ガソリン車のメリットと電気自動車(BEV)のメリットを融合させた存在、それがプラグインハイブリッド車(PHV)です。クルマの電動化が進む昨今、最も現実的な選択肢と言われることの多いPHVは、ここ数年でラインナップが増えつつあります。今回は、そんなPHVのメリットとデメリット、そしてオススメのモデルを紹介します!
●いまさら聞けない、PHVのメリットとデメリット
PHVは、ハイブリッド車(HV)と同様に、ガソリンエンジンと電動モーターを搭載しています。しかし、PHVは「プラグイン」という名称からも分かるとおり、外部充電器によって充電することができるという点が、HVと決定的に異なる点です。
PHVが搭載するバッテリーは、HVよりも大きく、電気自動車(BEV)よりも小さいことが一般的です。バッテリーの容量は、ガソリンをまったく消費しないEV走行ができる距離の長さに直結します。具体的に言えば、HVのEV走行可能距離がせいぜい数kmであるのに対し、PHVは数十km程度のEV走行が可能であることが一般的です。
つまり、PHVでは、通勤や買い物といった日々の移動のほとんどをEV走行でまかなえることになります。そのため、あえて「PHEV」と表現して、BEVとしての性格を強調しているモデルもあります。
一方、PHVはガソリンエンジンも搭載しているため、電池残量がなくなったとしても、ガソリンを利用して走ることができます。つまり、ガソリン車やHVのメリットと、BEVのメリットを兼ね備えた、まさに「いいとこどり」のクルマと言えます。
もちろん、PHVにデメリットがないわけではありません。例えば、PHVとしてのメリットをフルに活かすためには、自宅への充電設備の設置が必要不可欠です。近年では充電設備を持ったマンションなども増えつつありますが、やはり持ち家でなければ充電設備の設置が難しい場合が多く、そういった意味ではPHVを検討できる人は限られてきます。
ただ、充電環境さえ整っていれば、PHVは「攻守最強のクルマ」として、現代社会では最も現実的な選択肢のひとつと言えます。
ここからは、そんなPHVの中からはじめての1台にオススメなモデルを紹介していきたいと思います!
●トヨタ・プリウスPHV
まず最初に紹介したいPHVはトヨタのプリウスPHVです。トヨタを代表するHVであるプリウスをベースに、PHV化、つまり充電できるようにしたもので、現在販売されているのは2017年に登場した2代目です。
基本的な構造やスタイリングはプリウスと共通していますが、透明アクリル樹脂を採用した大型グリルや、4眼LEDヘッドランプがより先進的な印象を与えています。また、トヨタとして初めてバックドアにCFRPを採用したことで実現したという、特徴的なリアのデザインも、通常のプリウスとは一線を画したものとなっています。
そんなプリウスPHVですが、先代に比べてより大容量のリチウムイオン電池を搭載したことで、68.2kmというEV走行可能距離を実現しています。日常的な移動であればほぼEV走行でまかなえるのはもちろんですが、ガソリンエンジンを使用したHV走行でも37.2km/Lという非常に良好な燃費性能を持っているのもポイントです。
インテリアは、プリウスと大きく変わりませんが、8インチのディスプレイオーディオが標準装備となっているなど先進性は抜群です。また、2019年に行われた一部改良では、乗車定員が4人乗りから5人乗りへと変更され、さらに利便性が増しました。
プリウスPHVの価格は、338万3000円~401万円と、通常のプリウスよりもおおむね100万円ほど高くなっています。ただし、プリウスPHVには50万円程度の補助金などが得られるため、実質的な価格差がさらに小さくなる点は、検討の際には考慮に入れておくと良いでしょう。
●三菱・アウトランダーPHEV
三菱のアウトランダー PHEVも、オススメのPHVのひとつです。三菱の人気SUVであるアウトランダーがベースとなっており、プリウスPHVが発売された直後の2012年12月に登場しました。大柄なSUVでありながら、電動モーターによるスムーズな加速感が好評を博し、三菱の中でも人気モデルとなります。
現在販売されているのは、2021年12月に発売された2代目です。アウトランダーらしいタフな印象のエクステリアデザインはそのままに、EV走行距離は87kmへと拡張されたことで、日々の移動はもちろん、週末のちょっとしたお出かけもEV走行でまかなえるようになりました。
また、長距離走行での負担を軽減することが可能な、同一車線運転支援機能をはじめとする運転支援機能が多数搭載されているほか、先代にはなかった7人乗りも設定されたことで、家族や友人たちとのレジャーにも大活躍できる1台へと進化しました。
フルモデルチェンジによって、まさに「死角なし」とも言えるクルマへと仕上げられたアウトランダーPHEVですが、発表後1か月半で月間販売台数目標の約7倍の受注を集めるなど、順調な売れ行きを見せています。ちなみに、およそ76%の人が最上級グレードの「P」を選んでいるとのことです。
そんなアウトランダーPHEVの価格は、462万1100円から532万700円となっています。国産車としてはかなり高額な部類に入りますが、エコカー減税により重量税が免税となるほか、55万円の補助金などが適用されるため、それらを考慮すると、意外と手の届きやすい価格になると言えるかもしれません。
●マツダ CX-60(2022年秋発売)
最後は、マツダ初のPHVとしてまもなく登場する予定のCX-60です。新世代のFRプラットフォームを採用した、マツダの新世代商品群の第1弾となるモデルのCX-60ですが、日本での発売は今年の秋とアナウンスされています。ただ、すでに発表されている欧州仕様からは、その全貌が垣間見えてきます。
CX-60は全長4745×全幅1890×全高1675mmと、マツダの人気SUVであるCX-5よりもひと回り大きなボディを持っていることが特徴です。パワートレインには、マツダ初のPHVシステムである「e-SKYACTIV PHEV」が用意されており、2.5Lのガソリンエンジンと電動モーターの組み合わせにより、327PSという最高出力を発揮します。さらに、新開発の8ATにより、0-100km/h加速は5.8秒と、スポーツカーのような走りを想像させるスペックとなっています。
一方、CX-60のEV可能走行距離は63kmと、プリウスPHVやアウトランダーPHEVに比べればやや短くなっていますが、普段遣いには十分と言えるでしょう。
マツダらしい美しいデザインもCX-60の大きな魅力です。エクステリアデザインでは、マツダ独自のデザイン言語である「魂動デザイン」がさらに進化。特に、フロントグリルおよびヘッドライト周辺の「シグネチャーウィング」は、LEDランプを採用したことでさらに洗練されたものとなり、CX-60のプレミアム感をアピールしています。
インテリアについても、メープルウッドやナッパレザーによる質感の高いデザインとなっています。また、「掛け縫い」のような、日本の伝統技術に着想を得たデザインも採用されているなど、「和」が強調されているのもCX-60の大きな特徴のひとつです。
文:ピーコックブルー
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みんなのコメント
8月末納車待ちの自称ビシラーです。
フェイク投稿ではありません。
『戸建て住まいでもないのに充電大丈夫』という心配は急速充電が可能だから何とかなるとポジティブ思考で解決。
とにかくモーターカーの静かでパワフルで滑らかな走りを試乗してもう忘れられず2週間後にはハンコ持参でした。
OPにはなりますがパノラマルーフも大きく完全オープン式なので多少頭上空間が狭くなっても明るく気持ち良いと。まるで初めて買う車みたいに興奮しています。
ガソリンも電気も値上がってきましたが長距離ドライブするなら仕方無しです。