フォルクスワーゲンの新しいモジュラー・エレクトリック・プラットフォーム(MEB)をベースに、前輪駆動のエントリーレベルBEV(バッテリーEV)として発売予定の『ID.EVERY1(アイディ・エブリイ1)』が世界初公開に。先行する『ID.2 all(2オール)』と同様、ヨーロッパで生産し、ヨーロッパ向けに発売する手頃な電気自動車として位置付けられている。
名車『ビートル』の発売以来、コンパクトで魅力的なモデルを手頃な価格で提供し、ファンや大衆の支持を集めてきたブランドとして、このID.EVERY1は電動化時代のスタンダードと言うべきスポーティなデザイン、多用途なインテリア、高度なデジタル機能を、約2万ユーロ(約324万円)の手頃な価格帯で提供することを目指している。
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内燃機関モデルの“前身”にあたるAセグメントの『up!』と同様、エクステリアは新しいデザイン言語を採用しつつ、フォルクスワーゲンらしさも感じさせる印象的な姿に。
デザイン責任者のアンドレアス・ミントも「大きな目標は、大胆でありながらも親しみやすいモデルを製作することだった。このID. EVERY1はダイナミックなフロントライトや“微笑んでいるように見える”リヤなどのディテールにより、自信に満ちた外観でありながら好感の持てるデザインを実現した」とその狙いを語る。
さらに前出のID.2 allや、そのスポーツバージョンの『ID.GTI Concept(GTIコンセプト)』などと同様、電動前輪駆動のMEBプラットフォームを採用したことで、最適なスペースを活用できるだけでなく最大限の効率も実現。新開発された70kW(95PS)の電気モーターを搭載し、最高速度は130km/hに達すると同時に、航続距離は少なくとも250kmを確保する。
全長は3880mmで、前任のup!(3600mm)やID.2 all(4050mm)および現行Polo(ポロ/4074mm)の中間に位置し、定員4名でのラゲッジ容量は305リッターに。また新規の高性能ソフトウェア・アーキテクチャーにより、車両を所有し続ける期間もソフトウェアの更新とアップグレードが可能となっている。
「このID.EVERY1の量産バージョンは、今後グループ全体で使用される、完全に新しく、非常に高性能なソフトウェア・アーキテクチャーを採用した最初のモデルだ」と語るのは、ブランド技術開発担当取締役のカイ・グリュニッツ。
「これにより、今後発売されるエントリーレベルのフォルクスワーゲンに、車両のライフサイクル全体にわたって新しい機能を搭載できるようになる」
2027年までに、このMEBプラットフォームをベースとする4車種の電動モデルを含む、9つのニューモデルを発売予定のフォルクスワーゲンは、2026年からヨーロッパで電気自動車のアーバンカー・ファミリーを順次発売。
効率的な内燃エンジン搭載モデル、先進的なハイブリッド車から未来志向の電気自動車まで、ボリュームセグメントにおける多彩なポートフォリオを構築する計画だという。
[オートスポーツweb 2025年03月17日]
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