHCエンジンは全域で元気だ。高回転まで回すと、エンジン音も心地よいビートを奏でる。
この軽快感にパンチが加わったのがタイプRだ。1.6LのDOHC・VTECエンジンを極限までチューニングし、8500回転まで気持ちよく回るし、6500回転から上の伸びとパワーフィールは刺激的だった。
それまでのシビックはエンジンにシャシーが追いついていなかったが、この6代目は剛性が高く、ハードに締め上げられたサスペンションは高いトラクション性能を発揮した。また、ヘリカルLSDを採用していることもあり、ドライバーの意思に忠実に向きを変える。
そのままサーキットで走りを楽しめるほど、実力は高かった。タイプRだけでなく、ほかのグレードも意のままの走りを安心して楽しめる。
■トヨタ 3代目プリウス [2009年登場]
2009年5月にデビューした3代目プリウス。排気量を1.5Lから1.8Lに拡大しながら、10・15モード燃費は当時世界トップクラスの38.0km/Lを誇った
1997年12月に世界初のハイブリッド車として鮮烈なデビューを飾ったプリウス。初代モデルがモデルチェンジし、2代目になった時にハイブリッドシステムは進化版のTHS-IIになっている。
2009年5月にプリウスは第3世代にバトンタッチした。5ドアハッチバックのデザインを含め、キープコンセプトだったから、それほど期待していなかったのである。大きな変更は、エンジンが1.5Lから1.8Lに排気量が300cc大きくなったくらいだった。
だが、乗ってみてビックリだ。洗練度がまるっきり違っていたのである。
モーターだけで走るEV走行の領域はそれほど広がっていない。だが、エンジンとモーターの分担が上手になり、リダクションギアも採用して効率をアップしているから、フツーに走ると驚くほど燃費がよくなっていた。
それだけじゃない。飛ばしても燃費の悪化が小さいのだ。試しに極悪非道な荒っぽい運転をしてみたが、10km/Lを割るのは大変だった。街中ではフレキシブルだし、静粛性などの快適性能も向上している。
また、ブラシレスモーターを採用したパワーステアリングは、操舵フィールが見違えるほどよくなっていた。17インチタイヤを履くツーリングセレクションは冴えたフットワークを見せ、峠道を走っても楽しい。ハイブリッド車は退屈だ、と思っていたから意外な発見だった。
■三菱 6代目ギャラン [1987年登場]
1987年10月に発表された6代目ギャラン。VR-4は最高出力205psの2L、直4インタークーラーターボを搭載。4輪ABS、フルタイム4WD、4WS、4輪独立懸架サスペンションとハイテク装備が目白押し
4WDのパイオニアを自負する三菱を代表する傑作といえば、WRCにおいて多くの神話を生み出したランサーエボリューションだろう。だが、それ以前に、衝撃を受けたスポーツモデルがあった。
それが1987年10月に発表された6代目のギャランだ。とりわけ、刺激的な走りを見せ、クルマ好きを唸らせたのがE39の型式を与えられたVR-4である。ウリは「アクティブ4」と名付けた先進装備の数々だ。
2Lの直列4気筒DOHC4バルブインタークーラーターボを高度にチューニングし、4輪ABS、フルタイム4WD、4WS、4輪独立懸架のサスペンションを採用し、異次元の走りを見せた。
驚かされたのはVR-4だけじゃない。FF車も気持ちいい走りを見せてくれた。先代のギャランは、V型6気筒エンジンを搭載するなど、パワーユニットは上質だ。だが、シャシー性能は今一歩に止まっていたのである。
7代目ギャランは剛性が高く、スッキリとしたハンドリングだ。また、時代の先端を行くアクティブサスペンションを日本で初めて量産車に導入した。ワインディングロードでロールすることなく、速いスピードでコーナーを駆け抜けていく姿に感嘆したものである。
ランエボへと続くハイテクセダンの始まりは、このギャランにあった。
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みんなのコメント
実家の新し目のサニーに乗ってもそういう感触は感じなかったんですよね。
しっとりスムーズな感触が当時は最高でした。
この片岡って人の文章は毎回疑問に思うことが多い。