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スバルが新型「レヴォーグ」に搭載されるアイサイトXで目指すもの

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スバルが新型「レヴォーグ」に搭載されるアイサイトXで目指すもの

 スバルのミドルクラスワゴン「レヴォーグ」が10月15日にフルモデルチェンジする。「レヴォーグ」は2014年6月に国内専用モデルとして投入された。日本の道で使いやすいサイズと、スバルの持つ安全装備、4WDの走り、ワゴンへのこだわりなどがユーザーに評価され、国内市場での販売台数でみると現在はスバル車のベストセラーモデルとなっている。その完成度の高さから英国を中心とした欧州市場にも輸出されている人気車だ。

 10月のフルチェンジを前に、性能を向上させた新型「レヴォーグ」の事前試乗会が、茨城県城里の日本自動車研究所のテストコースで開催された。実車の走行テストに出発する前にまずはスタイリングをチェック。フロントのヘキサゴングリルは前方に張り出し、エッジの効いたヘッドランプが特徴。リアクオーターウインドのデザインも新鮮。リアフェンダーも張り出し、立体的になった。

17年続くパートナーシップを記念して造られたBREITLINGの限定モデル「PREMIER BENTLEY MULLINER LIMITED EDITION」



 ボディーサイズだが、全高は1500mmと初代と同じ。全長は+65mmの4755mm、全幅も+15mmの1795mm、ホイールベースも20mm長くなった。室内空間は前・後席ともに広く、荷室も床下のサブトランクが大きくなり使い勝手が向上している。



 エンジンは現行の1.6Lターボから新開発の1.8Lターボにチェンジ。レギュラーガソリン対応で、燃費も0.6km/L(JC08)向上している。

 ドアを開けて、運転席に座ると、まず目に入ってくるのが、インパネ中央部のインフォメーションディスプレイ。上級グレードに標準装備の、縦長の11.6インチのタッチスクリーンは各操作表示も大きく、走行中の操作も誤操作が少なそうな印象だ。



 メインのメーターパネルは円形のスピードメーターとエンジン回転計が大きな「ノーマル」画面と地図をメインに表示する「地図」。「アイサイト」の画面は3パターンを切り替えることができる。切り替えはハンドル左下のスイッチを引くだけ。



 後席にも座ってみた。膝と前席背もたれの距離が長くなり、長身の人でも座りやすくなった。シートクッションも大きめで、体のホールド感や隣人との間隔も広くなっている。

新世代「アイサイト」=「アイサイトX」の実力は?

 今回の事前試乗会の主な目的は、先進安全技術の体験だった。ゆえに、閉鎖されたテストコースで行なわれた。スバル車は、カメラとレーダーを用いた「アイサイト」を搭載し、先進安全性を追求して一気に人気となった。新型「レヴォーグ」も大幅に進化した「アイサイト」を搭載している。

「アイサイト」は「アイサイトX(エックス)」に進化。位置情報は、GPSと準天頂衛星からの情報と3D高精度地図データを利用、自動車専用道路での運転支援が向上した。ステレオカメラも新型になり、前側方レーダーも装備された。

 テストコースに入り「アイサイトX」の「ツーリングアシスト」を作動させてみる。ハンドルスポークのスイッチでワンタッチ。前車追従で「アクティブレーンチェンジアシスト」を作動させてみる。これは、前車を追い越すなどでレーンチェンジを行なう時に使う。

 ウインカーレバーを追い越したい車線に2回操作すると、追い越す車線に後続車がいないとクルマが判断すると、自動的に車線を変更してくれる。GPSや地図情報から実践できるのは、料金所前速度制御。ナビ情報に対応し、料金所手前で20~30km/hに車速を落とし、通過するという機能だ。料金所に見立てた場所もスムーズに通過し、加速した。



 車速を120km/hに保ち、自動走行する。前方に緩いカーブが見えてくると、ここでカーブ前速度制御が作動した。120km/hでは曲がれないカーブだったので、速度を抑えながら、約110km/hで曲がっていく。この間、ドライバーはハンドルを軽く握っているだけ。

 ここで感じたのは、テストコースとはいえ110km/hで曲がっていくというスピード感は、少し速すぎるのではないかいうこと。スバルのスポーツ精神がこの速度域を選択したのだろうか。安全性を重視するトヨタなら100km/hで走行させたかもしれない。

新機能も続々追加!

 新機能の「ドライバー異常検知システム」も体感した。これは、走行中にドライバーが意識を失ったり、よそ見をしている時の安全機能だ。ドライバーモニタリングシステムがドライバーの目の動きや顔の向きを赤外線で検知し、正常に前を見て運転していないと認知すると、警告を発するというもので、それでも前方を見ていないと認知すると、自動的にブレーキをかけて、最後は車線内で停止し、クラクションを断続的に鳴らして、周囲に異常を知らせた。

 開発陣の話では、自動で路肩に停めるというのは難しいのだという。高速道路で車線上に停止するというのは、後続車のこともあり大きな危険を伴う。今後、SOSコールと連動したり、発煙筒を放出するなどさらに踏み込んだサービスが生まれることを期待したい。
 渋滞時を想定してのテスト走行では、50km/h以下のハンズオフアシスト機能も体験。これもスバル初だ。さらに停止して、前車が発進してのアシストは、ドライバーモニターが作動しており、運転者がヨソ見をしていると、警告を発し自動でスタートしない、という機能も初めて実用化した。

 今回の事前試乗会では主に先進安全性能を体験したが、新型「レヴォーグ」は、新しい1.8Lのターボエンジンを積む。応答遅れのない電動パワーステアリング、再構築したサスペンションジオメトリー、新設計した4ポジションドライブモード、インナーパネルから製造するフレームなど、走りの性能を高めた技術が満載だ。それについては、9月に行なわれる事前試乗会で明らかにされる予定だ。



■関連情報
https://www.subaru.jp/levorg/levorg/

文/石川真禧照  撮影/望月浩彦

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