■軍用車をベースに作られた至高のSUV
いま、世界的にSUVの人気が高いですが、国内では日常でも使い勝手の良い乗用車ベースのクロスオーバータイプが主流となっています。
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一方で、スズキ「ジムニー」やトヨタ「ランドクルーザー」など本格的な4WD車を愛好するユーザーもいて、こうしたモデルの源流をたどると、道なき道を走るために生まれた軍用車にたどり着くのではないでしょうか。
そこで、軍用車から派生して民生用に仕立てられたクルマ3車種をピックアップして紹介します。
●AMゼネラル「ハマーH1」
誰が見ても軍用車とわかる特徴的な外観の「ハマーH1」は、砂漠地帯での運用も想定して開発されたアメリカ軍の軍用車「ハンヴィー」の基本構成部品を共有したクルマで、1992年から一般向けに販売されました。
ボディサイズは全長4686mm×全幅2197mm×全高1905mm(ワゴンボディ)もあり、日本では走るルートが限定されるほどの大柄です。
ボディバリエーションはワゴン、ピックアップトラック、さらにハッチバック式のリアゲートを持つ「スラントバック」タイプをラインナップしていました。
初期型のエンジンは低回転から強大なトルクを発生する6.2リッターV型8気筒ディーゼルを搭載。マイナーチェンジで6.5リッターへ排気量を拡大し、5.7リッターV型8気筒ガソリンエンジンも追加されるなど、さまざまなニーズに応えます。
発売からしばらくはアメリカのセレブを中心に人気がありましたが、3トン以上もの車重による燃費の問題と原油価格高騰が重なって、徐々に販売が低迷。また、厳しくなっていった排出ガス規制の対応が困難だったため、2006年に販売を終了します。
ちなみにハマーH1と共通のイメージだったハマーH2がありましたが、こちらは既存のSUVをベースに開発されていました。
●トヨタ「メガクルーザー」
1994年から1995年にかけて陸上自衛隊に配備が開始された「高機動車」は、大規模災害時の人命救助などの任務を迅速に遂行する点に主眼を置いてトヨタが開発しました。
この高機動車をベースに1996年から民生用に販売されたのが「メガクルーザー」です。ボディサイズや形状から「和製ハマー」と呼ばれます。
全長5090mm×全幅2170mm×全高2075mmの巨大なボディでありながら、最大12度の逆位相4WS(4輪ステアリング)を装備することで、最小回転半径5.6mを実現。日本国内でも救援活動を主な目的としているメガクルーザーならではの特徴です。
搭載されるエンジンは低速トルクを重視した4.1リッター直列4気筒ディーゼルターボで、最高出力170馬力、最大トルク43.0kgmを発揮し、組み合わされるトランスミッションは4速ATのみです。
駆動方式はフルタイム4WDでデフロック機構を装備し、泥濘地や雪道などでの駆動力確保に有効な後輪の空気圧調節機能も装着可能となっており、一般のSUVとは比較にならないほどの高い悪路走行性能を誇っています。
すでに民生モデルは生産終了となっていますが、自衛隊用は政府からの要請によって都度生産となっていて、現在も納入が続いています。
■「カウンタック」のエンジンを搭載したSUVがあった!?
●ランボルギーニ「LM002」
ランボルギーニのSUVといえば「ウルス」がありますが、それ以前にSUVを販売していたことがあります。
1977年のジュネーブモーターショーで、ミッドシップレイアウトのアメリカ軍向け高機動車のプロトタイプ車両「Cheetah(チーター)」を発表し、1981年にはチーターを一般向けにモディファイした「LM001」を製作。
そして、1982年に自社製4.8リッターV型12気筒エンジンを、アルミニウムとグラスファイバーを使用したボディのフロントに搭載した「LM002」を、ランボルギーニ初のオフロードカーとして発表し、1986年から市販を開始しました。
1986年以降は、当時ランボルギーニで最高峰のスーパーカー「カウンタック」の5.2リッターV型12気筒48バルブエンジンを、過酷な環境下でも使用できるように仕様変更・強化したうえで搭載しています。
LM002の駆動方式はフルタイム4WDで、最高速度は210km/h、0-100km/h発進加速7.8秒というオフロードカーとしては驚異的な性能を誇りました。
オールレザーの内装やオーダー次第でさまざまな装備を搭載できるなど、プレミアムSUVの先駆けでしたが、1993年に生産を終了し、2018年のウルス発売までランボルギーニ製SUVは途絶えてしまいます。
※ ※ ※
軍用車から派生したSUVというと、ほかにもメルセデス・ベンツ「Gクラス」や、ランドローバー「シリーズI」、フォルクスワーゲン「タイプ181」、三菱「ジープ」などがあります。
人や物を確実に目的地まで運搬することを第一に考えられたクルマですから、どれも質実剛健な作りとなっています。
無骨な見た目ながらメカニズムは合理的に考えられて設計されていますので、機械としての魅力もあるのではないでしょうか。
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