13B-MSPのポートチューンはCP制御と絡めて考えていく必要がある
門外不出のポートチューン、公開。
RE雨宮が製作する門外不出のRX-8(13B-MSP)チューンドポートを独占公開!
発売から15年以上が経過していることもあり、エンジンオーバーホールのニーズが急増しているRX-8。それと同時に脚光を浴びているのが、ポートチューンだ。レシプロと違って特別なパーツに交換することなく、ポート形状の変更だけで比較的安価にパフォーマンスアップができるため、13B-MSPエンジンのオーバーホールと同時にポートチューンを選択するユーザーが増えているというのだ。
ところが、そのアプローチや考え方はチューナーによって大きく異なるのがロータリーチューンのおもしろいところ。ポートチューンはチューナーの数だけ存在すると言ってもいいだろう。そこで今回は、ロータリーチューンの神様とまで呼ばれるRE雨宮・雨宮勇美(雨さん)にお願いして、RE雨宮流の13B-MSPポートチューンを公開してもらった。
「ウチのポートはね、CPチューンと組み合わせて考えるんだよ。電子制御の可変吸気システムを採用しているRX-8の場合、ポートだけをいくら削っても特性は良くならない。CP側で完璧にセッティングしてやらないとダメなの。そのバランスが結構シビアでさ。開発には苦労したんだよ」と雨さん。
おそらく今回が世界初公開になるであろう、RE雨宮渾身のSPLポート。今回は、サイドハウジングのみならずインターミディエイトハウジングまで撮影OKしてくれたので、これまで数々の伝説を築き上げてきた老舗の“技”を、ご覧になっていただきたい。まず「インターミディエイトハウジング」から。
これは常時開口しているインターミディエイトハウジングのインテークポート(プライマリー)だ。ここを拡大させすぎると、セカンダリーポートとのエンジン効率差により、シャッターバルブが開く3750rpmで段付きが出てしまう。そのため、セカンダリーポートの拡大量とバランスさせるように外周をわずかに削る程度で留めるのだ。
インテークポートの入り口だ。左側が加工後で右側が加工前。鋳肌を落とした上で内部Rも若干変更している。
エキゾーストポート。ポートの開口タイミングを早めて大量の燃焼ガスを排出できるよう、上下方向のポート形状を整えつつ内側へと大胆に削っていく。
そして「サイドハウジング」。
これは、サイドハウジングのインテークポート(プライマリー)&オグジュアリーポート。シャッターバルブ制御によって3750rpm以降で開口するプライマリーポートと、6250rpmで開口するオグジュアリーポートを持つ。オグジュアリー側はコーナーシールが脱落しないギリギリのレベルまで外側へと拡大し、さらに内側にも大きく削り込む。一方のプライマリー側は、オグジュアリーポートの削りに合わせて内側方向へと徐々に拡大させる程度だ。
オグジュアリーポート用の可変バルブは、ポート拡大にあわせて形状を変更。さらにECU側でオープンタイミングも調整し、ポートチューンの効果を引き出す策を講じる。
エキゾーストポート(通路)。排気ポートは熱だまりによるススが発生しやすいため、スラッジが逃げやすく、かつ排気効率のアップを狙ってポート表面から出口までの内部R形状も最適化される。
RE雨宮が考える13B-MSPポートチューンの極意は、“極端にオーバーラップを増やさず、ストリートでなめらかな回転フィールとトルクアップを体感できること”。具体的には、吸気ポートはプライマリーとセカンダリーのエンジン効率をバランスさせつつリフトアップの方向で削り、排気ポートは開口タイミングを早める形状とする。
削り幅や数値に関してはコア技術のために公開できない(写真から判断してください!)が、これらのポートチューニングはRE雨宮が長い時間をかけて見つけ出した、ひとつの答えなのである。
●取材協力:RE雨宮 千葉県富里市七栄439-10 TEL:0476-90-0007
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