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続々EVが登場する2022年! EVへの一般客の本音をディーラーで聞いたら反応は「鈍め」だった

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続々EVが登場する2022年! EVへの一般客の本音をディーラーで聞いたら反応は「鈍め」だった

 この記事をまとめると

■各社からEVが出る2022年は「電動車元年」となるが現場での評判はどうかを聞いた

満充電のはずが乗ろうと思ったら半分! 充電待ちで牛歩! 初めてのEVあるある5つ

■最近は電動車のみで比較検討をするお客が増えてきた

■依然として充電インフラ整備が販売のネックで充電に不安を抱く消費者が多い

 電動車は消費者に受け入れられているのか?

 2022年はトヨタとスバルからSUVスタイルのBEV(バッテリー電気自動車)が、そして三菱からは軽規格のBEVがデビュー予定となっており、日本も本格的な電動車時代に入る、”電動車元年”とも呼ばれている。

 いくつかの販売ディーラーで話を聞いてみると、それぞれの立場の違いというようなものを感じた。

 まずBEVはラインアップしていないものの、アウトランダーやエクリプスクロスなどにPHEV(プラグインハイブリッド車)を設定し、定評を得ている三菱ディーラーで話を聞いた。

「アウトランダーは新型となり、ボディサイズが拡大し、価格も先代モデルより高くなっております。以前でしたら、『この価格ならベンツも買える』など、内燃機関を搭載する高級輸入車を挙げるお客様が目立っておりました。しかし、ここ最近は日本車ではまだ数は少ないですが、輸入車のなかでのBEVやPHEVとともに、電動車のみで比較検討されるお客様が目立ってきましたね。同一価格帯で内燃機関車も含めて検討するのではなく、多少価格差があっても購入後のランニングコストなども含め、コストパフォーマンスで比較されているようです」とセールススタッフは話してくれた。

 また、購入に関しては、「これから令和3年度補正予算に組み込まれた購入補助金の申請が始まります。この補助金は台当たりの交付額が多いので、予算消化が早いのではないかと言われております。しかし、申請は新規登録が終了してからとなりますので、納期遅延が深刻な車種では補助金を逃してしまう可能性が高くなっております。もちろん、令和4年度予算で補助金が組まれればそちらの交付は狙えます。ただ、補正予算で組まれた補助金の台当たり交付額はまさに”出血サービス級”なので逃す手はないですね」とも語ってくれた。

 気になる納期では、アウトランダーが2月末受注で6月中にラインオフ予定となっているので、早くて8月あたりに納車になる予定としている。また、エクリプスクロスPHEVはこのアウトランダーの3分の1程度の納期になっているとのこと。

 軽自動車規格のBEVについては、「ガソリン軽自動車の派生モデルのように考えてはうまくいきませんね。お客様の層が明らかに異なるでしょう。あくまで電動車のなかでのひとつの選択肢として考えていただけるお客様へアピールしていくことになるでしょうね」とのことであった。

 日産の軽EVのデビュー時期は販売現場にも聞こえてこない

 日系ブランドでは、BEVのリーフを長い間販売してきている日産ディーラーへ行くと、「ちょうどリーフは改良のためオーダーストップとなっておりますが、在庫に余裕があり、お値引きもがんばらせていただきます」と、一般的な内燃機関車みたいな激しい売り込みをされてしまった。

「リーフも価格は結構するんですね」と話をふると、「確かに意外に価格は高めなのですが、その分はお値引きで……」とグイグイ押してきた。さすがにリーフで豊富に積み重ねた販売経験もあるのか、ある意味手慣れたイメージを強く感じた。

 アリアがちょうど発売になっているが、「アリアはすでにこれからご注文をいただくと、納車は早くて2022年末、まぁ2023年早々に納車になると考えていただいたほうがいいでしょう。こちらはリーフをはるかにしのぐ高い価格となっていますよ」とのこと。

 軽自動車規格のBEVについて聞くと、「販売現場へは、”いつごろデビュー予定”といった情報すら入ってきておりません。デイズのBEVでは価格がネックとなってしまいますので、価格に対する付加価値をどう演出するかでメーカーも悩んでいるようです。現状、軽自動車に乗られているお客様ではご興味を示していただけないでしょうから、e-POWER仕様のノートにお乗りのお客様などがターゲットとなるでしょうね」と語ってくれた。

 軽規格BEVでは、三菱も日産も「従来の軽自動車ユーザーがターゲットではない」というところでは一致していた。東京オートサロンに三菱はeKクロスベースのBEV軽自動車のコンセプトカー(K-EV コンセプトXスタイル)が出品されていた。あえてeKクロスベースで付加価値をつけてきているように見える。ただ、日産にはデイズとルークスしかないので、新たな価値観を軽規格BEVに付加しようとしているようである。

 ただし、依然として充電インフラ整備は販売のネックとなっているようでもある。「ショッピングモールへ行けば充電できますよ」と両ディーラーのセールスマンは話すが、充電時間とともに、充電というものへの漠然とした不安を消費者の多くが抱いている。

「良質なBEVがどんどん登場していますよ」というアピールだけではなく、やはり政府や自治体が汗をかいて、消費者の不安を解消するようなインフラ整備の同時進行がないと、セールススタッフも内燃機関に代わる積極的な販売促進も厳しいので、本格量販はまだまだ難しい印象を強く感じた。

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みんなのコメント

5件
  • トヨタディーラーの充電スポットなんて夜間、定休日には使えないなんてEV売る気無いでしょ
  • バッテリーの問題が解決されない限り日本人は受け入れないでしょう。
    暫くはハイブリッドって技術で凌ぐしかないな。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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