新型クラウンの実際の使い勝手は?
日本を代表する高級車として、半世紀以上にわたってその名を歴史に刻んできたトヨタ「クラウン」ですが、2022年7月に発表された新型では、時代の要請に応えるべくクロスオーバーを中心としたモデルへと大きく変貌を遂げました。
その衝撃のフルモデルチェンジから約5か月が経過したいま、新型「クラウンクロスオーバー」を街で見かける機会も徐々に増えつつあります。
2022最重要車は「クラウン」! 先代よりお得な価格設定やグレード選びもまとめた
そのスタイリングばかりに注目が集まりますが、実際の使い勝手はどうなのでしょうか? 新型クラウンクロスオーバーと過ごした経験をもとにレポートしたいと思います。
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乗ってみると「最低地上高の少し高いセダン」
今回レポートのために借り受けたのは「G “Advanced”」です。2.5Lのハイブリッドを搭載したこのグレードは、2.4Lターボを搭載した「RS」に比べれば大人しい性格を持ったモデルですが、高級車としてのクラウンの遺伝子を最も強く受け継いでいるモデルです。
510万円という価格も含めて、新型クラウンにおける中心的なグレードのひとつと言って差し支えないでしょう。
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新型クラウンクロスオーバーを間近で見ると、その迫力に圧倒されます。全長4930mm×全幅1840mm×全高1540mmというボディサイズは、たしかに国産車のなかではかなり大柄であることは間違いありませんが、実際の寸法以上に堂々とした印象を受けます。
ただ、それは「ランドクルーザー300」のような物理的な大きさによるものではなく、ましてや「アルファード」のような押し出しの強いフロントマスクによるものでもありません。
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コンベンショナルなセダンであった先代に比べて、わずかに高められた最低地上高と流麗なボディラインが見事に融和した結果、ほかのクルマには見られない「車格」の高さを感じることができます。
例えば、ロールスロイスやベントレーのような超高級車は、セダンではあるもののドライバーのアイポイントは一般的なセダンに比べて高く設定されており、それが圧倒的な乗り心地の良さ、そして優越感をもたらします。
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誤解を恐れずに言えば、新型クラウンクロスオーバーもそのような感覚を味わえます。「SUV化した」と表現されることの多い新型クラウンクロスオーバーですが、そのスタイリングも走りもSUVのような鈍重さは皆無です。
そのように考えると、新型クラウンは、SUVというよりも実際には「最低地上高の少し高いセダン」と言うほうが正確かもしれません。
もちろん、最低地上高が高められているぶん、サスペンションが地面からの突き上げを軽やかにいなしてくれるため、それが快適な走行感覚を作り上げます。
トレンドとなっているプレミアムファブリックの風合いもよく、高級車としての快適性は歴代のクラウンと比べてもまったく引けを取ることはないと言えるでしょう。
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開けづらいトランクルーム
一方、新型クラウンにはいくつかの注意すべき点があると感じました。
まずはトランクの使い勝手です。トランク自体は十分な広さを持っている新型クラウンクロスオーバーですが、そもそも開けづらいという課題があります。
新型クラウンクロスオーバーでは、エンブレムの右側に小さなボタンが付いており、それを押すことでトランクリッドを開けることができます。
ボタンの位置がわかりづらいのもさることながら、身長177cmの筆者にとっては、そのボタンの位置が中途半端で、手のひらを上にした順手でも、その逆の逆手でも押しづらく感じました。
足を差し入れるだけでトランクリッドを開閉できる「ハンズフリーパワートランクリッド」が備わっているのですが、これの反応も決して良くありません。結局のところ、ストレスを感じながらボタンを押すことが最適解となってしまいます。
また、新型クラウンクロスオーバーでは、後部座席をアレンジしてトランクルームのスペースを拡大するといったことができません。これは、車内に侵入する風切り音やロードノイズを軽減するためとされていますが、一般的なSUVの使い勝手を期待しているユーザーからすると、ネガティブに映る部分かもしれません。
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機械式駐車場は要注意!
機械式駐車場を利用することの多いユーザーも注意が必要です。
筆者がふだん利用している駐車場は、全長5000mm×全幅1850mm×全高1550mmまで駐車可能とされています。しかし、新型クラウンクロスオーバーはこの寸法内であるにもかかわらず、実際には全長が大きくオーバーしてしまい、駐車することができませんでした。
実は、新型クラウンクロスオーバーは先代と比べて全長が20mm伸びている一方で、ホイールベースは70mm短縮されています。そのぶん前後のオーバーハングが長くなっており、タイヤ止めに合わせて駐車するとフロントが駐車パレットからはみだしてしまったのです。
都市部の機械式駐車場は全高が1550mm以下と制限されている場合が多くありますが、新型クラウンの全高は1540mmに抑えられており、その点については配慮を感じることができます。
その一方で、寸法内であっても駐車できない可能性もあるため事前の確認が重要です。
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まともに会話できない音声認識機能
また、新型クラウンクロスオーバーの大きな課題と言えるのが「音声認識機能」です。
新型クラウンでは、「Hey トヨタ」と呼びかけるか、ステアリングのトークスイッチを押すことで、音声による操作を実行することができます。
例えば、「自宅へ帰る」と言えば自宅へのルートが設定されるほか、「窓を開けて」と言えば窓を開けることも可能です。
一見便利なように見えるこの機能ですが、そもそも音声認識の精度が非常に悪く、解析にも時間がかかるためにまともに会話が成立することのほうが珍しいほどでした。
結局、音声で窓を開閉したりエアコンを操作したりするくらいなら、手動で操作したほうが効率的と感じてしまいます。
また、iPhoneのSiriのようなウィットに富んだ返しがあるわけでもなく、かと思えば、運転中に突然雑学を話しかけてきたりするなど、チグハグな印象を覚えました。
実際、新型クラウンを検討するユーザーのほとんどは、こうした音声認識機能はあってもなくてもかまわないのかもしれません。
ただ、新たなユーザーを獲得すべく姿かたちを大きく変えたのであれば、こうしたソフト面でも進化の姿勢を見せてほしかったと思います。この点については、今後のアップデートを期待したいと思います。
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文:ピーコックブルー
写真:トヨタ自動車
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みんなのコメント
220系も最初はみんな文句タラタラだけど、いまは見慣れて中古で結構売れてる
もちろん現行がクロスオーバーしかリリースされてないからだけども
現行みてから220見ると凄くカッコ良く見える