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ホンダに続くは韓国車か 自動運転レベル3をジェネシス「G90」に搭載! 技術革新進むヒョンデとは

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ホンダに続くは韓国車か 自動運転レベル3をジェネシス「G90」に搭載! 技術革新進むヒョンデとは

■「レベル2」と「レベル3」の間には大きな壁

 韓国の自動車メーカー最大手の現代自動車グループは、「レベル3」相当の自動運転機能を持たせたモデルを2022年内に発売することを明らかにしました。
 
 もし実現されれば、現時点では、2021年3月に100台限定で発売されたホンダ「レジェンド」に次ぐ、市販車への導入となる可能性があります。

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「電動化」や「コネクテッド」と並んで、今後の自動車業界における重要なキーワードとなっているのが「自動運転」です。

 ただ、文字通りの自動運転、つまりクルマの乗員は一切操作することなく目的地まで送り届けてくれるという意味での完全自動運転の実現はさまざまな意味で難しく、現段階では着実な研究開発を各社が進めているという状況です。

 日本政府は、自動運転のレベルを5段階に分類しており、レベル1-2では運転操作の主体はあくまでドライバーにあり、システムは運転支援にとどまります。

 具体的には、現在一般化しつつある自動ブレーキやアダプティブ・クルーズ・コントロールなどの運転支援機能は、「レベル1(運転支援)」の自動運転であり、そこにハンドルアシストなどを加えたものが「レベル2(部分自動運転)」の自動運転です。

 トヨタ「トヨタセーフティセンス」や日産「プロパイロット」、ホンダ「ホンダセンシング」などの先進運転システムは、「レベル1」および「レベル2」の機能を組み合わせたシステムであり、したがって、日本においては、2021年現在で「レベル2」までの自動運転技術がほぼ普及しつつあるということができます。

 しかし、「レベル3(条件付き運転自動化)」からは、システムが主体となるため、そのハードルは格段に高くなります。

「レベル3」の自動運転とは、具体的に、おもに高速道路などでの限られた環境下ではあるものの、ドライバーが運転に関する操作を一切することなく、システムに運転を任せられることです。

 言葉を換えれば、システムに運転を任せている間は、風景を見たり、読書をしたりといったことが可能になることを意味します。

 ただし、「レベル3」の自動運転の場合は、システムが作動不可能になった場合に備えて、ドライバーが常に運転をおこなえる状態にあることが求められるため、睡眠したり飲酒をしたりということはできません。

 それでも、現在の感覚からすれば、飛躍的な技術の進歩が必要であることは想像に難くありません。

「レベル3」の自動運転技術については、2017年にアウディが「A8」に「レベル3」相当の自動運転技術を組み込める準備があることを発表しました。

 しかし、法整備などの問題から、現時点では実際に販売されてはいません。

 そうしたなか2021年3月に、ホンダが「レベル3」相当の自動運転システムである「ホンダセンシング エリート」を搭載したレジェンドを発売したことで、世界で初めて条件付き運転自動化を実現した市販車が生まれたことになります。

 ホンダセンシング エリートでは、高速道路上でのハンズオフ(手離し)運転や、渋滞時のナビ視聴が可能となるなど、「レベル2」の自動運転機能とは一線を画しています。

 技術的には「レベル3」相当の自動運転技術を確立しているメーカーは少なくないといわれていますが、市販化するためには法整備やユーザーへの理解促進など、技術面とは異なる課題も多く、それをクリアしたという点でホンダは自動車業界に大きな衝撃を与えたといえます。

 ちなみに、「レベル4」の自動運転は「高度運転自動化」とも呼ばれ、限定的な場所で、緊急時なども含めてシステムが運転操作をおこなうものを指します。

 東京オリンピック2020で、会場内を走行していたトヨタ「e-Palette」はその代表例です。

 そして「レベル5」は無条件での完全自動運転化です。

 冒頭で述べた「クルマの乗員は一切操作することなく目的地まで送り届けてくれる」という意味での自動運転となります。

 レベル4-5のクルマには、もはやハンドルやアクセルさえ不要となる可能性もあり、今現在のクルマとは、形状からしてまったく異なるものとなることが予想されます。

■2022年に「レベル3」をジェネシス G90で導入へ

 ホンダを皮切りに、いくつかのメーカーが近日中に「レベル3」相当の自動運転機能を備えたモデルを市販すると見られていましたが、韓国の現代自動車グループは、2022年中に発売するジェネシス「G90」の新型モデルに「レベル3」の自動運転機能を搭載する予定であることがわかりました。

 2021年11月10日におこなわれた現代自動車グループ開発会議の基調講演で、同社で自動運転技術の開発担当責任者を務めるジャン・ウォンジョン氏が明らかにしました。

 同講演でジャン氏は、現代自動車グループが「今後『スマートモビリティグループ』を目指していく」として、現状の技術開発状況と将来のロードマップについて話しました。

「レベル3」の自動運転技術が搭載されるG90は、現代自動車グループの高級車ブランドとして2015年に立ち上がったジェネシスのフラッグシップセダンであり、北米などではレクサス「LS」やメルセデス・ベンツ「Sクラス」のライバルとして、高級車市場でしのぎを削っています。

 G90という名が与えられたのは2018年のことですが、それ以前にも2015年から「EQ900」の名で販売されていたため、登場からすでに6年あまりが経過しており、フルモデルチェンジが噂されているタイミングでした。

 ホンダセンシング エリートを搭載したレジェンドは、ベースモデルを大きく上回る1100万円の価格となっており、「レベル3」の自動運転技術のコストの高さがうかがえます。

 一方、G90は車格自体はレジェンドよりも上であるものの、北米でのベースモデルの価格帯は、日本におけるレジェンドの価格とそれほど大きくは変わりません。

 どのような技術が搭載され、価格はどの程度になるのかが今後注目される部分となります。

※ ※ ※

 日本では正規販売されていないということもあり、馴染みの薄い韓国車ですが、2009年の日本乗用車市場からの撤退後、着実に技術力を上げつつあるといわれています。

 今後の自動車産業にとっての最重要項目のひとつである自動運転分野において、現代自動車グループがどのようなアプローチをしていくのかに注目です。

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