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トヨタ「ヴェルファイア」「プリウス」のコーナリングをシャキッと快適に! 「ジャーク制御」を導入したTEINの新作「EDFC5」の実力は?【デモカー試乗】

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トヨタ「ヴェルファイア」「プリウス」のコーナリングをシャキッと快適に! 「ジャーク制御」を導入したTEINの新作「EDFC5」の実力は?【デモカー試乗】

速度やGに加えて「ジャーク」を導入した最新のサスペンション制御とは

パーツメーカーやスペシャルショップが、自慢のアイテムや技術を惜しみなく投入しているのが「デモカー」。それぞれどんなコダワリを投入しているのか、そして実際のところ、純正スペックと比べて何がどう変わっているのか? チューニングライター加茂 新が試乗してレポート。今回は、TEINの電動リモート減衰力コントローラーの最新版「EDFC5」を検証する。

新次元コーナリングを実現した「ジャーク」の意味を知ってる? 「GR86」と「BRZ」でTEINの最新作「EDFC5」を試してみました

TEINが20年にわたり進化させてきたEDFCが第5世代にシフト

メイド・イン・ジャパンにこだわるサスペンション専門メーカーTEIN(テイン)。サファリラリーで日本人唯一の優勝経験をもつ藤本吉郎氏が中心となって興した日本のメーカーだ。オリジナルサスペンションは入門モデルから競技用のハイスペックモデルまでラインナップしているが、いま人気を集めているのは「EDFC5」だ。

EDFC(Electronic Damping Force Controller)は遠隔で減衰力を調整できるシステム。当初は室内から前後の減衰力をそれぞれ調整できる便利な機能が売りで、走行中に減衰力を変更できることが魅力だった。

ところが途中からGや速度に応じた自動制御機能が搭載。基本的に普段は減衰力をソフトにしておきながら、ブレーキングしたらフロントサスの減衰力を瞬時に高めるなど、クルマの動きをできるだけフラットにできる、いわばアクティブサスペンション的な機能が魅力となった。

そして2023年1月に第5世代のEDFC5に進化。そこで新たに搭載されたのが「ジャーク制御」だ。

挙動変化にともなうGの変化量に感応してコントロール

「これはGの変化量を事前に検出することで、車両がこれからどのような動きをするのかを予測して、曲がり始める瞬間や、加速や減速の始まりのタイミングで減衰力の自動調整を可能にしています」

とTEINの担当者は説明する。

ざっくりと説明すると、これまでのEDFCだと前後左右のGに従って減衰力を強めることができた。それによって、まっすぐの巡航時はソフトに、コーナリング時はしっかりとした乗り心地にすることができた。

しかし、回り込んだコーナーなど横Gが長くかかる状況だと、横Gが掛かっている間はずっと減衰力が高く、それによって乗り心地がハードだったり、路面のギャップなどに対して減衰力が高すぎることもあった。

ジャーク制御では、横Gが掛かったときに減衰力を高めるのは同じだが、強い横Gが発生していても、その横Gに変化がなければ減衰力を弱めることができる。つまり曲がり始めのロールしていく途中だけ減衰力を高め、ロールが落ち着いたら減衰力を弱める制御が可能になった。それにより荒れた路面でもよりタイヤを路面に追従させることができるようになり、快適性も高めつつコーナリング中の路面をより掴めるようになったのだ。

ロールを抑えつつ快適なコーナリングが可能に

今回は福島県のエビスサーキット東コースにて試乗の機会を得た。クルマはトヨタ「ヴェルファイア」(30系)、新型「プリウス」、「GR86」、そしてアバルト「595」だ。

どのクルマでもジャーク制御によってフィーリングは高まる。とくにヴェルファイアやアバルト595のような重心の高いクルマの場合、これまでのGに感応した制御でも十分に挙動を抑えられる。

減衰力をふわふわにしておいて、段差やギャップはなめらかにクリア。ブレーキを掛けてコーナリングに移るときはサスペンションがシャキッとしてくれる。それによって重心が高いクルマにありがちなアタマが左右に振られるような動きは出にくい。しかし、曲がっている間ずっと減衰力が高い状態なので、ややゴツゴツ感を感じる場面もある。とくに路面がバンピーなエビスサーキットでは感じやすい。

そこでジャーク制御に変更すると、そういったコーナリング中の安定期では減衰力がスッと弱まるので快適性が高い。タイヤも路面を捉えて離さないので安心感も高くなる。

「こういうときだけちょっと減衰力がソフトになったらなぁ~」という制御ができるようになったのだ。

ジャークと速度とGを複合した高度な制御もOK

ちなみにEDFC5ではGに感応した制御の他に、ジャーク制御、速度に感応した制御もあり、それらをミックスした制御も可能。80km/h以上になったら全体にやや引き締めて、G制御を入れるともっと引き締めるが、ジャーク制御でコーナリング中盤以降はソフトにする、といった高度なプログラミングもできる。

そういった制御まで含めたEDFC5と、今回のテスト車両に使われていたRX1/FLEX Zサスペンションはセットにしても実勢価格で20万円前後。手の届きやすい価格で最新の高度な制御による乗り味を味わうことができるのだ。

■「デモカー試乗」連載記事一覧はこちら

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みんなのコメント

27件
  • この手の車にコーナリング何か求めない。
    普通に、減速してゆっくり曲がりなさい!
  • 道幅のあるサーキットならまだしも、この図体で一般道のコーナリングとかラインカットしまくりのきちゃない運転しか出来ないんだから大人しく走ってなさいよ。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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