■最新の技術満載!進化(深化)した「CX-3」
新型「CX-3」は、2015年に発売され4度目の商品改良となり、主に足回りのセッティングの変更、遮音性の向上、エンジンの改良等が行われています。試乗を行なった日は、生憎の雨模様。静粛性をチェックするには最適な日と割り切っての試乗開始です。
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新型は静粛性を進化させる施策として、リアドアガラスやアウタードアパネルなどの板厚をアップし、さらにタイヤからのロードノイズを軽減させるため新開発のタイヤを採用しています。路面状況が悪い中、従来型と比べ室内に入ってくる残響音などは、内装材の吸収力も向上しており不快には全く感じないレベル。ドライ路面などでは、外の雑音も入らず室内での会話なども十分楽しめるでしょう。
インテリアは、従来型のサイドブレーキから電動パーキングブレーキを採用したことで、センターコンソールのデザインを見直しアームレストや収納スペースとしてマルチボックスを設置しています。リアシートにもアームレスト付きカップホルダーが装備されました。
新型「CX-3」に試乗すると進化を感じることができるポイントと苦慮しているポイントがわかります。筆者は、初代CX-3からありがたいことに試乗する機会に恵まれています。初代「CX-3」からリアサスペンションが気になると開発の方々にお話させていただいていました。今回の改良でも、クルマの動き、特にリアの動きについて改めて注目してみました。
操縦安定性向上のために足回りに変更が加えられました。今まではサスペンションを重点に改良されていましたが、専用タイヤをTOYOタイヤと開発し、タイヤを軸としてサスペンションの設定が決められています。
採用されたTOYO製のタイヤ(PROXES R52 215/50R18)は、グローバルでも使用する新開発された18インチサマータイヤで、取り扱いはマツダディーラーのみとなっています。(一般販売店では購入不可)ちなみに、他のタイヤメーカーの製品を装着しても機能差はほぼないそうです。
■前後サスペンションには、異なるメーカーの製品を採用
サスペンションは、フロントにショーワ製、リアに日立オートモティブ製を採用し、リアダンバーの入力を軽減させて、入力時の不要な動きを抑えられてはいますが、二輪駆動車と四輪駆動車を走行させると乗り味に違いがあります。
四輪駆動車は、低速時でも高速時でも比較的サスペンションもクルマの動きと連動し、しっかりと動いている感覚が手に取るようにわかりますが、二輪駆動車は、非常に表現しにくいポイントではありますが若干不満の残る印象です。
「CX-3」は、改良の度にリアサスペンションの設定変更を行っています。二輪駆動車は、アクセルをジワリと踏み込むスタート時や低速時、横断歩道の白線やマンホールなど少しの段差がある場所などでリアサスペンションから伝わる細かな振動が気になります。初代「CX-3」より乗り心地は、改良を重ねる度に良くなっています。
そこには、サスペンションやタイヤの進化、パワーステアリング制御の変更、G-ベクタリングコントロール特性の刷新など、ありとあらゆる改善を行い滑らかな車両の姿勢変化を実現しています。中でも操安性開発に携わった方々はサスペンションのセティングには相当苦労したようです。
乗り心地に今回重点を置いている新型「CX-3」は、サスペンションの改良や新開発のタイヤのみならずシートの快適性も追求しています。フロントシートの座面クッションには、「CX-8」にも使われている高減衰ウレタンを採用し、振動をドライバーに伝わりづらくさせ、さらに座面が柔らかくなった事でお尻の形にフィットし不快に感じる上下に揺すられる動きを抑え、乗り心地を向上させています。
従来型のSKYACTIV-D 1.5から今回から1.8リッターに排気量を上げたエンジンは、実用燃費や環境性能が向上しています。SKYACTIV-G 2.0は、「CX-5」に採用されている新技術を「CX-3」にも採用することで全域にわたりトルクアップを実現し、実用燃費の向上や素早い応答性、排ガス中の有害物質の低減にも貢献しています。
次々と最新技術を投入し続ける「CX-3」の改良は、どこまで続くのか。フルモデルチェンジの前に再び改良は行われるのか? 別の意味で興味が湧くクルマです。
新型「CX-3」の価格は、212万7600円(税込)からです。
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