現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > EVの中古はバッテリーの劣化が心配……は10年前の情報を元にした論調! いまやバッテリーの劣化対策も進んでいた!!

ここから本文です

EVの中古はバッテリーの劣化が心配……は10年前の情報を元にした論調! いまやバッテリーの劣化対策も進んでいた!!

掲載 215
EVの中古はバッテリーの劣化が心配……は10年前の情報を元にした論調! いまやバッテリーの劣化対策も進んでいた!!

 この記事をまとめると

■EVの中古車は駆動用のリチウムイオンバッテリーの劣化に不安がある

EVのバッテリーを交換式にすれば充電待ち時間なくなるじゃん! が「画期的アイディア」とならないワケ

■だがEV開発は前進してバッテリー劣化を抑えることができるようになっている

■EVの中古車市場が成り立たないとの論調は10年以上前の情報を基にした誤認だ

 急速充電すればするほどバッテリーは劣化する

 電気自動車(EV)の中古車への懸念は根強い。カギとなるのは、駆動用のリチウムイオンバッテリー劣化に対する不安だ。

 EV用のリチウムイオンバッテリーは、廃車となる際でも容量の70%近くが残っている。しかし、クルマとして使うには容量不足となる。理由は、クルマは頻繁に加減速し、高速道路への合流のような場面では、普段あまり必要としない急加速が求められることもある。そうした短時間で大出力を得たい場面で、容量の減ったバッテリーは力不足になるのだ。もちろん、バッテリー劣化は、一充電走行距離の短縮にもつながる。

 EVの新車時のバッテリー保証は、世界的に8年16万km(日産リーフの例)前後といえ、その間に70%以下の容量になった場合に交換など補償の対象となる。なかには、メルセデス・ベンツのように10年25万kmとしている車種もあり、2010年の日産リーフ発売以降、時を重ねることによって開発が前進し、バッテリー劣化を抑えることができるようになっている。

 ちなみに、日産サクラ/三菱ekクロスEVの場合、日産自動車のEV開発者によれば、200Vでの普通充電を主体に使っていれば、日々100%充電をしても劣化はあまり心配しなくていいと教えてくれた。

 逆にいえば、急速充電を繰り返す使い方だと、やはり劣化はある程度覚悟しなければならないということだろう。

 リチウムイオンバッテリーは、100%充電から電力0近くまで使い切ることを繰り返すと劣化が進みやすい。これは、スマートフォンなども同様だ。可能であれば80%までの充電で、20%あたりまで減ったら充電するという使い方が、リチウムイオンバッテリーにやさしい使い方だといわれる。それでも、ゆっくり充電を行う200Vでの普通充電であれば、100%充電を繰り返してもバッテリーへの負担が少ないというのが、日産の技術者の考えであり、過去10年以上のEV実績からの反映といえるだろう。

 急速充電は、80%までの充電に抑えられるが、それでも高電圧・大電流での急激な充電が、バッテリーに負担をかけるのである。

 前置きが長くなったが、ということで中古車選びは、エンジン車でもEVでも車歴が重要で、EVならあまり急速充電していなかったものを選べばバッテリーへの懸念が減るのではないか。

 いま、EV中古車販売が低調といわれるのは、上記のようなバッテリー、あるいはバッテリー制御の進歩がなかった初期のEVに対する評価であって、これから中古車市場に出てくる新しい時代のEVであれば、バッテリー劣化への懸念は改善され、手軽にEVを手にできる時代になっていくだろう。

 エンジン車の時代から、新古車といえるような車歴の浅いクルマが、価格と性能の調和のとれた買い得車といわれてきた。そこはEVも同様だろう。EVは、バッテリー劣化があるので中古車市場が成り立たないとの論調は、10年以上前の情報を基にした誤認といえるのではないか。

こんな記事も読まれています

旧車の維持費は思ったほどじゃなかった! それより大変なのは……旧車オーナーが実体験を語る
旧車の維持費は思ったほどじゃなかった! それより大変なのは……旧車オーナーが実体験を語る
WEB CARTOP
N-VAN e:って「モバイルバッテリーパック採用」じゃないのか……って残念がる声! 現実を考えればいまのN-VAN e:が正解だった
N-VAN e:って「モバイルバッテリーパック採用」じゃないのか……って残念がる声! 現実を考えればいまのN-VAN e:が正解だった
WEB CARTOP
乗用車じゃ当たり前の技術ハイブリッド! 大型トラックはいまだ「プロフィア」だけなのはナゼ?
乗用車じゃ当たり前の技術ハイブリッド! 大型トラックはいまだ「プロフィア」だけなのはナゼ?
WEB CARTOP
ホンダN-VAN e:は大先輩の三菱ミニキャブEVに対してどこが勝ってる? 2車をガチンコ比較した!
ホンダN-VAN e:は大先輩の三菱ミニキャブEVに対してどこが勝ってる? 2車をガチンコ比較した!
WEB CARTOP
チェーンからベルトになり再びチェーンが主流に! クルマのエンジンに使われる「タイミングベルト&チェーン」とは
チェーンからベルトになり再びチェーンが主流に! クルマのエンジンに使われる「タイミングベルト&チェーン」とは
WEB CARTOP
EV普及に欠かせない「EV用タイヤ」 普通のタイヤとどう違うのか?
EV普及に欠かせない「EV用タイヤ」 普通のタイヤとどう違うのか?
Merkmal
充電バカっ早! eMPが発表した超急速充電器の「ユーザーフレンドリー」っぷりがスゴイ
充電バカっ早! eMPが発表した超急速充電器の「ユーザーフレンドリー」っぷりがスゴイ
THE EV TIMES
【試乗】BYDの「真打ち」スポーツセダンが日本上陸! 激安「SEAL」の走りを徹底チェックした
【試乗】BYDの「真打ち」スポーツセダンが日本上陸! 激安「SEAL」の走りを徹底チェックした
WEB CARTOP
新車販売に不正問題はさほど影響なし! ダイハツも復活してこの先6月から9月までは「新車がお買い得」な時期が続く!!
新車販売に不正問題はさほど影響なし! ダイハツも復活してこの先6月から9月までは「新車がお買い得」な時期が続く!!
WEB CARTOP
むしろファンには天国だった!? かつて聞かれた「マツダ地獄」とは一体何だったのか?
むしろファンには天国だった!? かつて聞かれた「マツダ地獄」とは一体何だったのか?
WEB CARTOP
スペーシアが5月の新車販売でトップに! N-BOXの首位陥落の理由は「ダイハツの不正問題」と「WR-Vの好調」にあり
スペーシアが5月の新車販売でトップに! N-BOXの首位陥落の理由は「ダイハツの不正問題」と「WR-Vの好調」にあり
WEB CARTOP
使わなきゃ損しかないクルマの「ACC」機能! ただし危険な「けっこう見かける」間違った使い方に要注意
使わなきゃ損しかないクルマの「ACC」機能! ただし危険な「けっこう見かける」間違った使い方に要注意
WEB CARTOP
駐車場では「タイヤ止め」から離して止めるべし!! 愛車の寿命を伸ばす習慣3選
駐車場では「タイヤ止め」から離して止めるべし!! 愛車の寿命を伸ばす習慣3選
ベストカーWeb
ボンネットをずっと閉めてたのに開けたらうわっ……密閉されているようにみえるエンジンルームがもの凄く汚れるワケ
ボンネットをずっと閉めてたのに開けたらうわっ……密閉されているようにみえるエンジンルームがもの凄く汚れるワケ
WEB CARTOP
スポーツカーのブレーキにはウチのクルマにはない謎の溝が見えるけど何? 意外と知らない「溝」がもつ2つの効果と1つのデメリット
スポーツカーのブレーキにはウチのクルマにはない謎の溝が見えるけど何? 意外と知らない「溝」がもつ2つの効果と1つのデメリット
WEB CARTOP
99%がリヤ駆動のなかで日野がFFのトラックを発売! 激レアなFFトラックはどこにメリットがあるのか?
99%がリヤ駆動のなかで日野がFFのトラックを発売! 激レアなFFトラックはどこにメリットがあるのか?
WEB CARTOP
16歳以上なら免許不要!“ペダルを漕いだ力で発電”するシリーズハイブリッド機能搭載の特定原付 ENNE「Tシリーズ」が大ヒット中 どんなモデル?
16歳以上なら免許不要!“ペダルを漕いだ力で発電”するシリーズハイブリッド機能搭載の特定原付 ENNE「Tシリーズ」が大ヒット中 どんなモデル?
VAGUE
【今日発売】BYDシールに国内最速試乗 AWDで537ps・航続およそ600kmにして実質537万円の戦略価格
【今日発売】BYDシールに国内最速試乗 AWDで537ps・航続およそ600kmにして実質537万円の戦略価格
AUTOCAR JAPAN

みんなのコメント

215件
  • uk_********
    記事書いた人はちゃんと検証してるの?
    メーカーの主張を無責任に垂れ流しじゃないよね?
  • PD4204
    さすが御堀大先生。
    必死さが伝わりますが、記事の内容が伝わりませんw
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

408.1583.4万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

12.0484.0万円

中古車を検索
リーフの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

408.1583.4万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

12.0484.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村