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新車からマフラーが消えた…見えないデザイン、メーカーの狙いは? 後付け品にも変化

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新車からマフラーが消えた…見えないデザイン、メーカーの狙いは? 後付け品にも変化

■見えないマフラーも「デザインです」

 近年、クルマを後ろから見た際に、マフラーがどこにあるかがすぐにはわからないような車種が増えてきました。

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 これらの車種には、端部が地面のほうへ向いたマフラーが取り付けられています。マフラーがバンパーからわずかにはみ出ている車種もありますが、車体の下方に目をやって初めて見えるような車種も。水平な形状のマフラーであれば、干渉しないようにバンパーに切り欠き部が設けられることもありますが、下向きのマフラーにはそのような切り欠きもあまり見られません。

 このようなクルマは、軽自動車からミニバンまで、広く見られます。自社モデルの多くに採用しているダイハツによると、「見栄えや意匠性を重視したものです。機能的な要素から採用しているものではありません」とのこと。

 スポーツカーや排気量の大きな車種では、比較的目立つ形でマフラーを配している傾向ですが、ダイハツでも「『コペン』のようなスポーツタイプの軽自動車では、音にもこだわっており、マフラーを見せるデザインにしています」といいます。

「マフラーを出すことはスポーティさを強調する表現手段のひとつ」と話すのは、マツダの担当者です。マツダ車では最もベーシックなモデルである「デミオ」を含め、多くの車種で円筒形のマフラーがしっかりと見えています。しかし例外も。たとえば「アクセラ」でもハッチバックはマフラーが出ていますが(2.2リッター車は左右2本出し)、ハイブリッド車を含むセダンは、下向きの見えづらいマフラーとなっています。

「ハッチバックとセダンは別物で、リアエンドのデザインも違います。ハッチバックはスポーティさを表現するためにマフラーを強調していますが、セダンのリアデザインはエレガントさ、上質さを求めた結果です」(マツダ)

 近年のマツダ車は「魂動(こどう)」デザインと呼ばれる、躍動感や生命感の表現を重視した統一的なデザインコンセプトを打ち出していますが、マフラーを含むリアエンドのデザインは、クルマとして表現したいことに応じて決まるといいます。

■マフラーを見えるようにしたい! というニーズも

 このように、マフラーはそのクルマのリアデザインに重要な意味を持つものですが、これはユーザーにとっても同じこと。自動車マフラーの業界団体である日本自動車スポーツマフラー協会(静岡県富士宮市)によると、「見えないマフラーを見えるようにしたい、というニーズは一定数あります」と話します。

 特に、トヨタ「アルファード」「ヴェルファイア」など、下向きの純正マフラーでも割と外から見える(大きな)ものがついている車種では、車体の左右に2本ずつマフラーを出して見栄えのするようなカスタムを施す人もいるそうです。

 しかしながら、このような後付けのマフラーでも、以前より長さが若干短くなっています。それは、道路運送車両法の保安基準で、いわゆる「外部突起」に関する基準が導入されたため。リアバンパー下部、具体的には「フロア・ライン※」から10mm以上突出しないことを推奨しているといいます。

「リアバンパーを真上から見たとき、バンパーは曲線を描いているため、外側に出っ張っている部分と引っ込んでいる部分があります。以前、マフラーはその出っ張っている部分まで伸ばすことができたのですが、現在はおおむね、マフラー位置から車外への突出を10mmまでにすることが推奨されています」(日本自動車スポーツマフラー協会)

 つまり、そもそも長いマフラーは車検に通らなくなっているわけです。ひとつの表現としてマフラーを強調するにしても、メーカーもユーザーも、このような基準のなかで個性を打ち出しているのです。

※保安基準では「垂直軸と母線のなす角度が30度である円錐を、積載状態にある自動車の外部表面に、できるだけ低い位置で連続的に接触させたときの自動車の外部表面と円錐との接点の幾何学的軌跡」とされている。

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