現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > トヨタ新型「ランクル250」“斬新ハンドル”仕様を世界初公開! ペダルレス車「速攻試乗」体験で感じた「未来」の可能性とは

ここから本文です

トヨタ新型「ランクル250」“斬新ハンドル”仕様を世界初公開! ペダルレス車「速攻試乗」体験で感じた「未来」の可能性とは

掲載
トヨタ新型「ランクル250」“斬新ハンドル”仕様を世界初公開! ペダルレス車「速攻試乗」体験で感じた「未来」の可能性とは

■「ヨーク型ハンドル」とはベツモノ! 新ハンドル「NEO Steer(ネオステア)」とは

 トヨタが「ジャパンモビリティショー2023」で初公開した新しいハンドル「NEO Steer(ネオステア)」は、通常のハンドルのように円形ではない「異形ハンドル」で、バイクのようにアクセルとブレーキといった足元の操作系もハンドル上に集約したことで、下肢が不自由な方も両手で安心に運転できるハンドルです。
 
 そんなネオステアをシミュレータでさっそく“試乗”することができました。どのような運転感覚だったのでしょうか。

【画像】めちゃカッコいい! 未来の「斬新ハンドル」を画像で見る(21枚)

 取材をしたネオステアの開発担当者によると、ネオステアの開発にはチェアスキー選手の森井大輝選手のアドバイスが活かされているそう。

 バイクの事故で下半身不随というハンディキャップを持つことになった森井選手は、運転が大好きということで、普段から下肢障がい者向けに改造したトヨタ「ランドクルーザー」(ランクル)を運転しているそうです。

 トヨタの異型ハンドルといえば、これまでもレクサスRZに採用した「ヨーク型ハンドル」がありましたが、このネオステアはそれ以上のインパクト。

「ハの字」型をしたグリップの後ろ側には、自転車やバイクのブレーキのようなレバーが左右に1つずつ、そして右手の親指で押し込む方法のアクセルレバーが配置されています。

 ステアバイワイヤ(機械的に繋がず電気信号でタイヤ角度を変える機構)で動作するハンドルは、最大でおよそ90度まで左右へ回り、持ち替えることなくフル転舵まで操作が可能です。

 また森井選手のアドバイスで、ハンドル下部には下肢が不自由な人がクルマへ乗り込む際に掴むためのグリップが設置されています。

 ジャパンモビリティショー2023では、このネオステアのプロトタイプが、正式発売前の新型「ランドクルーザー250」に装着されていました。

 実際にどのような操作感なのか、会場に用意されていたネオステアを使ったシミュレーションゲームマシンで筆者(元自動車メーカーの開発エンジニア、吉川賢一)が体験してきました。

■元自動車メーカーの開発エンジニアが「試乗」してみた!

 ネオステアのハンドルを両手で握ると、人差し指と中指の位置にブレーキバーがくるため、ブレーキは自転車と同じような感覚で直感的に操作が可能です。

 自転車のように右と左のレバーで前と後のブレーキに分かれているのではなく、左右どちらのブレーキレバーでも通常のブレーキペダルを踏むようにブレーキを効かせることができます。

 ブレーキレバーには適切な反力もついているので、細かいブレーキ調整も簡単にできます。

 アクセルレバーは右手の親指の位置。バイクのアクセルのようにハンドルをひねる操作はなく、親指を常にアクセルレバーの上に載せておく必要はありますが、親指で押す力を加減することでワンペダル操作のような運転も簡単にできました。

 こちらも反力があるので、微調整も楽です。

 その一方で、強めの加速をする際にはレバーを強く押し込んで保持する必要があるため、右手の親指が疲れてしまうかもしれません。

 筆者としては、もうちょっとブレーキレバーは長いほうが、支える指が安定するように思いましたが、ネオステアを開発したトヨタ担当者によると、まだまだ開発中(このプロトタイプが完成したのがまだ最近)とのことで、今後改良が加えられていくことになるそう。

 操作反力もこれから煮詰めていくとのことで、下肢障害者だけでなく、健常者でも新たな運転感覚で楽しめるようにしていきたい、とのことでした。

※ ※ ※

 トヨタはこのネオステアに、下肢障がい者に向けて開発中の「キネティックシート」も合わせるなど、下肢障害者の方々が安心して運転ができる方法を、日夜研究開発しているそう。

 キネティックシートは、背もたれと骨盤を支えることで走行中の着座姿勢を安定させ、下肢障がい者の負担を軽減するというものです。

 すでに試作品のキネティックシートを装着した「GRヤリス」を、森井選手や車いすインフルエンサーの渋谷真子さんが、ショートサーキットでテストドライブをする様子も動画に納められています。

 この先近い将来にネオステアが市販化されれば、下肢障害者の方々のみならず、健常者にとってもハンドルの新たな選択肢となることでしょう。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

約138万円! 全長4m以下のホンダ「超小型セダン」がカッコいい! MTもある「アメイズ」インドで爆売れ! どんなモデル?
約138万円! 全長4m以下のホンダ「超小型セダン」がカッコいい! MTもある「アメイズ」インドで爆売れ! どんなモデル?
くるまのニュース
キジマから GSX-8S/R用カスタムパーツ5アイテムが発売!
キジマから GSX-8S/R用カスタムパーツ5アイテムが発売!
バイクブロス
圧倒的加速の[GT-R]は価格も別格! そもそもターボの[定義]ってなに?
圧倒的加速の[GT-R]は価格も別格! そもそもターボの[定義]ってなに?
ベストカーWeb
「幻の最終戦」で悪い流れをどう断ち切る? 豪雨から快晴で劇的展開!! KONDOレーシング56号車はもてぎでどう走った?
「幻の最終戦」で悪い流れをどう断ち切る? 豪雨から快晴で劇的展開!! KONDOレーシング56号車はもてぎでどう走った?
ベストカーWeb
ストロール、フォーメーションラップでのコースオフはブレーキトラブル? しかしなぜかグラベルにハマる……クラック代表「予想外のこと」
ストロール、フォーメーションラップでのコースオフはブレーキトラブル? しかしなぜかグラベルにハマる……クラック代表「予想外のこと」
motorsport.com 日本版
高速のカーブが走りやすいのはアウトバーンゆずりの大発明のおかげ! 誰もが知らずに恩恵を受けている「クロソイド曲線」とは
高速のカーブが走りやすいのはアウトバーンゆずりの大発明のおかげ! 誰もが知らずに恩恵を受けている「クロソイド曲線」とは
WEB CARTOP
究極の『インテグラ・タイプS』爆誕か!? アキュラ「HRCプロトタイプ」公開へ…SEMAショー2024
究極の『インテグラ・タイプS』爆誕か!? アキュラ「HRCプロトタイプ」公開へ…SEMAショー2024
レスポンス
モロゾフがフォルクスワーゲンコラボ「Love Beetle」2025年バージョンを発表!食べも飾っても楽しめるバレンタインギフトだ
モロゾフがフォルクスワーゲンコラボ「Love Beetle」2025年バージョンを発表!食べも飾っても楽しめるバレンタインギフトだ
Webモーターマガジン
角田裕毅、序盤3番手走行も赤旗が不利に働き7位「走りには満足。結果に複雑な思いだが、入賞できたことは嬉しい」
角田裕毅、序盤3番手走行も赤旗が不利に働き7位「走りには満足。結果に複雑な思いだが、入賞できたことは嬉しい」
AUTOSPORT web
【MotoGP】ヤマハに復活の兆し? クアルタラロ、電子制御の改善を実感「パフォーマンスはずっと良くなった。良いステップだ」
【MotoGP】ヤマハに復活の兆し? クアルタラロ、電子制御の改善を実感「パフォーマンスはずっと良くなった。良いステップだ」
motorsport.com 日本版
2026年レギュレーション調整で“コンセプト違い”のマシンが生まれる? F1チームは歓迎
2026年レギュレーション調整で“コンセプト違い”のマシンが生まれる? F1チームは歓迎
motorsport.com 日本版
メリットなかった!? トヨタもホンダも「アイドリングストップ機能」廃止へ! 「使いにくい」の声も! どんな反響があった?
メリットなかった!? トヨタもホンダも「アイドリングストップ機能」廃止へ! 「使いにくい」の声も! どんな反響があった?
くるまのニュース
欧州ではすでに新型が登場! アドベンチャー大型スクーターの大ヒットモデル ホンダ「X-ADV」はどう変わる?
欧州ではすでに新型が登場! アドベンチャー大型スクーターの大ヒットモデル ホンダ「X-ADV」はどう変わる?
VAGUE
コンセプトはGo Ahead! トムスが40系『ヴェルファイア』用「スタイリングパーツセット」を発売
コンセプトはGo Ahead! トムスが40系『ヴェルファイア』用「スタイリングパーツセット」を発売
レスポンス
ハミルトン、低調メルセデスF1での残り3戦はヤケクソ? フェラーリ移籍を前に「今はクリスマスを楽しみにしている」
ハミルトン、低調メルセデスF1での残り3戦はヤケクソ? フェラーリ移籍を前に「今はクリスマスを楽しみにしている」
motorsport.com 日本版
[自動車ディーラー]が運営母体? [神戸マツダ]が整備専門学校を開校へ
[自動車ディーラー]が運営母体? [神戸マツダ]が整備専門学校を開校へ
ベストカーWeb
13年放置のホンダ「ライフ ステップバン」を仲間とともにレストア…現代風にアレンジしたおしゃれなカスタムメニューを紹介します
13年放置のホンダ「ライフ ステップバン」を仲間とともにレストア…現代風にアレンジしたおしゃれなカスタムメニューを紹介します
Auto Messe Web
「カワサキ プラザ横浜戸塚」がリニューアルオープン!楽しいモーターサイクルライフをサポート!  
「カワサキ プラザ横浜戸塚」がリニューアルオープン!楽しいモーターサイクルライフをサポート!  
モーサイ

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

820.01180.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

629.9986.0万円

中古車を検索
RZの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

820.01180.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

629.9986.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村