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「眠れる獅子」が目覚めたSUV プジョー3008(Mk2) UK中古車ガイド 2017欧州COTY受賞

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「眠れる獅子」が目覚めたSUV プジョー3008(Mk2) UK中古車ガイド 2017欧州COTY受賞

世界で最も売れたSUVの1つ 欧州COTY受賞

使い勝手に優れるスタイリッシュなクロスオーバーとして、人気を集めた2代目プジョー3008。7年間のモデルライフを終え、2024年に3代目へモデルチェンジを果たした。

【画像】「眠れる獅子」が目覚めたSUV プジョー3008 最新の3代目 3列シートの5008も 全131枚

ボディと同じく、インテリアもオシャレ。車内空間も広い。見た目と機能を見事に両立したことで、少なくない数が売れている。英国の中古車サイトを検索してみれば、7000ポンド(約137万円)という身近な価格から、多数が売りに出されている。

現役時代の英国市場では、割り当て台数を超える注文が集まり、ディーラーは顧客の希望へ応えるのに苦労したとか。実際、2代目3008は7年間に130万台がラインオフし、世界で最も売れたSUVの1車種になった。欧州カー・オブ・ザ・イヤーも受賞している。

AUTOCARの試乗では、マット・プライヤーが久々の最高なプジョーだと絶賛。特に、インテリアを中心に高く評価している。小さめのステアリングホイールが膝上に伸びる、i-コックピット・レイアウトをどう感じるかは、人それぞれだとしても。

119psを発揮する1.6Lディーゼルターボでは、気になる点も指摘された。エンジンはやや旧式的な印象で、滑らかに回るものの、ノイズと振動が目立つ。低域トルクは太い反面、高域でのパワーは物足りなく感じるかもしれない。

それでも燃費は良好。フェイスリフト後は1.5Lディーゼルターボへ置き換わっているが、こちらも効率的に走った。

見た目の通りの魅力的なSUV 外せない選択肢

ガソリンエンジンは、1.6L 4気筒ターボも用意されたが、1.2L 3気筒ターボも好印象。充分なパワーを発揮し、燃費は14.0km/L以上と、ディーゼルターボへ遠からず。ただし、追って触れるが、1.2Lユニットには触れるべき弱点が存在するのでご注意を。

フェイスリフト後には、ハイブリッドも導入されている。英国仕様のプラグイン・ハイブリッド、3008 ハイブリッド4 300の場合、電気だけで45km程度走れる。

しなやかな乗り心地は褒められるが、ステアリングホイールに伝わるフィードバックは薄め。ハンサムな容姿や内装に、運転体験の洗練性や繊細さは若干届いていない。

トリムグレードは複数あるが、英国編集部がオススメするのは充実装備のアリュール。18インチ・アルミホイールに運転支援システム、バックカメラ、スマートフォンとのミラーリングに対応したインフォテインメント・システムなどを備える。

これで、3気筒ガソリンターボのピュアテックを組めば、納得できる3008になる。もし更なる特別感を欲するなら、1.6Lや2.0LのGTラインやGTライン・プレミアム、GTなどを検討しても良い。グレードを上げても、中古車価格に大きな影響はないようだ。

いずれにしても、見た目の通り3008は魅力的なSUVだといえる。実用性も低くない。このクラスの中古車をお考えなら、外せない選択肢になるだろう。

新車時代のAUTOCARの評価は?

眠れる獅子が目覚めたといえる、3008。最近発表されたどのプジョーより、多くの強みを備える。スタイリングとインテリア、大胆に選ばれた内装素材、機能性などは称賛に値する。

乗り心地も素晴らしい。期待通りではない部分もあるが、初代3008の後継モデルとして役不足な印象はない。流行に敏感で、オシャレを好むような層に強く響くのではないだろうか。(2017年1月18日)

専門家の意見を聞いてみる

ポール・スティーン氏:プジョー専門店

「1.2Lガソリンターボのピュアテック・エンジンは、湿式タイミングベルト(ウェットベルト)に関わる問題を抱えています。エンジンオイルの劣化や消費が早く、吸気マニホールドにカーボンの堆積物が溜まる可能性もあるんですよ」

「状態にもよりますが、ウェットベルト交換などの一式に、800ポンド(約16万円)程度必要になることも。ベルトが切れると、エンジンは載せ替えです」

「エンジンオイルの警告灯が点く場合は、油圧が低下している証拠。これは、ウェットベルト不調の初期症状といえます。オイルの管理と油圧には、注意が必要です」

購入時に気をつけたいポイント

エンジン

1.2Lピュアテック・エンジンに組まれる、湿式タイミングベルトは不調を招きがち。ベルト自体の劣化が早く、その破片がエンジンオイルの潤滑経路を塞ぐ場合がある。これにより油圧が低下する。

走行距離が6万kmを超えている場合は、タイミングベルトが交換されているか確かめたい。同時に、エンジンオイルの状態と油圧も調べたい。オイルの量が少ないと、エンジン自体の寿命も縮める。

ディーゼルターボでは、パティキュレートフィルターの詰まりが珍しくない。定期的に、クリーニングや交換をする必要がある。アドブルー・ポンプとインジェクターの故障にも要注意。高速道路を定期的に走らないなら、ガソリンターボの方が望ましい。

電気系統

集中ドアロックは、機械的な不具合に陥りやすい。タッチモニターは、ソフトウエアの不調に注意したい。すべての機能やシステムが正常に動くか、入念に確かめたい。

ハンドブレーキは電動で、発進時は自動的に解除される。しかし不調になると正しく解除されず、手での操作が必要になる。

トランスミッション

ATで変速時に振動が出たり、ワンテンポ遅れる場合は、カップリングの不調やフルード漏れなど、何らかの不具合が疑われる。滑らかに正しいタイミングでギアが変わることを、予め確認したい。

ボディ

パノラミックサンルーフから、車内へ雨水が漏れる場合がある。内装の湿りやシミがないか観察したい。

知っておくべきこと

もしトレーラーを繋ぐことをお考えなら、ディーゼルターボの2.0 ブルーHDiがオススメ。最大2.0tまで牽引できる。

2021年に3008はフェイスリフトを受け、サーベルトゥースと呼ばれるシャープなデイライトと、フレームレスのフロントグリルを得た。

英国ではいくら払うべき?

7000ポンド(約136万円)~1万1999ポンド(約233万円)

フェイスリフト前の3008を、英国市場では探せる価格帯。エンジンは、ガソリンターボもディーゼルターボも選べ、走行距離はまちまち。中にはディーラーでの整備記録が揃った、好条件の車両も出てくる。

1万2000ポンド(約234万円)~1万6999ポンド(約331万円)

選択肢が広がり、走行距離が伸びたフェイスリフト後の3008も含まれてくる。フェイスリフト前では、走行距離の短い例が増える。ハイブリッドも探せば見つかる。

1万7000ポンド(約332万円)~2万2999ポンド(約448万円)

フェイスリフト後の3008が中心。走行距離が短めで、歴代のオーナー数も少なくなる。ディーラーで整備を受け続けてきた例が殆どだ。

2万3000ポンド(約449万円)以上

新車に近い3008をお探しなら、英国ではこの価格帯から。

英国で掘り出し物を発見

プジョー3008 1.2ピュアテック・アリュール(英国仕様) 登録:2017年 走行距離:9万100km 価格:1万749ポンド(約210万円)

装備が充実した、2オーナーの3008。1.2Lピュアテック・エンジンを積み、英国の基準では走行距離も長くはない範囲。ディーラーでの整備記録が一式残るほか、数か月前にもしっかり整備を受けているとのこと。

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