稀代の自動車エンジニア、フェルディナント・ポルシェ
ポルシェの創始者であるフェルディナント・ポルシェは1875年にオーストリアで生まれました。
16歳から徒弟として働き出したフェルディナントは、電気会社などで働きながらウィーン大学工学部の講義を聴講するなどして知識を獲得、のちにはウィーン工科大学から名誉工学博士の称号を贈られます。
その後、フェルディナントは電気自動車を製造するローナー社に入社、1900年にはフェルディナントが設計した電気自動車「ローナー・ポルシェ電気自動車」がパリサロンに出品されます。
その後、フェルディナントはオーストロ・ダイムラー、ダイムラー・モトーレン、シュタイアといったメーカーに所属しながら設計技師としての腕を振るいます。
オーストロ・ダイムラーでの「サッシャ」と呼ばれたレーシングカーや、メルセデス・ベンツSSKなどが有名なモデルですが、フェルディナントにはそうしたレーシングカーやスポーツカーだけでなく、大衆が使えるようなクルマを作りたいという夢がありました。
シュタイアがオーストロ・ダイムラーに吸収合併されたことを機にフェルディナントは独立し、名誉工学博士フェルディナント・ポルシェ株式会社を設立します。1930年のことです。
戦前、戦中、そして戦後
会社創立後すぐにヴァンダラーやツェンダップからの設計依頼を受けるなど、技術力の高さはすでに高名であり、ポルシェ社の信頼は高かったのです。フェルディナントはアウト・ウニオンにレーシングカーの製作を持ちかけるものの資金不足からその計画は頓挫しかけました。
ところがヒトラーが台頭し、モータースポーツを通じて国威高揚を行うとの決断が成されたために、ポルシェ社はアウト・ウニオンのグランプリカーを手がけることになるのです。さらにヒトラーの掲げた国民車構想と、フェルディナントの小型車への想いは大きくシンクロします。
フェルディナントはフォルクスワーゲンタイプ1に通じるkbfワーゲンの設計を行いましたが、第二次世界大戦の激化により、kbfワーゲンは世に出ることはなく、戦後になりフォルクスワーゲンタイプ1、つまり初代ビートルとしてやっと日の目を見ることになるのです。
356の登場 そして911へ
戦後ポルシェはそれまでの設計事務所から変貌し、自社生産への道を歩み始めます。その最初のモデルとして生まれたのが356でした。356の市販モデルは1949年から発売されたとされています。356はフォルクスワーゲンタイプ1の設計思想を元にスポーツカーとしての要素をつぎ込んだモデルです。
356の設計を担ったのはフェルディナントの息子であるフェリー・ポルシェで、フェルディナントは助言をした程度と言われています。というのも、ヒトラーと親密な関係にあったフェルディナントは戦後幽閉の身となり、開放されたときは心身ともに大きく衰弱していたと言われています。
フォルクスワーゲンタイプ1、356に共通するリヤの水平対向エンジン、リヤドライブ、空冷エンジンの手法を活かしながらさらにスポーツ性を高めたのが6気筒エンジンを搭載する911は1963年にデビューしました。このときには4気筒版として912というモデルも登場しています。911はその後もモデルチェンジを繰り返しながら現代に至りますが、今も水平対向のリヤエンジン-リヤドライブの駆動方式は変わらず、それが大きな魅力となっています。
911が代表車種となるポルシェですが、実はさまざまなモデルが存在しています。かつてはミッドシップ2シーターの914、フロントエンジンリヤドライブの928などの違う持ち味のスポーツカーをラインアップしていました。現在ではセダンのパナメーラ、SUVのマカンやカイエン、ピュアEVのタイカンなどさまざまなモデルがラインアップされています。
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