早くも予約が停止というほど大注目の新型プリウスPHEV。事実上プリウスの最上級グレードという位置付けだが、静粛性に加速力などなど、ハイブリッドモデルと比較すると全体的に大幅レベルアップしているのだった。乗って分かった新型プリウスPHEVの正体がスゴすぎた!!
文:吉川賢一/写真:西尾タクト・ベストカーWeb編集部
新型プリウスPHEV加速がヤバい!! 事実上プリウスの最上級グレードで400万円台でも買い
■モーターだけで90kmか!? 最高出力は223pをマーク
新型プリウスPHEVのみテールランプがクリアタイプに。ほかにもPHEVのエンブレムがリアに装備されるがハイブリッドモデルとの違いは最小限
「トヨタのプラグインハイブリッドモデル」というと、RAV4とハリアーに搭載された際に大きく話題になったが、トヨタ初のプラグインハイブリッド車は、2011年に登場したプリウスPHVだ。
2017年には2代目プリウスPHVへバトンタッチし、今作が3代目のプリウスPHEVとなる(今作からは「PHV」ではなく「PHEV」という表記となる)。発売は、2023年3月15日の計画だ。
新型プリウスPHEVの前後モーターの出力値やバッテリー容量といった詳細スペックは、試乗会時点(2月初旬)でも未公開ではあったが、同シリーズパラレルハイブリッドモデル(以下、HEV)の2.0L車に搭載の、2.0L直4ガソリンエンジンに高出力モーターを組み合わせた、プラグインハイブリッドシステムと公開されている。
低燃費を維持しつつ、164kW(223ps)のシステム最高出力を誇り、0-100km/h加速は6.7秒という俊足ぶり。EV走行距離は「(従来型比)50パーセント以上向上」とされていることから、90km以上実現可能な見込みだ(先代プリウスPHVは60km)。
■ルーフソーラーはPHEVだけ!! プリウスとの違いはごくわずか
内装の違いもほとんどないが、センターコンソールのボタンの配列が異なる。PHEVはHVとEVモードの切り替えスイッチが備わるのだ
外観上のHEVとの違いは、19インチホイールのデザインがPHEV専用となる点のほか、フロントバンパー下のガーニッシュがメタル調となる点。そして、リアテールランプがクリアタイプとなる点(エンブレムもPHEVと表記)、リアフェンダーに充電口が設置される点、といった程度。後ろから見ればPHEVだと判るが、走行しているプリウスを見てPHEVだと見抜くのは、至難の業かもしれない。
またPHEVだけのアイテムとして、ルーフにソーラー発電機能が搭載されている。発電量は走行距離に換算すると、年間1250kmを開発目標としているという(走行中は補器バッテリーへ充電する仕組み)。標準搭載か否かはわからなかったが、月間100km程度をソーラー発電で賄えるのであれば、導入を考えてみてもよいかもしれない。
インテリアでの(HEVとの違い)も、センターコンソールにあるモード切替えスイッチのレイアウトが異なる程度。PHEVでは、EVモードとHVモードをホールド/オートチェンジとするスイッチがあり、常時EV走行のみ行いたい場合には、こちらのスイッチで、EVモードにホールドしておくことができる。
ただ、HEVとの違いがこの程度というのは、PHEVが高額車となることが予想されることを考慮すれば、多少物足りなさを覚え、あと少しの遊び心や、メッキのような煌びやかさが加わってもよいように感じた。
■ハイブリッドモードの加速力に注目!! タイヤサイズ拡大も静粛性アップ
ハイブリッドのG及びZと同じ銘柄・サイズとなる。違いはホイールデザイン
片や走行性能は、HEVとは全く違った。試乗車として供試されたのは、新型プリウスPHEVの2WD車、HEVと同じ19インチのYOKOHAMAタイヤだった。比較のために、先代プリウスPHVも試乗させていただいた。
また、新型プリウスPHEVでは、EVモード固定で走行、ハイブリッドモードで走行の2パターンを試してほしい、とのことだった。
EVモードでゆっくり走り出すと、30km/hを超えたところで電子音は消え、わずかな走行ノイズと共に、するすると加速していく。全開加速をしてみると、パワフルとはいえないが、先代プリウスPHVと比べて1.2倍増しで力強くなった印象だ。
アクセルレスポンスが良い上に、コーナー手前での減速時の所作(ピッチング)や、コーナリング中のボディモーションの発生も穏やかなので、全般的に好印象。17インチタイヤを装着した先代プリウスPHVよりも、静粛性が良く感じ、先代プリウスPHVからの進化が伝わった。ただしここまでは想定の範囲内。
続くハイブリッドモードで印象が激変した。アクセルを踏んでいくと、モーター特有の「グンッ」とくる強めの加速と合わせて、エンジンによる加速の伸びを感じるフィーリング。さらには、迫力ある音質のエンジンサウンドも加わり、思わず、ステアリングを握る手に力が入るほど、緊張感と爽快感を伴った加速フィーリングとなった。
これほどの加速力となると、細幅の19インチタイヤへかかる負担が大きくなることは容易に想像つく(PHEV化によって車重増加もタイヤ負担が増える要因となるはず)。
今回の試乗でも、速度を上げていくと、コーナーでフロントタイヤの左右方向の踏ん張りが心もとなく感じるシーンがあった。4WDであれば、制御で曲がる力を付加でき、ハンドリングマシンと化すだろうが、性能をどこまで欲しがるかは、ユーザーの好みによるだろう。
トヨタが「0-100km/h加速6.7秒」を謡うのは、おそらくPHEV 4WD車のほうなので、2WD車の速さはさほど期待していなかったが、乗ってみると、印象は良い意味で大きく変わった。
■コンパクトなPHEVなら激推しの一台!! 400万円台でも買い
ハイブリッドモードの加速力が凄まじい!! と吉川さん。さすがプリウスのハイパフォーマンスモデル!! というデキなのだ
おそらく価格は420万円~450万円あたりとなると思われ、日本でのライバルは不在。だが、グローバルでみればゴルフeハイブリッド(日本未導入)やプジョー308GTハイブリッドなど、500万円前後の欧州メーカーになるだろう。
文中で触れたように、HEVと見た目の上での差別化が少なく、若干物足りなさを感じる点もあった。だが、コンパクトなボディで、普段使いはEV走行でほぼ賄えて、いざというときには「速さ」を持ちあわせた、スタイリッシュなCセグメントセダン(ハッチともいえるか)にもなる。
新型プリウスPHEVは、クルマ好きからそうでない人まで、幅広い人におすすめできる、懐が深いモデル。特に、小さなサイズのプラグインハイブリッドが欲しい人には、真っ先におすすめしたいモデルとなりそうだ。
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