デザインは「大人っぽい印象」に
執筆:Felix Page(フェリックス・ペイジ)
【画像】改良型フォード・フィエスタ【改良前やライバルと写真で比較】 全111枚
翻訳:Takuya Hayashi(林 汰久也)
欧州で不動の人気を誇るフォード・フィエスタが、フェイスリフトを受けてスタイルを一新した。価格は1万6670ポンド(約250万円)からと、現行モデルよりも若干高めに設定される見込み。納車開始は2022年初頭を予定。
大きく変わったのはフロントエンドのデザインで、スリムなヘッドライト(標準でLED、オプションでマトリクスLED)とグリルが刷新された。ボンネットの形状も、より骨太感のあるものに変更。また、ブルーオーバルと呼ばれるフォードのエンブレムがボンネットからグリルに移されている。
フォードの欧州デザイン責任者であるムラト・グエラーは、AUTOCARに対し、改良における優先事項は「より大人っぽい印象」を与えることだと語った。
「批判的に言えば、現行モデルはフロントが少し丸みを帯びています。ヘッドライト周りのラインワークは、少しシュッとしていて、赤ちゃんの目のようでもあり、造形的にも比較的シンプルです」
「その点で、フィエスタにはフロントエンドのリフレッシュが必要だと感じました」
また、リアでは、LEDライト(オプション)の周囲にブラックを配している。
タフな新モデルも登場
モデルごとに細部のデザインが異なっており、エントリーモデルの「トレンド」と中間モデルの「チタニウム」には、クロームメッキのグリルおよびウィンドウ・サラウンドが採用されている。
一方、高性能モデルの「ST」には、ハニカムデザインのブラックグリルに加え、サイドベントとワイド化されたロワーグリルを採用。新たに導入されたクロスオーバー風の「フィエスタ・アクティブ」は、無骨なデザインと車高アップにより新たな顧客を取り込もうとしている。
グエラーはAUTOCARの取材に対し、「各モデルのキャラクターを明確に分けようとしました」と述べている。
同氏によると、アクティブは「可能な限りクロスオーバー」に近づけ、STは「可能な限りスポーティ」にしたという。
ホイールのデザインは7種類あり、ボディカラーとしては「バウンドレス・ブルー」、「ビューティフル・ベリー」、そしてST用の「ミーン・グリーン」の3色が追加された。
エンジンラインナップも多様
新型フィエスタは、さまざまな新機能を搭載し、あらゆる運転シーンで「快適性、信頼性、利便性の向上」を追求している。パワートレインに大きな変更はなく、引き続きガソリンエンジンのみの展開となるが、マイルド・ハイブリッドも選択できる。
1.0L 3気筒エコブースト・ハイブリッドは、125psまたは155psの2種類が設定され、加速時にトルクを追加するBISG(ベルトインテグレーテッド・スターター・ジェネレーター)を搭載している。
WLTPサイクルで20.4km/lの燃費と111g/kmのCO2排出量を達成。標準で6速MTが採用されているが、一部モデルでは7速ATも選ぶことができる。
昨年、ディーゼル車が廃止されたことにより、標準モデルにおける純エンジン車は100psのエコブーストにMTを組み合わせた1種類だけとなっている。燃費は19.2km/l、CO2排出量は118g/km。
一方、フィエスタSTの1.5L 3気筒ガソリンエンジンは、トルクが29kg-mから32kg-mに向上しているが、出力は200psと変わらず。0-100km/h加速6.5秒、最高速度は230km/hとなっている。
また、ST専用の機能として、トラクション・コントロールを無効にし、ESCを「ワイド・スリップ・モード」に設定するサーキット走行用のモードが新たに追加されている。
コネクティング機能が充実
12.3インチTFTデジタルメーターは、カスタマイズ可能な表示モードを備え、選択した走行モードに応じたテーマが設定されている。
8.0インチのセンタータッチスクリーンには、アップル・カープレイとアンドロイド・オートに加え、ライブの交通情報や各地の注意情報など、数々のコネクティビティ機能が搭載されている。
専用アプリのフォード・パスを使うと、一部モデルでリモート・アンロックやリモート・スタートが可能で、スマートフォンから燃料残量、各種警告の状態、タイヤの空気圧、オイル残量などのデータにアクセスできる。
また、誤発進抑制機能、アクティブ・パーク・アシスト、クロストラフィック・アラート、レーン・キープ・アシスト、ストップ&ゴー機能付きアダプティブ・クルーズ・コントロールなど、一連の先進運転支援機能も搭載されている。
さらなる仕様の詳細については、追って発表される予定だ。
デザインの絶妙なバランス取り
英AUTOCAR編集部は、欧州フォードのデザイン責任者であるムラト・グエラーへインタビューを行った。
――顧客やメディアからのフィードバックは、今回のモデルチェンジにどのように反映されましたか?
「このフィエスタを発売して間もない頃、『B299(先代フィエスタ)はもう少し個性的でエッジが効いていた。新型車は造形的には非常に優れているが、特にボンネット部分が少しソフトになった』という声がありました」
「デザイナーは常に物事の進展を把握していますから、発売から3年後には、より個性的なクルマにする機会が見えてきました」
――フィエスタの構造は、今回のスタイリング変更にどのような影響を与えたのでしょうか?
「いつも難しいと感じるのがSTですね。というのも、エンジンはインタークーラーのために大量の空気を必要とするからです。そのため、STライン(外観のみをスポーティに仕上げたもの)をデザインする際には、その点を考慮しなければなりません」
「STラインのお客様は、STの外観はともかくビッグパワーは求めていないので、調和のとれたデザインにしなければなりません」
――このような売れ筋のクルマを、ファンを遠ざけずにアップデートするにはどうすればよいのでしょうか?
「デザイナーとして常に絶妙なバランスをとる必要があります。デザイナーとしての直感があり、それに従わなければなりません」
「作業の最中には、『これは変更が多すぎる、これは少なすぎる』など、さまざまな意見が出てくるものですが、時には自分のビジョンを持ち、それを推し進めることも必要でしょう」
「今回行った変更は、フィエスタのフィーリングを維持していると感じています。Bサイズ(Bセグメント)のハッチバックでありながら、ダイナミックな資質を備えているように見えるでしょう。それがフィエスタにとって重要なポイントです」
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