■海を渡った「グラチャンセリカ」
1960年代から1970年代頃の国産スポーツカーをレーサー仕様にする、いわゆる「グラチャンスタイル」は、旧車ファンのなかで根強い人気があります。
今回、ヨーロッパでゴリゴリのグラチャンスタイルのトヨタ「セリカ」が発見されました。
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日本はもちろん、アメリカ西海岸では日本のスポーツカーをカスタムして楽しむ文化があることはよく知られています。
最近では中国の広東省など、日本と文化的・経済的に結びつきの強い地域でも、同様の国産スポーツカーのカスタムが広がりつつあります。
一方、古くから独自の自動車文化を持つ欧州では、相対的に国産スポーツカーはほかの地域ほど人気とはいえません。
欧州では、各国の地元の自動車メーカーに優れたスポーツカーが多く存在するので当然といえば当然ですが、そんな欧州でもスポーツカーのメッカともいえるイタリアで、グラチャンスタイルのセリカが販売されているようです。
1970年代に富士スピードウェイで開催され、人気を博した「富士グランチャンピオンレース」に出場するスポーツカーのスタイルを模したグラチャンスタイルは、大型のフロントスポイラーやワイドなオーバーフェンダーが大きな特徴です。
レーシーなスタイリングが魅力のグラチャンスタイルは、その後「族車」スタイルへと派生したり、アメリカ西海岸へわたって「JDM(ジャパン・ドメスティック・マーケット)」へと進化したりしました。
現在でも、リバティ・ウォークなどの有名なカスタムメーカーによって、当時のスタイルをオマージュしたカスタムがアメリカ西海岸やアジア各国で絶大な人気を誇っています。
一方、1970年に初代が登場したセリカは、日本初のスペシャリティカーとして、斬新かつ大胆なデザインと、優れた走行性能をあわせもつ唯一無二のモデルとして大ヒットしました。
初代セリカは海外でも成功を収め、おもに北米やオーストラリア、そして欧州などへと輸出されました。
その後、セリカはモデルチェンジを繰り返し、2006年に7代目で販売終了。いまなお各世代で根強い人気のあるモデルであり、「86」や「スープラ」に続いて、将来復活が期待されるトヨタ車のひとつとなっています。
■「コレクター向けのモデル」のため日本よりもお買い得?
今回イタリアで発見されたセリカは、いわゆる「ダルマセリカ」の愛称で知られた初代モデルで1977年式のリフトバック仕様となり、グレードは「ST」となっています。
特筆すべき点は、フロントに取り付けられた大型のフロントスポイラーと、そこからリアにかけてひとつなぎとなっているオーバーフェンダー&サイドスポイラーです。
加えて、レーシングレッドに彩られた姿や14インチの小径ホイールは、まさにグラチャンスタイルの王道といえます。
この個体は、当初日本からドイツへと輸出され、現在はイタリアのナンバープレートが取り付けられています。
一見すると大胆なカスタムが施されていますが、このままの状態で公道走行が可能とされています。
走行距離は4万6000kmとなっていますが、内外装や機関部のコンディションは良好で、相応の経年劣化はあるものの、全体としては「Good」の評価が与えられています。
果たして、欧州でこのようなスタイルの国産スポーツカーが受け入れられるのか不明ですが、この個体の紹介文に「興味のあるコレクター向けのモデル」とあるように、やはりマニアが対象であることは間違いないようです。
この個体はオークション形式で販売されており、2021年4月12日現在は3111ユーロ(約40万5700円)となっています。
ただ、専門家による想定落札額は、1万500ユーロから1万2000ユーロ(約137万円から約156万円)となっており、まだまだ値は上がりそうです。
国内の同年式のセリカの相場が約200万円以上ということを考えると、ちょっとお買い得もしれません。
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