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改良を重ねて最新の機能を備えた日産エルグランドの安全装備【プロ徹底解説】

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改良を重ねて最新の機能を備えた日産エルグランドの安全装備【プロ徹底解説】

日産のミニバンの最上位モデルとなるのがエルグランドです。現行モデルは2010年に、第3世代モデルとして登場。現在まで、なんと12年以上も販売が続いています。その長寿モデルであるエルグランドには、どのような安全装備が用意されているのでしょうか。その内容を解説します。文・鈴木 ケンイチ/写真・PBKK

幾度の改良で最新の装備を備える

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現行のエルグランドの誕生は、2010年8月。つまり、すでに12年以上も前になります。そのため、デビュー当時のエルグランドには、現在では義務化されている、衝突被害軽減自動ブレーキが装備されていませんでした。
ただし、約5年前となる2018年12月の一部仕様向上により、衝突被害軽減自動ブレーキの「インテリジェントエマージェンシーブレーキ」、車線逸脱防止支援システムの「インテリジェントLI」などの、先進安全&運転支援機能を全車に標準装備するようになっています。

これにより、現在のエルグランドは、国が主導する安全運転サポート車の制度において、最上級に該当する「セーフティ‐・サポートカーS(サポカーS)<ワイド>」となっています。
デビュー年の古いエルグランドではありますが、先進安全&運転支援機能という点では、最新のものが備えられています。

車の周囲すべてをカバーする360°セーフティアシスト

エルグランドの安全に関するコンセプトは「360°セーフティアシスト」です。これは、前方、側方、後方という車の周囲360度をすべてカバーする先進安全&運転支援機能を備えるという考えとなります。

前方にある危険に対処する先進安全&運転支援機能たち

「インテリジェント・クルーズコントロール」

前方で走行する別車両に対して、一定の車間距離を保ちながら追従走行する機能が「インテリジェント・クルーズコントロール」です。

いわゆる「ACC(アダプティブクルーズコントロール)」とも呼ばれる機能です。前走車はレーダーで検知しています。

「インテリジェント・エマージェンシーブレーキ」

カメラとレーダーによって、自車の前方にある他車や歩行者を検知し、衝突の危険性があれば警告を発し、自動でブレーキを作動させます。昼間だけでなく、夜間もシステムは作動します。

いわゆる衝突被害軽減自動ブレーキという機能です。約10~80km/hの走行時に作動し、歩行者に対しては約60km/h以上では作動しません。

「踏み間違い衝突防止アシスト」

ブレーキと間違えてアクセルを踏んだときに、エンジン出力を抑制し、ブレーキを作動させます。前進だけでなく、後退走行中にも作動します。

「ハイビームアシスト」

夜間の走行中に、対向車や先行車のライトを検知すると、ヘッドライトをハイビームからロービームに自動で切り替えます。また、街灯などで明るい市街地や、車速が約15km/h以下でもロービームに切り替わります。


車の側方にある危険に対処する先進安全&運転支援機能たち

「インテリジェントLI(車線逸脱防止システム)」+「LDW(車線逸脱警報)」

走行車線から自車が逸脱しそうになると、「LWD(車線逸脱警報)」機能が、メーター内ディスプレイに表示で警告。さらに「インテリジェントLI(車線逸脱防止システム)」が、自車を車線内に戻すようにステアリング操作をサポートします。

「インテリジェントBSI(後側方衝突防止支援システム)」+「BSW(後側方車両検知警報)」

走行中に自社の後側方をレーダーで監視。後側方の隣の走行レーンに他の車両が近寄ってきたときに「BSW(後側方車両検知警報)」が、ドアミラー鏡面の表示灯をつけて注意喚起します。


そして、後側方に他の車両がいるにもかかわらず、その方向に自車がレーンチェンジを行った場合、「インテリジェントBSI(後側方衝突防止支援システム)」が、ドアミラー内の表示灯を点滅させて警報を発し、同時に隣車線の他車両との接触を避けるようにステアリング操作をサポートします。

「標識検知機能(進入禁止標識検知、最高速度標識検知、一時停止標識検知)」

自車が走行する道路の脇などにある道路標識をフロントカメラで認識。「進入禁止標識」「最高速度標識」「一時停止標識」をメーター内に表示。進入禁止路に入りそうになったときは表示に加えてブザーも発します。

車の後方の安全を確保するために

「インテリジェント・アラウンドモニター(移動物検知機能付き)」

駐車中の自車を、上空から眺めたような形でナビゲーション画面などに表示します。また、人や自転車など、動くものがある場合、それを表示とブザーで知らせます。

「RCTA(後退時車両検知警報)」

駐車場などで後退しながら出ようというときに、自車の後方をレーダーで警戒。後方を横切ろうとする他車を検知すると警報音などで、危険を知らせます。

デビュー年の古いエルグランドですが、何度かの改良により、現在は、今どきの先進安全&運転支援機能が備えられています。また、前方、側方、後方という、車の全方位をカバーする先進安全&運転支援機能が標準装備されているのも魅力のひとつ。日産のミニバンの最上位にふさわしい充実度ではないでしょうか。

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