トルクとパワーの出力バランスに優れる
”直6″もしくは”ストレート6″といわれる直列6気筒エンジンには名機が多い。もともと航空機用のエンジンメーカーだったBMWは、昔から6気筒ユニットの理想は直列エンジンと考えており、「シルキーシックス」といわれる、じつにスムーズかつパワフルでバランスのとれた数々のユニットを作りあげてきた。
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じつは、あのメルセデス・ベンツも直6エンジンの信奉者。2000年代に入り、クラッシャブルゾーンを稼ぐためにV6エンジンに力を入れていた時期もあるが、2017年に48Vマイルドハイブリッドの「M256」エンジンを新開発し、Sクラスに搭載したことで話題となった。そして、今後は直6のマイルドハイブリッドへシフトすることを明言している。
国産車でいえばトヨタ2000GTの”3M型”やハコスカGT-Rの”S20″、フェアレディZの”L型”、そして第2世代のスカイラインGT-Rが搭載する”RB26″などが代表的な直6エンジンといえるだろう。ちなみにこれら日産の歴代直6エンジンのルーツとなった2代目グロリアの搭載ユニット”G7型”は、当時のメルセデス ベンツの直6がお手本だった。
一時はV6に押されて消えゆく印象があったにも関わらず、見直されている直6エンジン。では、なぜ再注目されており、直6に名機が多いのか。次のページで解説したい。
高性能エンジンを作りやすい条件
まず排気量の問題がある。エンジンは1気筒あたりの排気量が多いほうが、1回の爆発で得られるトルクは大きくなるが、パワー(馬力)は1分間当たりの総出力トルクなので、気筒数が多い方が爆発回数が多くなって高出力化がはかれる。
このトルクとパワーのバランスを考えると、4気筒エンジンでは排気量1~2リッターが実用的に適していて、6気筒ならば1.6~3リッタークラスがちょうどいい。そのため、出力重視のスポーティな高性能エンジンを作るのにちょうどいいわけだ。
そのため、伝統的なスポーツカーや高級車の多くが、この排気量に当てはまっている。ゆえに多くの名車に6気筒エンジンが採用されてきたというわけだ。
6気筒エンジンには”V型”もある。V6エンジンは、エンジン長を直4なみに短くできて、FF車にも横置きで搭載できるメリットがあり、近年幅を効かせてきた。しかし、V6エンジンは2次振動が発生しやすく、部品点数も多くなることから(カムやヘッドは直列の2倍)、過給器を取り付けるとなるとスペース的にも苦しく、重量も重くなりやすい。
一方、直6は各シリンダーの”爆発間隔が同じ”=等間隔爆発になるので振動特性に優れ、高回転化、高出力化に向いている。過給器も取り付けやすい構造なので、高性能エンジンを作りやすい条件が揃っているわけだ。
そして、6気筒エンジンにはもうひとつ、ポルシェで有名な水平対向6気筒もある。水平対向エンジンは左右対称にピストンが動くので、振動が相殺され完全バランスになり、低重心化も計れてエンジン長に余裕があるためボア径を大きくとれるというメリットがある。
ただしV6と同じく部品点数は多くなるのでコストは高く、幅が広いのでスペース的にも不利になるために少数派。このように直6エンジンは得られるパフォーマンスの割にコンパクトで、部品が少なく(低コスト)、振動特性に優れ、過給器とも相性がいい。
このことからも中間排気量のベストエンジンといえる形式で、多くの名機がそれを証明しているというわけだ。
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